「いちびり」は関西独特の言葉です。いい意味でも悪い意味でも使われます。動詞は「いちびる」で、「いちびらんと、ちゃんとせえ」というと「調子に乗ってふざけていないで真面目にやれ」ということです。そういえば子供の頃、先生にたびたびそういわれて叱られました。
逆に「なかなかのいちびりやで」というと褒め言葉です。「目先のお金儲けではなく、世間の常識と違う新しいこころみをする人だ」というニュアンスになります。関西は、そういった「いちびり」な人たちで新しい面白いアイデアを生みだす活力がありました。「蟹」の看板、くいだおれ人形、関西のお笑いなどに「いちびり」の痕跡を感じますが、最近は残念なことに、ちょっと関西も真面目になりすぎ、「いちびり」のDNAを感じることが少なくなりました。
「いちびり」をもっとダイナミックにすると「婆娑羅」になるのかもしれません。「婆娑羅」もお金儲けという尺度では説明ができない非合理的な世界です。
もう故人となられましたが、サントリーの佐治敬三会長や近鉄の佐伯勇会長には、この「いちびり」や「婆娑羅」の精神を感じました。佐治会長はサントリーの広告事業を通じ開高健氏や山口瞳氏ら作家を育てたり、「やってみなはれ」精神で新規事業を広げ、また企業メセナの先駆者として、サントリー美術館やサントリーホールなどの文化事業を残されました。佐伯会長も、近鉄を日本最大の私鉄に育て、事業の多角化を成功させた人ですが、日中国交正常化にも尽力された功績もお持ちです。そして、なによりも近鉄バファローズを愛し育てられた人でした。村井 裕一郎さんの『むらいブログ』にそのことが詳しく書かれています。
不景気が長く続いたこともあり、どうも世の中のマインドにゆとりがなくなり、軽妙洒脱ともいえる「いちびり」の精神が失われてきたように感じます。浮かれすぎたバブルの反動なのかも知れませんが、もう一度「こころの豊かさ」や「こころのゆとり」を見直すべき時がきたいるように感じます。
遊びごころは、これからの製品開発にも、WEBにも、マーケティングにも重要なテーマになってきます。真面目なだけでは感動や共感を生み出せないからです。ぜひ、会社の中でも、リラックスして「いちびり」な発想を広げていく場を、どんどんひろげていきましょう。
そういえば、会田雄次さんの「よみがえれ、バサラの精神―今、何が、日本人には必要なのか? 」は、今こそ読むべき本かもしれません。
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よみがえれ、バサラの精神―今、何が、日本人には必要なのか?
「いちびり」をもっとダイナミックにすると「婆娑羅」になるのかもしれません。「婆娑羅」もお金儲けという尺度では説明ができない非合理的な世界です。
もう故人となられましたが、サントリーの佐治敬三会長や近鉄の佐伯勇会長には、この「いちびり」や「婆娑羅」の精神を感じました。佐治会長はサントリーの広告事業を通じ開高健氏や山口瞳氏ら作家を育てたり、「やってみなはれ」精神で新規事業を広げ、また企業メセナの先駆者として、サントリー美術館やサントリーホールなどの文化事業を残されました。佐伯会長も、近鉄を日本最大の私鉄に育て、事業の多角化を成功させた人ですが、日中国交正常化にも尽力された功績もお持ちです。そして、なによりも近鉄バファローズを愛し育てられた人でした。村井 裕一郎さんの『むらいブログ』にそのことが詳しく書かれています。
不景気が長く続いたこともあり、どうも世の中のマインドにゆとりがなくなり、軽妙洒脱ともいえる「いちびり」の精神が失われてきたように感じます。浮かれすぎたバブルの反動なのかも知れませんが、もう一度「こころの豊かさ」や「こころのゆとり」を見直すべき時がきたいるように感じます。
遊びごころは、これからの製品開発にも、WEBにも、マーケティングにも重要なテーマになってきます。真面目なだけでは感動や共感を生み出せないからです。ぜひ、会社の中でも、リラックスして「いちびり」な発想を広げていく場を、どんどんひろげていきましょう。
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よみがえれ、バサラの精神―今、何が、日本人には必要なのか?
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