調査会社ストラテジー・アナリスティック社が、目を疑いたくなるようなスマートフォンの世界ランキングを発表しています。2016年第3四半期の上位各社の営業利益の結果です。アップルが91%のシェアで群を抜いてトップだというのはいつものことですが、なんと常に第2位にいたサムスンが消えてしまったのです。
Strategy Analytics:
アップルに続いているのはHuawei、VIVO,OPPOの中国勢で、サムスンは「その他」に埋没してしまっています。ノート7発火問題が響いた結果でしょうが、思った以上に打撃が大きかったとうことではないでしょうか。
Apple now inhaling 94 percent of global smartphone profits, selling just 14.5 percent of total volumes :
Apple now inhaling 94 percent of global smartphone profits, selling just 14.5 percent of total volumes :
しかし、別の調査会社 Canaccord Genuityによる営業利益の推移をごらんください。いやサムスンはもっと前からスマートフォンのビジネスで利益を落としはじめていたのです。
サムスンの営業利益は2013年をピークに、低下してきています。サムスンが利益を大きく落とした原因は、ノート7発火問題だけではなく、中国勢との競合が激しくなってきた結果だろうということです。
だから焦って、品質管理を疎かにしてまでも新製品リリースを急ぎ、問題を起こしたのではないかという疑いが浮上してきます。
出荷数量で見れば、サムスンもアップルも減少傾向です。サムスンはトップを維持しているとはいえ、2016年第3四半期はアップルも中国勢も数量を伸ばしているなかで、サムスンだけが数量を落としています。
スマートフォン市場は、販売シェア、出荷台数を競いあい、結果としてはアップル以外は利益がでなくなっている市場です。ひたすら「規模」だけを追い求めても、もう利益がともなわない市場になってしまいました。
その教訓が小米(シャオミ)の失速です。あれだけ勢いのあった小米も、それまでのダイレクト販売から、販売量拡大のために代理店販売を大きく解禁したことで、プレミアム価値を失い、失速してしまいました。もうどのランキングにも登場しません。
競争を避ける戦略、違う立ち位置や技術、またビジネスモデルを追求しなければ、不毛な競争に巻き込まれてしまうということでしょう。
おそらく今後も韓国のサムスンと台頭してきた中国勢が、くんずほぐれつのガチンコ勝負を続けるのでしょうが、スマートフォンに限らず、さまざまな産業分野で、中国対韓国の衝突が目立つようになってきています。
中国対韓国戦はバッテリーにも広がってきています。バッテリーで国産化に本格的に取り組む中国が制度変更によって、韓国のバッテリーを締め出そうとしているようです。いやはや弱り目にたたり目の試練が韓国を襲いはじめたようです。
中国バッテリー市場、国産化推進で韓国メーカー締め出しか-朝鮮日報 :
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