宇宙に旅行して何が面白いねんとか野暮なことは申しませんが、神様がいざというときに地球を脱出し、宇宙の逃れるように潜在意識の奥深くに焼き付けたのか、究極の人と違ったことを行う達成感を味わいたいからか、宇宙旅行というと心がときめくひとが多いようです。そして、民間では、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOはBlue Origin社、テスラのイーロン・マスクCEOはSpaceX社をそれぞれ設立し、互いに巨額の資金を注ぎ込み、その実現を目指して競い合っているのが面白いところです。
イーロン・マスクCEO率いるSpaceX社は、先月、イスラエルの衛星通信会社スペースコムの通信衛星を打ち上げる予定だったファルコン9が爆発事故を起こしているにもかかわらず、「人類が辿る道は2つしかない。ひとつは地球に永久に残って滅亡を待つこと。あとひとつは多惑星に住める種になることだ」として、事故から間もなく火星移住構想をぶちあげています。まるでSF版のノアの箱船ですが、いくらなんでも事故直後の構想の発表だと、ノアの箱船に乗ったつもりが、実は宇宙の墓だったということにもなりかねません。
ファルコン9の事故は、ライバルによる破壊工作で爆発を起こしたという陰謀説も一部に流れ、まるで映画「ミッション・インポッシブル」みたいです。構想をぶち上げ、イメージ回復を狙ったとすれば、なんだか、まだ自動運転とはいえない技術を「自動運転」と錯覚させるような訴求を行い、事故を起こしたテスラと同じような怪しげさを感じてしまいます。
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ライバルのジェフ・ベゾスCEOも負けていません。昨日、打ち上げ時にロケットに異常があった場合、乗員を安全に退避させるための乗員安全確保システムの実験を行い、乗員カプセルが無事回収されたばかりか、おまけのようにロケット自体も垂直着陸に成功させています。
まずは、乗客の安全性をアピールしたこちらのほうに軍配があがるのかどうかはわかりませんが、米国の富豪をランキングした今年の「フォーブス400」では、ジェフ・ベゾスCEOが、ウォーレン・バフェットを抜いて2位に浮上したようで、すくなくとも資金力ではジェフ・ベゾスCEOのほうが勝っているのでしょう。
米長者番付ランキング「フォーブス400」が発表 IT企業が躍進 - ライブドアニュース :
日本では堀江貴文さんが出資し、宇宙企業インターステラテクノロジズを設立していますが、こちらは打ち上げコストを飛躍的に下げることへのチャレンジです。クラウドファウンディングで資金集めもやって、「2016年夏に北海道広尾郡大樹町にて、高度100kmを超える宇宙観測ロケットを打ち上げます!」と宣言していました。
コンセプトはいいと思うのですが、ところで、打ち上げは成功したのでしょうか、今年は北海道の天候が大荒れだったので、まだ打ち上げられていないのでしょうか。インターステラテクノロジズのホームページにも触れられておらず、またその結果が検索してもでてこないところが謎です。
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