秋田県の山中でクマにかじられたり引っかかれたりしたような傷痕のある男女4人の遺体が5月下旬から相次ぎ見つかり、さらに駆除したツキノワグマ1頭の胃を調べたところ、中から人体の一部が見つかったという事件にショックを感じたひとは少なくないと思います。

駆除のクマの胃から人体の一部 襲って食べたか 秋田:朝日新聞デジタル : 

この事件を聞いた時に思わず思い出したのが写真家宮崎学さんでした。以前、宮崎さんがラジオで、もともとクマは人の死骸を食べていたというお話です。昔はお墓を掘り起こして土葬された人の死骸を食べるので、火葬に変わっていったとか。もともと雑食性の動物なので、人が亡くなってしまえば、それは餌にすぎないということでしょう。

ツキノワグマは「人を食う」…か? - ツキノワグマ事件簿 :


秋田県の事件は、同じマガリタケをめぐって、それを餌として食べにきたツキノワグマと採りに来た人とが遭遇し、襲われた可能性が高いとされていますが、クマが人家近くまで出没することも珍しくなくなってきたようです。相模原市では、ラーメン店のドアにクマが体当たりしたという事件も起こっています。

クマ、ラーメン店に体当たり 相模原でも出没相次ぐ:朝日新聞デジタル :


こちらのブログに出没目撃情報が都道府県別にまとめられていますが、結構多く目撃されています。

クマ出没情報ブログ : 


クマによる人身被害

グラフは環境省の『クマ類による人身被害について [速報値データ]』をもとに作成しましたが、確かに近年クマによる人身被害が急増してきていることがわかります。しかも人を襲っているのはほとんどがツキノワグマです。
 

出没の目撃情報が増えたり、人身被害が増えてきたもっとも考えられる理由は、クマが増えたことだと考えるのが自然でしょう。


何年か前にそれについて取り上げたことがありますが、写真家宮崎学さんによれば、日本の野生動物の異常繁殖は30年ほど前からはじまったそうです。都市集中と過疎化が原因で、森林が荒れ、それは野生動物が生息するには絶好の条件となったのです。

 ご用心!野生動物が森を占拠し、里と人を襲う時代に :


また駆除する猟師の方が減り、高齢化してきたことも野獣の増加につながってきたともいわれています。昭和51年には50万人いた「第一種猟銃免許所持者」は平成27年には5万人にまで減ってしまっています。

日本の猟師不足が深刻化、増え続けるシカが山の生態系を崩す。|大阪のホームページ制作・WEB制作会社I.M.D : 


取り上げたブログは野生の鹿の増加について取り上げられてますが、鹿が増加したということは、それだけ鹿の死亡数も増え、クマの餌が増えたことを意味します。


もう人と野生動物の共生のレベルを超えて野獣が繁殖しているのではないでしょうか。いずれにしても宮崎さんのお話では、鈴ではクマ除けには役立たないそうで、登山されるかた、また森や山中にはいられる方はくれぐれもご注意ください。 

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