年が押し詰まったタイミングで、日韓の慰安婦問題の突然の「最終的かつ不可逆的解決」の報道があり、また安倍総理が「心からのお詫びと反省の気持ち」を表明されたことはサプライズでした。ただ、慰安婦問題は、人権問題やたんなるナショナリズムというよりは、日韓を引き裂くための国境を超えた政治工作なので、筋書き通りに収まるかには懸念材料がかなり残るとしても、関係修復の第一歩を踏み出せたことは歓迎したいところです。
そういえば、一昨日に映画「杉原千畝」を見に行ったのですが、安倍総理もご覧になったようです。映画のストーリーだけでなく、クラシックカーのチェイス・シーンやドイツの戦車、古い町並みや建物など、よくもこれだけ当時の再現を追求したものだと関心させられる作品でした。お時間があればご覧になることをおすすめします。

さて今年一年を振り返って見ると、スポーツで感動させられるシーンが多かったように思います。

体操世界選手権で、37年ぶりに団体金メダルを日本男子チームがとった快挙もありました。長い間、低迷していたラグビーでしたが、ジャパンが南アに勝ったことで日本中が湧きました。日本のラグビーが、改革に踏み出したのは、もう30年ぐらい前からだと思いますが、ようやく目に見える成果で実が結んだことになります。羽生結弦選手が「神演技」で300点を超えの異次元の世界を切り開いたときに鳥肌がたった人は少なくないはずです。

ほんとうに多くの感動やサプライズをスポーツが提供してくれた一年でしたが、その締めくくりというわけではないにしても、29日は、ボクシングで八重樫がIBFライトフライ級タイトルマッチで3階級制覇を達成し、WBOスーパーフライ級王者の井上尚弥が異次元の強さで初防衛という快挙もありました。

日本の場合、頂点のスポーツはずいぶんシステムも進化し、素晴らしい選手が登場するようになりましたが、一方ではスポーツ人口は減少してしまっているという現実もあります。

スポーツ人口を増やすためには、スポーツ文化を定着させることでしょうが、そのためには教育現場での改革が鍵だと思っています。日本は子供の時から「勝ち」にこだわるあまり、特定の競技の部活に生徒を縛り付け、専門化させてしまっています。もっと学校の枠組み、年齢を超えた地域でのスポーツ交流の仕組みをつくること、また多種な競技を楽しみ、スポーツ好きになる文化を広げる改革が日本の大きな課題ではないでしょうか。

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