よくある話しですが、高速道路ができると、それまでは地元も観光に力を入れそれなりに観光客も訪れていた町も、車が素通りするようになり、人がこなくなってしまいます。沿線で強い地域だけが恩恵を受けます。岡山県の武蔵の里で知られる岡山県美作市大原の因幡街道も久しぶりに訪れてみると、どうもそんな感じになってしまったようです。鳥取道が開通したからででしょう。
宮本武蔵のブームが去ってしまったこともあるのかもしれませんが、歴史を残した宿場町はいまだに立派な古い町家が並んで風情たっぷりです。しかし、通りには人影がほとんどありません。少し離れたところにある武蔵生誕の地も訪れたのですがすっかり寂れてしまっていました。
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古い街道筋には、町が観光のスポットとして力をいれ、古い町家をリフォームした店がありました。昔食事をしたことがあるのですが、その店も、もう閉まってしまっていて営業をしていませんでした。

食事をする店もなくなったと思ったのですが、たまたま通りすがりに立て看板と壁に施されたロゴタイプが目につき見つけたのが、「難波邸」です。築100年の古民家をリノベーションして生まれ、3組の作り手夫婦が集まりそれぞれのブランド直営店を営業しているオシャレな店でした。難波邸の「フレル食堂」でランチのおいしいサンドイッチをいただいたのですが、手作りのイノシシのベーコンが入っていました。
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お客さんが何組も入っていました。どう考えてもこの店を目的に来られたお客さんたちのようでした。お店の方と英語で会話していたお客さんは、家族同士の会話からすると韓国の方のようでした。どうしてこの店を見つけられたのだろうか不思議な感じがしましたが、交通は不便な町でも、なにか光る個性とセンス、そして伝統の町並みにマッチする新しいコンテンツがあれば人は集まってくるということでしょう。とくに後者が重要なんでしょう。歴史や伝統だけでは日本中がそれこそ歴史と伝統があり、焦点が定まりません。
難波邸|岡山県美作市の古民家リノベ複合施設

なにかこれからの町おこし、村おこしのあり方を象徴しているように感じました。ハード、ハコモノ、道路をつくってなんとかするというのではなく、新しいコンテンツを創造してくれる人材を集める仕組み、また若い人たちのパワーをどう引き出すかにかかっているのでしょう。そして「難波邸」にエールを送りたいと思います。

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