先週は、思わぬ出来事に見舞われました。

 1月に虫垂炎になったのですが、その際は外科手術ではなく、抗生物質で入院治療しました。このブログでご報告させていただいた通りです。そして、いったんは退院し、4月に腹腔鏡手術で虫垂を取る予定で、先週はそのための検査を行うはずでした。

ところがです。
火曜日の夜から腹部に突然痛みを感じ始め、未明にはもう我慢ができなくなり、緊急入院するに至りました。しかし、入院して抗生物質の点滴を受けたものの炎症がおさまる様子もなく、しかたなく 開腹手術を受けたのですが、その術後も大変でした。開腹するというのは普通ではないわけですから。

木曜日に手術を受け、その翌日にはベッドから降りて立ち、足踏みまでは行うこと、翌々日の土曜日からは歩くように先生からの指示を受けます。歩かないと腸が癒着を起こすのだそうです。

しかし、
「体を起こす」「立つ」「歩く」。
こんな普段は当たり前にできる動作ができないのです。
そのハードルが高いのです。

 体を起こしたり、立つ際に傷口がひっぱられ、それが激しい痛みとなって力が入らなくなることは当然でしょうが、静かにゆっくり歩くことまでもが困難になることは想像もつかなかったのです。

 開腹手術後の歩きはじめは、嘔吐やめまいを感じることがあると医師の先生から言われていましたが、なにか他人ごとにように聞いていました。痛いのを我慢すれば、歩くのは、どうということはないだろうとタカをくくっていたのです。
 
しかし、 看護師の方に付き添ってもらい、部屋をでて、廊下を数歩進んだところで、激しい吐き気に襲われました。足元もフラつき、息もあがっていました。あまりにも想像を超えた体験に、ほうほうの体でいったんベッドに戻ります。吐き気はそれまで長時間伏せていた体を起こしたときに、胃や腸の中の空気が逆流してくるから起こるのだそうです。

諦めずに、息を整え、再チャレンジして、30メートルほど先のナースステーションにたどりつくのがようやくでしたが、それでも看護師さんも喜んでくださって、なにかを達成したチームのようなハピーな気分になったものです。

しかし、その後の人間の回復力の凄さも感じさせられます。どんどん歩ける距離も伸び、術後5日しか経過していない今でも、点滴棒を連れ歩く不便さはありますが、もう普通に歩けるという感じにまでなっています。

この年齢でも日に日によくなっていくと感じられることがあるというのは貴重な体験です。というかこの年齢だからよけいにそうです。

というわけで、先週は原稿を書くご依頼とかいただいていたのですが、それもお断りせざるをえず、ブログも、2004年にスタートして以来、最長のお休みをいだだきました。またぼつぼつと書き始めたいと思いますので、どうかお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

今日はこれから、「経営の統治」という問題をほんとうにわかりやすく示してくれた大塚家具の株主総会の結果を中心に感じたことを書いてみようと思っています。foomiiのメルマガで発行させていただくつもりです。もしかして締め切りに間に合わなかったときは、事情をお汲み取りいただければ幸いです。