ワタミグループの「ワタミの介護」の有料老人ホームで入居者16人がノロウイルスによる食中毒にかかり、84歳の男性が嘔吐物を気管に詰まらせ死亡した事故がが報じられていました。「ワタミの介護」は以前から、入浴中の溺死事故や床ずれを放置し死亡したなどの事故もあり、またその対応が問題視されていました。
「ワタミの介護」ホーム、ノロ食中毒で1人死亡 :  読売新聞
グループ企業での事故とは言え、ワタミにとっては、この3月に新社長を起用し、経営再建をはかろうとしていた矢先の出来事になります。
ワタミ清水邦晃・新社長 「きちんとした普通の会社」を決意 - ライブドアニュース
ただでさえ、ブラック企業の烙印を押され、しかも業態そのものが時代遅れとなり、業績不振に陥ったとすれば、企業イメージの悪化が進んできます。そのイメージの悪化が、さらに客足を遠のかせる悪循環にはまっていきます。そこにグループ企業での食中毒事故とくれば、新社長にとっての船出はさらに厳しいものとなりました。

こうなってくると、いくら経営から退いたと言っても創業者の責任も問われそうです。創業者の渡邉美樹議員のホームページで、「経営力で日本を取り戻す」とか、「教育力を高め日本を取り戻す」とかのスローガンが掲げられていますが、ワタミ式の経営や教育、「365日死ぬまで働け」というカルトな理念をウィルスのように日本中にばらまこうというのかと想像すると、ゾッとして思わず身が縮んでしまいます。

成功の方程式はいつまでも続くものではありません。しかも頑張ればなんとかなる、頑張ってなんとかしようという精神主義は、おうおうにして古い発想からの転換や通じなくなってしまった仕組みの改革を遅らせてしまうことにつながります。
むしろ、今日は、多様な価値観や働き方を認める柔軟性、無理なく持続する仕組みを創造し発展させる力、変化にしなやかに対応する力などのほうがはるかに重要だと感じます。


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