安倍総理が、「日本の誇りを傷つける。国際社会から見て恥ずかしい限り」とし、自民党としても対応を検討するとしたとたんに、ツイッター界隈で罵詈雑言を浴びせかけ、騒ぎ出した人たちがいることを知人のフェイス・ブックで知ったのですが、そのまとめがNAVERにありました。
安倍首相のツイッターが炎上状態に ヘイトスピーチ法規制めぐりネット右翼非難 - NAVER まとめ
騒いでいるのがネット右翼だということですが、まさかと思います。そこまでネット右翼も堕ちてはいないでしょう。一部のネット右翼というのならわかりますが。

なかには、韓国で日本人を侮蔑するような行為が行われているのになんで日本では禁止なんだといったものが散見されますが、それなら隣の人が万引きしているのに、なんで自分が万引きするのが悪いんだというロジックになってしまっているところが残念なところです。まるで子どもの喧嘩そもののです。

ところで、ヘイトスピーチのデモが質が悪いと感じるのは、あきらかに、そういった行為や言動で日本のイメージが損なわれるということです。そればかりか、韓国メディアなどを見ると、それが、やはり日本は右傾化して危険な国になってきているというキャンペーンの材料として利用されてしまっているのです。そうなると日韓合作の反日キャンペーンだという風に見えてきませんか。

実際、海外からの観光客の人たちが大勢あつまる観光地でヘイトスピーチのデモをやっているのに遭遇したことがありますが、あからさまな日本の観光産業、また政府のビジット・ジャパンへの妨害工作だとしか思えません。

せっかく、来日して、日本の都市が清潔で、人びとのレベルも高く、秩序が保たれていて、暖かくもてなしてくれる文化に感動してくれているのに、それをぶち壊そうというのは日本を愛している日本の人がやっているとは到底思えないのです。

そんなさなかに元航空幕僚長の田母神氏によるヘイトスピーチ規制に対する懸念を表明するツイートがありました。

こちらも変なのです。左翼リベラル政治家の有田芳生氏が中心となって推進して来たものだからダメだというのです。左翼であろうが右翼であろうが主張が正しいかどうかであるはずです。

日本は比較的外国人に対する差別のない文化を持っていることは、日本の文化の魅力のひとつです。江戸時代にも朝鮮通信使を招き、丁重にもてなした足跡があちこちの資料館に残っています。

戦後、満州で軍部に見捨てられて残った民間人が引き揚げてくるまでには一年以上の時間を要しました。その間、中国で無事に過ごし、日本に帰ってこれたのは、それまで日本人が中国人を差別せず仲良くやっていたから、敗戦後も、中国人から襲われるどころか、むしろ助けもあって、現地での生活が維持できたのです。

しかし、田母神氏はうかつなツイートをしてしまったものだと感じます。なぜ有田芳生議員をあえて名指しで書いたのかです。有田議員といえば、オウム真理教問題、統一教会問題に取り組み、統一教会が目の敵にしている人です。うっかり田母神氏は、統一教会側に立っているということをカミングアウトしてしまったのでしょうか。
有田芳生の『酔醒漫録』: 統一教会

しかも、韓国、また米国で市民活動の衣をかぶって、慰安婦問題を煽っているのは、統一協会だという疑惑はネットにあちこちと流れていて、多くの人が疑っているところです。

韓国や中国で歴史問題や慰安婦問題で騒動があるたびに、人びとが国家にマインドコントロールされてしまった不幸を感じます。それはやがてブーメランとしてそれぞれの国に帰ってくる問題です。

韓国の政府やマスコミ、また統一協会が行なっているとされる反日キャンペーンで海外世論に生じた誤解は解いていく外交努力、広報は行う必要性は感じますが、日本は日本で襟を正して我が道を行けばいいことではないかと感じます。それよりも国内で慰安婦問題を捏造し、国益を大きく損ねてきた朝日新聞の責任をこそ問うべきだということでしょう。

日本が特殊な差別国家として、世界から孤立したいというのなら別でしょうが、他民族を貶めることは、日本人としての自負心が揺らいでいるとしか思えず、日本人として恥ずかしい限りです。ヘイトスピーチを、素朴な感情でやっているのか、意図してやっているのかは図りかねますが、結果としては、日本の国益を損ねるテロ活動となっていると強く懸念しているので、国会で超党派でヘイトスピーチを規制する法案を通してもらいたいものです。でなければ住民から苦情があっても、警察もなかなか取り締まれないのですから。