日本は、若い人の人口が減っており、さらにスポーツ人口の減少が著しいにもかかわらず、ロンドン・オリンピックでの若い選手はよくやっていると感じます。今日の時点で、メダル獲得数は中国の30、米国の29につづいて、日本は17と第三位につけています。
しかし、金メダルはいまだに柔道女子57キロ級で松本薫選手、体操個人総合の内村航平選手の2個にとどまっていて、目標をかなり下回っており、後半戦に期待したいところですが、ちょっと目標には届きそうにありません。それでも日本の選手は活躍していると感じます。
金メダルで目標を達成できそうにないのは、柔道の不振が大きな原因です。柔道も世界の流れに適応できず、ガラパゴス化してしまったのではないかと感じさせます。世界の柔道の潮流は、講道館柔道を離れ、次第に格闘技化してきているように思いますが、それに適応できなくなってきたのかもしれません。いくらタックル禁止だとルールを変えても、この格闘技化の流れは変わっていないように感じます。
今の柔道は、世界の市場で敗北してきた日本の情報家電が辿った道と似ているのではないでしょうか。自分たちがいいと感じている技術や製品と現実の世界の市場が評価する技術や製品とが違ってしまったことです。
日本の指導者が考えている柔道と世界のJUDOは異なってきており、日本の選手は異なる競技に直面し、面食らっているのかもしれません。それは北京で金メダルを取った石井慧選手が言っていたことです。
それと今回は海外のノーマークの選手がメダルを取ることが目立っているように感じます。おそらく日本の選手のみならず、世界大会などで活躍している選手たちは研究され尽くしているのでしょう。情報戦でも、そういったJUDO化への流れにも対応できないことによる厳しい結果がつきつけられているのではないでしょうか。
「異質」な石井慧選手を実質追放してしまったことも、変化に適応できなくなった体質を象徴しているのかもしれません。ちなみに、石井慧選手は柔道に復帰したようですが、日本には帰りたくないようで、全米代表を目指しているといいます。「異質」を取り込めないところも、なにか限界を感じさせます。
他の競技では、科学的トレーニングの導入や、データ分析の導入、またサッカーのようにJリーグを創設し、仕組みを改革したり、海外チームへの移籍で選手が鍛えられるようになったなどの何かのイノベーションを取り入れていますが、柔道もなんらかのイノベーションを持ち込むことが不振から脱出する近道ではないでしょうか。
柔道以外では、今回のロンドン・オリンピックは、金メダル数は少なくとも、サッカーでも、女子バレーでも、水泳でも、その他の幅広い競技での日本の選手の活躍するシーンは増えているという印象を受けます。ほんとうによくやっていると感じます。後半がますます楽しみになってきました。
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