国内のSNSとして頑張ってもらいたいmixiですが、どうも頭打ち状態から抜けだせません。
Facebookへの対抗、また落ち込み始めた広告収入に対するテコ入れとして、ロゴタイプを変えたり、企業の利用制限を解除したりなどの手を打ったことが日経ビジネスに特集されていましたが、その記事のなかで、人材が「スキルや技術が同じこともあってソーシャルゲーム業界へ流れてしまう」とは、浮かれて人材投資を怠ったのではないかとも感じさせる内容もありました。
悩めるミクシィが反撃開始:日経ビジネスオンライン :
そこに、ネット視聴率調査を行っているネットレイティングスのmixiへの訪問者数の集計方法の変更というか、外部サイトのmixi「イイネ!」ボタンからのリクエストも集計していたのをやめたら、実質の訪問者がすでに今年の6月にFacebookに追いつかれ、その後は抜きさられてしまったことが話題になっていました。
その際に、mixiから月間ログインユーザー数(MRU)を発表して反論があったのですが、逆にやはり下降傾向にあったことを印象づける結果となっていました。
そのあたりは、「やまもといちろうBLOG」でお読みになった人も多かったのではないでしょうか。
ネットレイティングス「やっぱりmixiの訪問者数、ゲタ履かせてたわ。下駄脱がせたからよろしくな」: やまもといちろうBLOG(ブログ) :
さてmixiの「登録ユーザー数」は最近になって月次動向の発表を取りやめてしまっているそうですが、Garbagenews.comが、逐次補足資料から抽出し、生成したグラフをもとに記事をだしていますが、登録したものの実際には使っていない幽霊会員数の伸びがずいぶん目立っています。
mixiのユーザー数と「アクティブ」ユーザー数推移をグラフ化してみる:Garbagenews.com :
それにしても、日本でも上り坂のFacebookと頭打ちになってしまったmixiで、なにがそうも違いをつくっているのだろうかというのは興味がひかれます。SNSについては、仕事がB2Bの分野のために畑違いで、さほど詳しくないと言い訳しておいて、感じたことを書いておきます。
違いを考えると、まず思い浮かんでくるのはブランドのパワーです。あちらは、ザッカーバーグCEOはあまりお気に入りではなかったようですが、映画にまでなりました。その影響は大きいでしょう。それまでmixiもFacebookなんか知らない、SNSってなあにという人まで、やあすごい新しい世界がきているのだと思ってしまうのも無理はなく、テレビ番組でも話題になっていました。おそらくこれまでSNSをやっていたひとはもちろん、それ以外のユーザーまで広げたのだと思えます。オバマさんが大統領選で使ったこともそうでしょう。
つぎに、ブランド価値をつくりだすための種まきですが、あちらはハーバード大学からはじまり、各大学を攻め落とし、着実にユーザーを広げていったという発展のしかたです。なんとなくブームに乗って根無し草のまま広がったのとは違うのですが、それは初期は、死に物狂いでファンを広げてくれる通信キャリアに絞り、ブランド価値をつくっていったアップルのiPhoneの戦略とも通じるところです。販売数量やシェアよりもブランド価値に、またしっかりしたユーザーづくりを優先していることです。
さらに、あちらは、サードパーティの活用で、自らの限界を超える価値づくりを行っています。いろいろなアプリが使えることです。既にFacebookでは、プラットフォームに構築されたアプリケーションは2万以上に達しているようで、つまりそういったアプリを使って、それぞれのユーザーが自らの使用目的にあわせてカスタマイズできることです。
その差を生んでいるのが、開発者に補助金を提供するという大盤振る舞いをやっているFacebookと、逆にアプリケーションに広告を表示させ、広告主から得る収入をアプリケーション開発者と分け合う仕組みになっているmixiの違いも効いているのかもしれません。
グーグルが認めたfacebookとmixiの違いの凄さ | Facebook Guide :
Facebookは世界中で使えることもあるでしょう。もちろんmixiも世界のどこからでもインターネットさえつながれば利用できると言っても、昨今は人のつなががりも国際化しており、あちらのつながりはこれで、日本のつながりはmixiでというのは不便でしょう。
またFacebookは実名をはじめ、利用者のプロフィールが明確なので安心感もあるというのもあると思いまます。これはそれぞれの狭いネットワークで、深くコミュニケーションをはかるSNS、他のSNSとは違ったポジショニングで明確に差別化しています。
mixiもツイッターと提携し、共同開発を進めるといった手を打っているようですが、広告商品よりもまずは、実際に利用する価値を高めていかないとビジネスの展望も見えてこないのではないでしょうか。もうやっているのかも知れませんが、mixiを使ったユーザーの本音サイトでもつくって、なにかヒントをつかむというのも面白いかも知れません。それで成功して「ユーザーの本音をヒントに反撃するmixi」といった記事でもでれば、どんどんサイト開設を申し込む広告主も現れるのではないでしょうか。
ミクシィとTwitterが提携 サービス・広告商品を共同開発へ | ファインドスター 広告ニュース
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