第三のビールの市場はキリン「のどごし生」がトップブランドで40%を超えるシェアを持っているとはいえ、ビールのコーナに行くと、ラガーあり、生あり、発泡酒ありで、ビールという切り口でいえば、ブランドが乱立してしまっています。また第三のビールは購買動機で価格志向が強いために、PBが伸びる可能性もあり、イオンが発売した2009年にもそれを指摘しました。
大西 宏のマーケティング・エッセンス : 種類だけ増えてよくわからなくなったビール -:
市場を育てることよりも、キリン対アサヒの競争を頂点に、互いの意地と生き残りをかけたシェアをめぐる攻防を延々と繰り広げつづけた結果、市場そのもののの足場がぬかるんでしまったということですが、その間隙を狙った韓国製品がシェアを伸ばしているそうです。業界推計ではすでに10%近くを占めているとか。イオンの88円のPBも2億缶を突破したそうです。
そういえば、近くのお酒のディスカウンターにも韓国製のビールが低価格で売られていました。サントリーやアサヒがそれぞれ20%前後のシェアなので、それなりの存在感がでてきているということでしょう。
さらに、年内には「JINRO」の韓国最大の酒類メーカー、ハイトジンロも本格参入するそうです。
Business Media 誠:韓国製の「第3のビール」が、売れているワケ (1/3) :
第三のビールの価格が安いことは歓迎するとしても、同じビールであることは変わりないのに、酒税が違うことが不自然そのものです。成分と製法の違いで価格グレードができるいびつな構造が市場も歪めてしまったのではないかと感じます。
しかも各社とも淡麗な味覚の方向に、みんなで渡れば怖くないということなのか集まってしまったので、味覚の差が微妙なものとなってしまい、差別化も、付加価値をつけることも難しくなり、コモディティ化の道をみんなで突き進んでしまったことになります。ベルギービールは材料も製法の違いのバリエーションが豊富ですが、日本のビールは個性があまりなく、付加価値をつける余地も少ないのでしょう。
酒税の一本化は各社とも困る、かといってこのままの延長では市場は縮小していくばかり。そして韓国メーカーの攻勢も続く、いやはやビールも大変です。
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ビジネス的には無意味なほど小規模な存在かもしれませんが、じっくりビールの味わいをたのしみたい向きには貴重な存在です。値段的には安価ではないのかもしれませんがそれでも飲みたい人は飲んでます。
味に関心のないものにとっては個性なんかなくても、とにかく安く飲めればそれでいいんじゃないでしょうか?
そもそも大手メーカーは味にこだわる少数の消費者は相手にしていないわけですから、生産者・消費者双方にとって現状こそがよい状態なのだとおもいます。
ちなみに、消費者として、特に嗜好品を楽しむにあたって生産国がどこであってもまったく気にしていません。