大阪都構想やダブル選挙結果に関して、田中康夫日本新党代表が、ナニワっ子は惚れっぽいが飽きっぽいとされ、「一体、景気はどうなん、と言われぬよう、願うや切です」とブログで書かれています。
ナニワっ子は惚れっぽいが飽きっぽい(田中康夫) - BLOGOS(ブロゴス) :
その言葉にすこしばかり反応してしまいました。景気って、短期的になにか手を打って効果があるのだろうかと。まして地方だけで効果的な景気対策があるのでしょうか。
これまで景気対策は数限りなく打たれてきましたが、日本経済は停滞したままで、財政が悪化しただけではないかという疑問がふっと湧いてきます。いや、景気対策を行ったから腰が折れなかった、二番底を防げたという主張があるかもしれませんが、複雑骨折をしている患者にいくらカンフル剤を打っても効果がでてこないのと同じです。
ビジネスでも、たとえばニーズがなく売れない商品に、いくら広告費を投入しても大々的に宣伝しても売れません。少々売れたとしても、費用対効果は最悪です。景気対策も同じように見えてしまいます。
生産性のあがらないところにいくら税金を投入しても、結局は短期的に雇用を増やしたり、用地買収で農家が収入を得ても、あるいは請け負った企業が利益を得たとしても、結局は景気そのものの浮揚にはなってこなかったのが現実でしょう。
なにか、田中康夫さんは、景気を良くする秘策でもお持ちなんでしょうか。
それに答えられる政党が今望まれているのだと思います。
面白いブログの記事がありました。ゲームの理論から、なぜ民主党と自民党が同じようなってくるのかの説明です。総合を目指している限り、二大政党は考え方も政策も近づいていくというのはその通りです。
党首討論で見えた野党自民党のジレンマ(木走正水(きばしりまさみず)) - BLOGOS(ブロゴス) :
マーケティングで言えば、この2つの政党は、支持層も少々の違いはあるにしても、それこそ都市部の人々から農村にいたる幅広い支持層で成り立っており、あまり違いがありません。民主党は、かつての民社党や社会党からの流れも合流しているので、総評、日教組などを抱えていますが、決定的な違いとなるほどではありません。だから差別化を行おうとするのですが、あらゆる層からのニーズに応え、支持を求めようとすると、差別化はできずジレンマに陥ります。
争点は各論の優先順位ぐらいでしょうか。また支持層のなかでの利害が対立するTPPのような問題では、民主党も自民党も同じように党内が割れます。
だから、支持層を分けて考え、そのいずれかに焦点を当てて、ターゲットを絞れば、特徴がでてくる、自民党も違いがだせると木走さんは書いていらっしゃいます。保守層でもいいですし、農村でもいいですし、例えば都市部の浮動票でもかまいません。
マーケティングでは、典型的なセグメンテーションの戦略です。
先の差別化戦略も、それをさらに明確にするセグメンテーションの戦略も、基本はニーズに合わせていく戦略です。しかし、マーケティングでは、もうひとつの戦略があります。従来の技術やビジネスのしくみを無力化してしまうイノベーションの戦略です。
政治なら、支持層の目先のニーズに応えるのではなく、またなにかを修正し、調整し、改善を求めるのではなく、新しい国の体制をつくってしまおうとするアプローチです。まさに維新でしょう。
そういった変革を求める声は多いのです。それが小泉政権を誕生させ、また民主党による政権交代を実現するパワーとなりました。しかし、実際には、いずれも大きく国のカタチを変えることにはつながっていません。やはり、次の選挙で勝ちたいために、支持層のニーズにあわせていく、インセンティブをつくろうとしてしまします。あるいは政治のしくみやカタチを変えるだけのパワーが不足していて、中途半端で終わってしまいます。
そこから脱出するために必要なのは、ニーズに応える政治ではなく、潜在的なニーズを掘り起こし、新しい支持層をつくりだすことを目指した創造型の政治です。創造型の政治を行おうとすると、先を見越した構想力が必要になってきます。
おそらく霞が関の有能な官僚のなかには、そのことがわかっている人もいるのでしょうが、都合の悪いことに、自らの利益とは一致しないこともあり、手をつけません。
政治家も、財政が厳しいから消費税で埋めようとか、いや増税は景気を悪化させるからだめだとか、現実の今のしくみやカタチのまま対策をとろうとするので、国民にとっては、なんら明るい将来が見えてきません。
与党は、現実対応が求められるので、そうであってもしかたないとしても、野党は構想力、ビジョンの輝きや質で勝負しなければ、国民の支持を広げることは困難です。埋没してしまいます。少数政党で目立とうとすると、むなしく声を大きくするしかありません。
どこか、そういった構想力や発想力で違いを見せる政党がでてこないものでしょうか。革新は周辺から起るといいます。iPhoneも携帯のキャリアの中心にはいなかった周辺企業のアップルが、携帯や従来のスマートフォンを塗り替えました。アンドロイドのOSを提供しているグーグルも、OSという点では突然やってきた周辺企業です。
日本はあまりにも規模が大きく、一挙に体制を変えることは、その抵抗も激しく、なかなか実現しそうにありません。周辺としての地方からの変革に期待したいところです。
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だから、社会の意思を決定するために、個人の意見をよく聞いて、優れた個人を選ばなくてはならない。だがしかし、首長が多数決で選ばれた後も、日本人は首長が自分自身で意思決定ができないことを民主的と考えているようである。
このような個人主義のない状態では、政治指導者も社会も身動きが取れない。
‘民主主義は最低だ’ という人も多いが、これ以上の政治形態はまだ見つかっていない。
http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812