民主党の岡田幹事長が、「民主党政権15カ月の成果があまり語られることはなく、『ダメだ、ダメだ』という報道ばかりが先走りをしている」と自らのブログで嘆いていらっしゃいます。
たしかにマスコミがそうだったかもしれないとしても、まだ比較的マスコミ報道に対して耐性があり、さまざまな意見や情報が飛び交っているネットの世界でも民主党政権を評価する声はあまり聞こえてきません。
それどころか民主党のリーダーの人たちの表情からは生気が消え、なにかうつろなものとなってきているという印象を受けます。
ネットの世界で存在感をつくったとすれば、皮肉なことにUstreamやニコニコ生中継に積極的に登場した小沢さんでした。
政策の良し悪しではなく、なにが欠けているのかを考えてみました。おそらくなにも演じていないことではいか、人びとの共感や感動をつくりだすシナリオも役者もいないことではないかと感じます。
小泉元総理が示したのは政治の世界もいかに「劇場化」が重要かでした。その演じられた劇そのものの、政策の評価は別にして、政治の世界もいかに人びとがともにハラハラドキドキし、政策の意思決定過程が体験できたことは、ひとつの政治状況の変化でした。
きっと、人びとは政治と自分たちの暮らしの距離をなくしたい、もっと政治に関わりたいと感じはじめているのです。劇場型の政治は、人びとの政治への参加意識をつくりだします。
事業仕分けに最初に人気が出たのも、それまでは舞台裏で行われていたことが、公開された劇場で展開され、ともに参加体験をすることができたからだったと思います。
しかし、演劇に舞台展開の変化が求められるように、人びとが期待したのは、事業仕分けが序章とすれば、次に飛び出してくるもっと大きなサプライズだったと思います。それも民主党自らの手で陳腐なものにしてしまいました。いったんつかんだ人びとの心もそれで離れていったのです。シナリオが描けなかったのでしょう。
尖閣の問題でも、ほんとうは普天間基地問題での失策を取り戻す絶好のチャンスでした。なぜビデオを即座に公開し、どのように解決していくかの過程を人びととともに体験をわかちあえたはずです。
つまり、今の民主党政権は自分たちは政権を付託された、だから頑張っている、これだけ一生懸命やっているのになぜ伝えてくれないのかという最初の岡田幹事長のぼやきになるのでしょう。
違うのです。プロセスを共有する場づくりへの努力が不足しているのです。人びとを巻き込むテーマ、ここを目指そうというビジョン、同じ場にいる、ともに考える、そこに緊張と緩和をつくりだすという演出が欠けているのです。
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