
海江田万里経済財政担当相が民放の報道番組に出演し、給与所得控除の上限とすることが決まった年収1500万円について、「金持ちではない。中間所得者だ」と発言したことに首を傾げた人は多いと思います。
実際年収が1500万円を超える給与所得者は全体の1.2%にしかすぎないために、庶民感覚とはズレているという批判もでてきているようですが、民放番組に関しても、この問題でやる気を失わせるとか、いろいろクレームをつけて語っている人が多いことが面白く感じます。統計から見れば視聴者のほとんどの人にとっては他人ごとです。
いくら控除をなくしても、かつての累進税率が高かったころに比べればはるかに影響は小さいはずですが、民放だと20代で年収が1000万円を超え、またコメンテーターの人たちもおそらく年収が1500万円をはるかに超えている人が多いので、我が身に振りかかる災難だということでしょうか。
国際的に見れば、年収1500万円程度だと中間層になってしまうのかもしれませんが、日本の給与所得者の平均値は毎年のように下がっており、平成21年度では405.9万円(国税庁:民間給与実態統計調査※一年勤続者平均)なので、ちょっと庶民感覚からはズレているといわれてもしかたありません。
もちろん確実に税金がとれる給与所得者からとるというのもどうかと思いますが、それなら所得の捕捉率を高める納税者番号制度の導入こそ急がないといけないのでしょう。それのほうが健全だと思いますね。
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世の中の大半の人は400万円とかなんでしょうが、
ごく一部の人の年収が何億とかになっているので、
平均所得となると年収1500万円くらいになると思います。
確かに国民の納税額の平均値をとると年収1500万円の人に相当するかと思います。
海江田さんの発言はそのあたりが言葉足らずで誤解を招くでしょう。もっともそういった基準でコメントすること自体が庶民の感覚とずれるでしょうが。