
まだ、アップル対グーグルといっても、日本ではアップルが先行し圧倒している状態であり、まだ想像もつかないという人が多いでしょうが、欧米のスマートフォン市場では、遅れて参入したグーグルのアンドロイドOSを搭載したスマートフォンが急成長しており、iPhoneと競り合い状態になってきました。
アンドロイド、米スマートフォン向けOS市場でシェア拡大
欧米ではノキアやブラックベリーが強く、それをiPhoneとアンドロイド搭載機が追い上げている状態ですが、日本では、iPhoneとアンドロイド携帯で市場のほとんどを占めることになってくるものと思います。
アップル対グーグルの競争は、タブレットPCでにも広がってきます。現在は、iPadが先行していますが、グーグルのアンドロイド搭載機が続々と登場してきています。さらにテレビでも、この両勢力が競いあいます。
タブレットPC市場にどういったOSがあるのか、またそれぞれがアプリケーションを流通させるプラットフォームを持っているのかを日経がまとめているので、興味のある方はご参照ください。
「Android」搭載機が急速に台頭 徹底分析、タブレット端末(4)
さて、このアップルとグーグルの競争の面白いところは、OSからハード、またアプリケーションやコンテンツを流通させるプラットフォームまでを見事に統合し、ブランド化したアップルと、OSこそアンドロイドで共通していても、グーグルはハードの開発力がなく、ハードはさまざまなメーカーが手がけていることです。
またアプリケーションも、グーグルのプラットフォームから提供されるとしても、それぞれのメーカーもストアを構え、独自色をだしてくることが違うところです。
だからアップルはひとつのブランドをもった帝国であり、グーグルはさまざまなブランドの連合軍という姿です。しかも、グーグル連合軍として参加してきているのは、いずれも携帯やPCなどでハードには強い、売上規模の大きな企業群です。
利益率ではそれらのメーカーよりはアップルが圧倒的にいいのですが、利益率の良いグーグルがOSを無償提供し、薄利でも、市場のシェアを取り、販売量を追求してきた企業との競争になります。
統合されている強みでアップル帝国が市場のリーダーとしてのポジションをキープするのか、はたまた多様性に富むグーグル帝国が、パソコン市場でウィンドウズ搭載機が主流になったように、グーグル搭載機が主流となり、アップルはニッチな存在になっていくのか、果たしてどちらになってくるでしょうか。
この競争は、ジョブスという天才のヒラメキや舞台づくりが市場を席巻するのか、はたまた対アップルだけでなく、アンドロイド搭載機どうしの間でも激しい競争がおこり、互いにしのぎを削りながら、お互いの独自性を産み出そうとするダイナミズムが市場を制するのかです。
アップルの方が、プラットフォームが整っており、アプリケーションソフトは圧倒的にアップル向けに開発されてくるから、アップルが勝つにきまっていると言う人もいますが、アンドロイド搭載機の売上げが増えれば、ビジネスチャンスが広がるので、アンドロイド向けのアプリケーションもどんどん増えてくるという見方もあります。
ただ、アップルが携帯音楽プレイヤーでは、音楽コンテンツの流通で優位にたちましたが、雑誌や新聞も含めた電子書籍コンテンツはそうはなりません。amazonのkindleもあり、出版側の思惑もあり、さまざまなプラットフォームが形成されていきます。
いろいろ考えると、スマートフォンでも、タブレットPCでも、テレビでもアンドロイド連合軍の方が勢いが上回ってきそうですが、はたしてどうでしょう。市場は多様なほうが楽しく,アップルは、エレガントなニッチ企業として生き残っていくというほうがアップルらしいように感じます。
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