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日本電産が幹部社員に2015年から課長代理以上の管理職への昇進には日本語以外の1カ国語、20年からは部長級への昇進に2カ国語の習得を条件とするという発表があったのは先週のことでしたが、今日の日経一面に、米国のエマソン・エレクトリック社のモーター部門買収の記事が飾られていました。

日本電産は、HDD用などの精密小型モーターの世界市場で高いシェアを持っていますが、エマソン・エレクトリックのモーター部門は大型モーターに強く、この買収によって、さらに産業設備、また電気自動車などの川上での領域拡大とを狙った成長戦略として注目されます。株価も反応したようです。

今世界中で起こっていることは、川上の寡占化と川下の寡占化ですが、日本電産は川上の寡占化路線をまっしぐらということでしょうか。

日本電産を評価したいのは、戦略性を強く感じさせてくれる企業だということです。さすがにリーマンショックの煽りを受けて、2008年は売上を落としましたが、2008年第四四半期からV字回復を行っていること、さらに重要なのは営業利益率が改善され、2009年第四四半期には15.9%に達しています。
今年度は、売上の100%回復と営業利益率の倍増を狙っているということですから力強いですね。

この日本電産のエマソン・エレクトリックのモーター事業買収の背景には円高があり、日本電産以外でも、キリンや資生堂などの海外企業買収が続いていますが、円高基調がつづけば、内部留保が豊かな企業による海外企業の買収はまだまだ続くのでしょう。

しかし、日本企業だけでなく、新興国企業による、新興国企業の買収も盛んなようです。2000年は新興国企業の買収で新興国企業が占める比率が56%だったのが、今年はこれまでのところ、78%を新興国企業が占めています。
新興国企業間の買収が増加


またドル安、ユーロ安によって、新興国企業による欧米企業買収も増えてきているようです。アジア太平洋地区の企業の域外買収は、今年に入って金融危機の影響が強く残った昨年同期より2倍以上増えたといいます。
【ブログ】アジアにM&Aブームが再来

産業の世界地図が塗り変わっていく時代が進んできていることをつくづく感じさせられます。いまさら、この年齢で英会話や中国語会話という気は起こりませんが、若い世代からは世界を目指すという人達がきっと増えてくるのでしょうね。
若い人達が海外に行きたがらない人が増えたというのは、これまでの日本の経済の停滞の結果であり、海外にでかけて、チャレンジする目標やチャンスが見えなかったこともあったのではないでしょうか。それが目前に見えてくれば、きっとそんな意識も変わってくるのではないでしょうか。


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