セブン&アイがネット通販事業に本格参入するそうです。ようやく重い腰をあげてネット通販に取り組むのかと感じますが、これまでと違うスタイルのネット通販事業の展開となれば面白いですね。
セブン&アイがネット通販に本格進出、2012年に売上高1000億円目指す
リアルな店舗を持つ小売業のネットへの進出といえば、もちろんアマゾンと対峙する書籍店バーンズ&ノーブルもありますが、海外では、英国のTESCOも早くから手がけています。TESCOはきわめて積極的な小売業ですが、さらに、回線を借りて展開する携帯事業(MVNO)まで事業の領域を広げています。
米国のウォルマートも「Walmart.com」を展開していて、棺桶の販売まではじめて話題となりました。
米ウォルマート、棺桶のネット通販始める
さらに『ウォルマート・マーケットプレイス(Walmart Marketplace)』を立ち上げ、他の小売業ともアライアンスを組んで、一挙に100万アイテムを増やす戦略をとってきています。「市場」と「マーケットプレイス」の言葉は違いますが、楽天のビジネスモデルに近いということでしょう。
【ウォルマート】、アマゾン・コムを追え!ネット販売で中小をパートナー?
当初は、500万アイテムを扱い、さらに11年末には、セブン&アイと提携した32店舗が出店するこだわり専門店を加え、
1000万アイテムまで増やす計画となると、かなりウォルマートを意識しているように感じます。
ただ、総合ショッピングサイトとしている点では、すでに勝ち組としての楽天があり、さらにYahoo!ショッピング、またアマゾンも書籍を足がかりに、着実に取り扱いカテゴリーを広げてきており、かなり違いをださないと顧客獲得が難しいことはいうまでもありません。
従来の小売は、地域と密接につながったビジネスをやってきたわけで、地域、あるいは店舗の制約がはずれ、自由度が高まりますが、地域や店舗の足がかりがないネット世界で競争しなければならないという違いがでてきます。アイテムを揃え、また広げ、総合性を高めるだけでは差別化は困難です。
違いをつくれるとすれば、セブン&アイの場合は、リアルな店舗との連動をはかることができ、申込んだ商品を店舗で受取ることが可能になってくることでしょうか。
しかも、利便性でいえば、セブンイレブンでの受け取りが中心となってくると思います。本やCDなどはすでに既存のネットショップでも提携先のコンビニでの受け取れるサービスがありますが、もっとアイテムを広げることができる可能性がありそうです。またPBの開発を積極的に進めれば、低価格、お買い得のカテゴリーを充実させるという切り口もあるでしょう。
さて、セブン&アイがネット通販をテコに、ふたたび成長を勝ち取れるのか、楽天などの先発のネット通販の壁に苦しむのか、どういう道を進むか見ものです。
ただ、「将来的には『流通クラウドポータル』を目指す」というのは、正直、言っている意味がよくわかりません。旗揚げを景気づけるために夢を語っておこうということでしょうか。
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