牛丼の業界も大変なようです。牛丼チェーンといえば、業界トップの「吉野家」を、「すき家」が、売上高や店舗数で抜く見通しだといいます。
「すき家」が牛丼並盛りを299円、「吉野家」も3杯食べて1杯が無料というキャンペーンをやったりしていますが、「松屋」も黙っておらず、値下げを断行。380円の牛めし並盛りが320円に、大盛り480円は420円に値下げとなります。
ドル安で、米国産の牛肉が安く調達できるようになったとは言え、よくその価格で売れるものだと感心もし、ほんとうに大丈夫なのかと気にもなります。
店舗数をどんどん増やして、売上を伸ばしてきている「すき家」。月次情報を見ると、売上高では、今でも対前年比で10%以上を伸ばしているので、これはユニクロなどと同じく不況下の勝ち組かということになります。
しかし既存店が元気でなければ、それは健全な成長とはいえません。既存店の状況を見ると、売上も、客数も、客単価も落ちており、激しく黄信号が点滅しています。下手をすると拡大路線がいつか仇になるのではないかと心配します。
まあ、「すき家」を展開するゼンショーは、牛丼カテゴリーでも「なか卯」をもち、「COCOS」などのファミリーレストラン、またファーストフードや焼き肉チェーンなどもやっているので、他社がもたついているここらで体力差、資金力の差で勝負し、トップの座を確定し,このカテゴリーで、売上、店舗数という規模で差をつけておきたいということかもしれません。
すき家月次情報
「吉野家」は、既存店の客単価はほとんど落ちていないのですが、安売り弁当の攻勢とか、同業者間の競争の激しさを反映してか、客数減が目立ちます。直近の2009年10月では、対前年比で84.5%ですから、これは相当厳しいですね。赤字経営からどう脱却するか、難しい局面が続いているようです。
吉野家月次情報
店舗数でこの両巨頭に劣る松屋ですが、客単価は下げって来ているものの、月によっては客数を伸ばしています。プロモーション努力の結果でしょうか。値下げで、客数増を狙い、生き残りを賭けた勝負にでようということでしょう。
松屋月次情報
すさまじい牛丼戦争で、値下げは、利用する人にとっては嬉しいことでしょうが、客数が減っているなかでの価格競争は、消耗戦であり、どこかが路線転換をおこない、一抜けたという手もありだとは思いますが、標準的なオペレーションで支えられているだけに、なかなか舵を切るのは難しいのでしょうね。
吉野家のように原点の理念にもどる、徹底するというのもいいですが、厳しい競争関係を考えると、すこしづつ、新しい業態にシフトすることを考えたほうがよさそうな気がします。
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