時の流れはいろいろ変化するので、逆境にあるときこそ、冷静さが必要だと思います。さて、歴史的敗北によって逆境を迎えた自民党は、総裁選を見る限り、かなり再建が厳しいようです。
さてそれよりも面白いのは、マスコミのスタンスであり、ほとんどが民主党一色の報道となりました。注目すべきは、日経ですら微妙に民主党政権との距離感を埋めてきているようで、産経のスタンスが微妙になってきています。
その産経で、なぜ取り上げたのか、理解に苦しむ記事がでていました。ニコニコ動画、いわゆるニコ動でやっている「ネット世論調査」の鳩山内閣の支持率が極めて低かったことを紹介した記事です。
鳩山内閣の支持率 ニコ動調査では「25.3%」
ニコニコ動画は「ネット世論調査」と銘打っていますが、その結果が極めて異常なものであることは、選挙期間の際にもわかったことで、このブログでも紹介しました。
「ネット世論調査」というよりは、「ニコ動ユーザー意識調査」で、結果を見るといかにニコ動の利用者が特殊化がわかります。たんにニコ動アンケートに参加しているのは、鳩山内閣の嫌いな人が多いだけのことです。ニコ動は、マンガなどの影響で政治意識に目覚めた人たちが集っている特殊なネット社会であり、彼らにとっては居心地の良い巣のような気もします。
調査に対する知識や体験がないからでしょうが、マスコミの調査は、電話してきて、本人でなくとも家族が回答するなど、手法がそのものに疑問があり、だから結果も信用できない、それよりはニコ動の世論調査のほうが信頼できるとブログなどで書いている人もいるので、そこまでいくと宗教の信者のようであり、面白いところです。
マスコミの世論調査に限らず、実際のところ、完璧に調査を実施するというのは難しく、回答者が本人でないなどといった問題も当然起こってきますが、極めて希であり、結果を大きく変えることはありません。だから、どのマスコミが調査をしても、微妙に数字が違っても、それなりの結果に落ちつきます。
ニコ動は、ネット社会でもさほど大きな影響力もないでしょうし、それはそれで大いにやってくれればいいし、そっとしておけばいいと思いますが、疑問なのは、そんなまったく記事として価値のないものをなぜ産経がとりあげたのかです。
ニコ動の利用者の特殊性をいいたければそう書けばいいし、いや若い人はいまでも自民党支持者のほうが多いと思っているとすればそれは間違いだし、自民党にエールを送りたかったのか、マスコミ各社の調査で、鳩山内閣支持率が小泉内閣以来の高いものであったことを牽制したかったのか、その意図がよくわかりません。
いったい産経はどこに向かっていこうとしているのだろうかとちょっと心配します。自民党の劣化とともに産経も劣化しはじめたということでしょうか。
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谷垣になって自民支持が減るか増えるかなのでしょうが。