名勝・鞆の浦に橋を架け道路を造り、地域資産を破壊しようという、まるで時代を逆行するような計画に対して、地元住民の人たちの反対があることを以前紹介させていただきました。
福山市で起こっている道路のこんな話
それに対して金子国土交通相がこの工事に対しては慎重な姿勢をとって、工事を進めようとしていた福山市と広島県が大慌てだそうです。
鞆架橋問題舌戦「国土交通大臣vs福山市長」・・大臣のTKO勝ち?
重要なことは、金子国土交通相が地域の利便性と文化の問題があり、幅広い合意が必要だという見解を提示していることです。まあ利便性と言ってもかなり怪しいのですが、そこは大人の議論として、工事は反対であり、認可しないということでしょう。
地域にとっては、文化資産は地域価値の核となる重要な存在であり、それを守り、後世にも残していくことが現在の世代の責務であることは言うまでもありません。
地域価値の重要な文化資産という点では、数多くの日本の城が、明治政府によって、陸軍の兵営地として必要でないものの多くが廃城となり、破壊されていき、それが後になって、再現しようという動きが各地で起こりましたが、残念ながら、覆水盆に戻らずで、レプリカの城の価値は高くありません。文化資産という視点が持てず、平気で壊すというのも、その頃からの伝統でしょうか。
廃城令
文化遺産を巡る係争としては、滋賀県は、日本で数多くの名建築を残したヴォーリズの影響が色濃く残っているのですが、そのヴォーリーズが設計した豊郷小学校の校舎を壊そうという計画も住民の反対で差し止められた件を思い出してしまいました。
ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
豊郷町立豊郷小学校
美味しい飲み比べセットあります。酒米王様「山田錦」で仕込んだ至高の飲み比べ違いを感じてみ... |



道路問題は、対象とする地域をどう考えるかで道路の役割や位置づけが決まると思います。文化遺産的なこの地域だけを見れば、本当にいるのか?しかし、この地域を含む広域で見た場合、どうなのか?その場合、この場所しか通せないのか?ということを論ずるべきと考えます。
横浜のベイブリッジは今でこそ名勝に近いものですが、計画時には、横浜港の景観が話題になりました。しかし、京浜臨海部の交通としては不可欠であり、景観上配慮したデザインとしたこともあり、今のように、フィットしたものとなっています。
あと、経済性による比較も大切でしょうね。蛇足ですが、高速道路1000円となっていますが、値引き分は、高速道路会社が自腹を切っているわけではなく、税金を入れています。
日本では、とかく公共に関する議論において、情が優先してしまいますが、論理的に整理し、結論を出してもらいと思います。
今後ともご活躍期待しています。