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食の偽装問題が相次いで起こり、安全で安心して買える食品に対するニーズが高まってきたと思いますが、農薬の混入した冷凍餃子で一挙に中国産の食品にたいして不信感が高まりました。それで売れなくなった中国産ウナギを偽装して在庫を裁いた魚秀の悪質な手口が次々と発覚してきています。

ところで「魚秀」と聞いて最初にふっと思ったのは、明石の焼鯛で有名な専門店「魚秀」でした。明石の名物である魚棚(「うおんたな」と呼びます)のなかにある小さなお店です。名前が同じなので、悪影響がでていなければいいのですが、降って沸いた災難となっていればお気の毒なことです。
こちらは焼鯛屋さんです→魚秀

さて、食の安全。安心と言うことでは、いつも力作で頭の下がる社会実情データ図録で意外なデータがグラフ化されていました。「各国の農薬の使用量です。単位面積当たりの農薬使用量がただちに環境負荷の程度を示すものではない。農業外利用があるほか、気候や生物循環のスピード、農耕形態の違い、農薬の強烈さ、残留性などによって環境負荷は大きく影響されるからである。」と注釈がついていますが、それでも日本は、減少傾向にあるとはいえ。1haあたりの使用量でOECD主要国の中ではトップであり、決して農薬の使用が少なくないということはいえそうです。
主要国の農薬使用量推移

アメリカやドイツまたフランスの使用量がかなり少ないというのも意外です。オランダの農薬使用量が多いのは、花の栽培を行っているからだそうですが、昨今は有機農法や低農薬の野菜に人気がでてきているにもかかわらず、日本は農薬使用量が多いというのは気になるところです。

さらに、中国は農薬使用量がどんどん増加してきているのですが、データが異なり単純に比較はできないとしても、日本よりはまだ農薬の使用量が少ないようです。それに、どのような農薬を使っているかということもあるとは思いますが、農業の生産性の低い日本で、農薬使用量が多いというのはちょっと驚きました。

さて、安全で安心な食品というと、今朝、農業と野菜の流通のしくみの革新を積極的に進めていらっしゃる「みくりや青果」の細田社長のお話を伺う機会がありました。みくりや青果さんは、以前このブログでも取り上げさせていただいた会社です。
売上高100億円の八百屋さん
みくりや青果株式会社ホームページ

北海道や長野、九州などで農家と契約を行い農作物はすべて買い取るということを進めていらっしゃるのですが、それが実現できるのも、みくりや青果さんが、卸業で、スーパーだけでなく、レストランや外食チェーンなどに毎日配送するという販路もお持ちで、確実な需要先、しかも多岐にわたる需要先をお持ちだからだそうです。

豊作になると販売価格が極端に下がり、捨てざるをえないといったリスクを生産者は抱えています。またカタチのいいものでないと売れず、結局は農薬を使って見栄えのいい野菜を作らざるをえなくなってしまうという問題もあります。自然に育てると、収穫しても買い手のつかないカタチの悪い野菜も大量に残り、それが有機栽培や低農薬農法の生産品が高くつく原因にもなっているそうです。
また農業だけをやっていてもまともに食べいけないので若い人たちが農業をやりたがらないといったこともあり、中国から日本に研修で来ている人に労働力を頼っているという農家も増えているとか。

政府から、国内の食料自給率を上げるという目標が掲げられていますが、それは、おそらく生産者だけの問題としてとらえるとかなり無理がありそうです。働き手の不足をどうするのか、また生産から消費全体のしくみの革新をはからないと、農業がビジネスとして成り立たず、結局は兼業農家が細々と農業を続けるということになり、生産性もあがらず、実現できそうにないということだと思います。農業にも新しいビジネスモデルが求められてきているということでしょう。

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