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報告・連絡・相談の頭の文字を取って報連相というのは、会社に入ってすぐに教えられることではないかと思います。一言でいえば、職場でのコミュニケーションでしょうが、コミュニケーションの基本が報告・連絡・相談であることをうまく表現しています。
日本的と言えば、「率先垂範」を掲げている会社も多いと思いますが、こちらは、英語で言うならイニシアティブです。まじめな話で、米国で、開発業務に携わる人たちで、仕事の成果をあげている人たちと、そうでない人たちの間で仕事の取り組み方にどのような違いがあるかを研究したものがありましたが、イニシアティブを取る行動をしているかどうかに決定的な差であったという結論をだしていました。そして、イニシアティブ行動のなかで重要なものが、周囲の人たちとのコミュニケーションであったということです。

報連相はもちろん、組織がチームとして円滑に回るために情報共有しあうということですが、むしろ組織の持っている経験やそこから得て蓄積された知識や知恵を個人にトランスファーするという色彩が濃いように感じます。
先の研究でも、「こういうことを今手がけようとしているのだけれど」、「実はここがうまくいかなくて困っているのだけれど」と話を持ちかけることで、周囲の人びとの持っている情報を引き出していること、また報連相を行うことで、まわりの人びとを巻き込み、そのテーマが採用されやすくなるという効用が認められたいうことでした。
体系化して知識や知恵を伝えるといっても、現場は応用問題の連続であり、限界があり、それぞれが体験したことを報告・連絡し、またわからないことを相談することで、周囲の人たちや組織が持っている知識や知恵も引き出せます。
また報連相は、それぞれの人たちが、報連相を行うために、起こった状況を頭の中で整理し、情報化することですから、それが問題を整理したり、考えるという能力を培ってきます。
ものごとをわかりやすく伝えるということは決して簡単なことではありません。それは日々のトレーニングで培われるものであり、やはり日常的な報連相が重要かなと思います。
情報ツールを駆使することも重要ですが、情報ツールの中でも、報連相が基本であることには違いがなく、やや古めかしいかもしれませんが、報連相がうまくいっているかどうか、職場で一度点検してみてはどうでしょうか。


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