ガソリン価格が高騰しはじめてから、閉鎖されるガソリンスタンドが目立つようになった気がします。コンビニなど事業転換したところはいいのですが、廃業のまま無惨な姿をさらしているところも結構多いようです。
元売りからの仕入れ値が高騰するなかで、厳しい価格競争が起こり、利益がでなくなってしまったということでしょうか。とくに昨今はセルフのスタンドが目立って増えてきており、セルフとそうでないガソリンスタンドの価格差が顕著で、業態間の淘汰も始まっています。おそらくリッターあたりで10円近くは差がついているのではないでしょうか。いくらサービスが良いと言っても、それで競争するのは厳しいですね。さらにコーヒーショップやコンビニを併設してなんとか利益を出そうとしているガソリンスタンドも増えてきたように思えます。
給油所

データを探してみました。数字はいずれも年度末(3月)のものですが、確かにガソリンスタンドは減少し続けていますね。特に平成18年はこの10年ではもっとも減少しています。印象通りです。
セルフSS

それにセルフはやはり急増していますが、意外なのはH18年度末で総給油所数の13.5%しかありません。印象としてはもっと多いように感じますが、きっと施設が大きく、販売力のあるところがセルフ化していっているということかもしれません。
おそらく都市部ではセルフ化の投資ができるか否かでも、厳しい淘汰をうけるということになりそうで、この業界も大変のようです。つぎつぎに閉鎖されていくガソリンスタンドの風景を見ていると、景気回復の実感とはほど遠い現実を感じざるをえませんね。

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資料:
■全国給油所数
平成18年度末 揮発油販売業 給油所数(全国・近畿)
■全国セルフSS数
財団法人日本エネルギー経済研究所「セルフSS出店状況」(平成19年3月末現在)
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