グループインタビュー(FOCUS GROUP)は調査のひとつの手法ですが、開発スタッフやマーケティングスタッフ、場合によってはマネージャーや経営者が、ユーザーの生の声や反応を体感することで、ユーザー心理をに対する感度をあげたり、読み解く力をつけるための優れたトレーニング方法とも言えます。
デスクワークでアンケート結果だけを見て、実際のユーザー心理を理解したと錯覚している人が案外多いのですが、データで社内の稟議を通せばいいというならいざしらず、実際に重要なのはアンケート結果の数字の背景やそれこそ行間に潜んでいる心理メカニズムであることがほとんどです。
グループインタビューは、一歩進めると、商品やサービスなどの開発側とユーザーの人たちとのコラボレーションの手法として活用することができます。しかし、モデレータ(司会者)にきわめて高度な熟練や知識、また技術が必要となってきます。理由は、ユーザーの人たちは使うプロですが商品やサービスを開発するプロではないので、会話の流れの中でつねに翻訳が必要になってくるということです。
たとえば、「表示がわかりずらい」という声がでたときに、具体的にどのあたりが「わかりずらい」のかを確かめるだけでなく、わかりやすくするための、いくつかのソリューションの仮説を即座に返して、キャッチボールすれば思わぬヒントを発掘できるのですが、そんなソリューションのアイデアを即座に返せなければ「わかりずらい」という単純な結果しかわからず、後でとうすればいいかが見えてきません。
昨今では、Webに関するグループインタビューも行うことがありますが、さまざまなサイトを見ていると、もっとやったほうがいいと感じことが多いですね。ホームページなどは、製品やサービスなどよりももっとダイレクトにユーザーの人たちの声をやアイデアを生かしやすいですね。
ユーザーの情報源としてホームページの重要性はどんどん高まってきているのですが、まだまだそれについてきていない一時代を感じさせるホームページとか、場合によってはユーザーの心理を逆撫でするような作り手の一方的な発想とか思い込みを感じるものが多いですね。ネット環境が整った設備で実施すれば、その場で検索して具体例を見ながら話を進めていくこともできるので、ユーザーとのコラボレーション的なグループインタビューは行いやすいと思います。
一度自社のホームページについてグループインタビューを試してご覧になればいかがですか。ホームページをどうすればもっと魅力的になるのかという面白いヒントがきっと得られると思いますよ。

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