不二家問題と関西テレビの『あるある大事典』問題を比較することはできないとしても、実際の社会的な影響という点では『あるある大事典』のほうが大きいという気がします。つねづねメディアとしての公共性を主張するテレビが、番組をあげて納豆の虚偽広告をやったということです。
ゴールデン番組なので宣伝費だとして金額換算するとバカになりません。これは市場の競争を歪める行為です。競争というのは同じ『納豆』業界内だけでやっているわけでなく、異なるカテゴリーの間でも行われており、『納豆』が売れたことの割を食って苦い思いをした業界もあったはずです。
品質問題という点では不二家も、関西テレビも同じなのですが』、不二家の場合は問題が起こると、マスコミからも執拗に叩かれ、さらに市場からのしっぺ返しを受けて経営の存続も危うくなりますが、テレビのほうは品質の欠陥があっても頭を下げ、番組をやめるとうことで終わりじゃ、それが世の中とはいえ、なにか理不尽なものを感じてしまいます。
『あるある大事典』はエンターテインメント番組と報道番組の境界で成り立っていた番組ですが、捏造や誇張という点ではニュース番組でもあるのではないか感じます。昨年北陸地方を襲った水害の被害にあった料飲店のご主人が、ニュース報道のスタッフの態度が酷く腹が立ったという話をしていたことを思い出しました。
そのお店が被災者として取り上げられたそうですが、ニュースって作るものだということを思い知らされたそうです。それでなくとも水害の始末に追われているところに報道陣が乗り込んできて、その店主にああしてくれ、こうしてくれと指示をし、さらに被害を誇張する偽装までやるのを身をもって体験して「テレビは信じられない」と語ってくれましたが、報道現場のモラルの低さはこれまでもネットでよく批判されていることです。
ブログ『“究極のレストラン” ランキングin名古屋』さんが
「朝日新聞よく言うなこれ! 」で書かれているように、ネットのなかではマスコミ不信が広がっているということも直視して欲しいし、他人事ととらえないで欲しいですね。
新聞各社はこぞって「あるある・・」の記事をトップで載せているが、
そういう朝日新聞も今まで何度偽装事件を起こしてきたことか。
珊瑚礁に傷を自分でつけておいて、心ない人がいると報道してみたり、
ニュースステーションでもリンチ事件、暴走行為を演出しておいて報道。
日テレ、テレビ東京、TBSでも出るわ出るわ。挙げだしたらきりがない。

その朝日新聞が社説
「捏造番組 視聴者を欺く罪深さ」で「視聴者や読者の厳しい目を常に意識して、メディアは自らを律したい。それはテレビも新聞も変わりはない」と締めくくっていました。まったくその通りなので朝日新聞さんも自社の問題としてぜひとも報道品質の追求をお願いしたいところです。

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