sosh大阪の郊外で、おしゃれなレストランやカフェバー、フラワーショップなどを経営している友人がいます。もう付き合いは長いのですが面白い話をしてくれました。カフェバーは、かつては『男と女』+『酒』=『恋愛』の方程式を追及し、カップルのふたりきりの場を演出していれば成功した、つまりは装置産業だったというのです。
それがこの10年ぐらいで大きく変化したそうです。恋愛する、あるいは恋愛を求めるカップルではなく、仲間や友人、また地域の人たち同士の比率が増え、来店目的も多様化してきた、しかもそんな傾向は年齢層にかかわりないというのです。また女性が完全に主役になりました。
携帯電話で個人と個人がいつでも連絡を取り合えるようになったことも背景にはあると思うのですが、仕事を離れた人と人のおつきあいが広がってきていることは間違いなく、ご近所の常連さんが集まってコミュニティの場となっている飲食店は繁盛していることを考えると時代の流れなのでしょう。
さらに飲酒運転に対する取締り強化や社会の目が厳しくなったことは、郊外の飲食店に深刻な影響を与えたのですが、それがさらに地域密着型のお店へと変化することを加速させたようです。昨年にそのお店でクリスマスイベントをやったときは、ご近所の有志の人たちがサンタさんの衣装を着て、地域のお祭りにもなってよかったというのだから、ほんとうにカフェバーも変化したものです。
それにお客さまの注文がウィスキーやバーボンが中心だった時代はそのブランドをうっていればよかったけれど、今はお客さまの関心がワインに移り、ワインの価値をプレゼンテーションして、ブランディングするは店の役割になってきたといいます。
食事にしてもその素材や調理に、また飲み物にしても、イベントにしても、そこになにかの物語をつくっていかないと今はお客さまが満足してくれないそうですが、そんな話を聞いていると飲食もコンテンツ産業に進化してきたということでしょう。
その友人はネットの世界のことはよくは知らないというのですが、直感的に地域のお店とお客さまのコミュニティをつないでいくのにインターネットが役立つのじゃないか、いい知恵はないか、相談に乗って欲しいといわれたのですが、そういった地域のリアルな場と人とネットの融合はこれからどんどん起こってくるだろうと思えますが、しかしそれよりもスタッフの人たちが情報を発信していくことを通して、またお客さまとネットでもコミュニケーションをとっていく中で、スタッフひとりひとりの魅力が高まっていくことの確実性のほうが高いのでしょうね。

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