「口コミ2.0〜正直マーケティングのすすめ〜」という本が出版され昨日手元に送ってきてくださいました。この場を借りてお礼を申し上げます。
「口コミ2.0〜正直マーケティングのすすめ〜」は、上原さん@近江商人JIN BLOG、保田さん@ちょーちょーいい感じ、藤代さん@ガ島通信というブログの世界ではおなじみの面々による共著です。サブタイトルの「正直マーケティング」というキーワードがいいですね。
NHKが女子大生を使った口コミ・マーケティングを報道し、そこに登場したカリスマ女子大生のブログが炎上してしまった事件があったばかりなので、絶妙のタイミングでした。
これからますます、ブログやSNSを使った「口コミマーケティング」への企業ニーズは高まってくるでしょうが、たんに新たな広告や販売促進という発想でやってしまうと、「炎上」という怪我をしたり、「村八分」になりかねません。
この本のなかでも、「サクラ」をつかった、つまり「やらせ」は広告と気付かせずに宣伝を行うことであり、それは「ステルスマーケティング」といわれ、バレたときにはリスクが大きいことが指摘されています。騙されたと思われてしまうからです。SONYのブログの炎上事件、女子大生のブログ炎上事件がそのことを物語っています。またネット社会では炎上がいつまでも記憶に残り、「ひとの噂も75日」とはいかないのです。
SONYは、ウォークマンをめぐってのブログ炎上事件だけではなく、いわば「前科」があります。2ちゃんねるをはじめ、任天堂ファンサイト、個人ブログ等に一般人を装ってSONY社員が誹謗中傷のコメントを書き込んだことが発覚するという事件がありました。その書き込みにSONY社内からアクセスした足跡”gatekeeper**.Sony.CO.JP ”が残っていたことから発覚したものなので、「ゲートキーパー事件」とかいわれていますが、その社員がちょっと書くこともはばかれる恥ずかしいサイトでいろいろ書き込んでいたことも発覚したというおまけまでついていました。ほんとうに高い技術力や開発力とネットでの感性の悪さ、行儀の悪さのギャップには驚きます。
ちょっと横道にそれてしまいましたが、口コミマーケティングはネット社会とのおつきあいの気持ちや作法が必要であり、その最重要キーワードが「正直さ」というのは同感です。基本的には売り手と買い手という壁を超えて、マーケティング担当者や開発担当者の人たちが個人としてネットとおつきあいするのだと考えれば、口コミマーケティングも肩肘はらずに展開できるはずです。それが本来のマーケティング・マインドだと思うのですが、いずれにしても、ネットでの口コミマーケティングは一昨日書いたように「広告と考えな!」ということです。お客さまとの本音での「お付き合い」というスタンスをとればいろいろ拡張したアイデアも生まれてきます。ネット社会は正直な人、正直な会社を好きなのです。

今朝新幹線の車中で読ませていただきましたが、「口コミ2.0〜正直マーケティングのすすめ〜」という本のよさを一言で語るなら、ブログやSNSの肌触りがわかった人たちが端的にわかるようにまとめてくれているということです。いただいたからというわけではなく、マーケティングの仕事にかかわっている人は一読をオススメしたいと思い書かせていただきました。

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