この買収劇に対しては世界中のさまざまな立場の人が意見を表明しています。海外のアナリストなどのブログでも、どちらかというと「金はあっても考えなし」の愚という見方のほうが目立っているように感じます。しかし直感的にも本当にそうなのかと疑ってしまいたくなります。
言っておきたいのは、こういった問題を考えるためには、今の状況や、今を延長して考えるだけでは本質が見えてきません。想像力を駆使して、いくつかのシナリオを考えないと近視眼的な結論を導いてしまいがちだということです。
この買収劇を「愚」とする理由は、ほぼ動画サイトはシステム維持に膨大なコストを要すること、動画サイトでの広告ビジネスは限られており、高いシステム費用に見合う広告収入はとうてい見込めないこと、さらにTVメディアからのYouTubeへの訴訟を抱えてしまい、それに膨大な費用や労力が必要になってくるリスクを抱えてしまうという点に集約されます。
そういった、いまだに稼げる仕組み、つまりビジネスモデルがまともになく、訴訟リスクを抱えた会社に16臆ドルを投資するということが「愚」だということです。
404 Boring Books Not FoundのDANさんがこういった論調に、「YouTubeの本当の価値」で、Youtubeが「TVCMを破壊してくれるだけでおつりが来るのだ」というラディカルな視点を示されました。TVCMを破壊すればおのずと、Googleは巨大な広告市場を握るという見方です。
GoogleがTVCMを破壊しつくせると見たのか、TVCMという巨大な広告市場とは異なる新しいCMメディア市場を創造できると見たのかはわかりませんが、いずれにしてもそこに巨大な市場があり、そう遠くない将来にかならずビジネスが成立すると想定しているとすれば、今のうちに動画サイトで圧倒的なシェアを確保し、市場のリーダーとしてのポジションを確立したいと考えるのは自然なことです。
TVCMとは違ったCMコンテンツのメディアビジネスは、かならず大きな市場となるという確信をGoogleが持っているとしたら、そんな将来の成長市場への投資としての16億ドルは、Googleの体力を考えると驚くほどの金額ではありません。
アーリーステージにあり、いまだにビジネスモデルを確立していない今ならそれだけの投資で済むと考えたということでしょう。それよりは、Youtubeは20億ドル以下では売らないという噂が巷では流れていたので、むしろ、かなり安く手に入れたという見方もできます。MIXIが上場時に時価総額が2000億円となり、株価の下がった今でも1500億円であることのほうがはるかに異常だと感じます。
さらに、重要なのは、YouTubeを持つことで、さまざまな戦略の自由度、つまりオプションがでてきたということも見逃すことはできません。DANさんのおっしゃるとおり、現在は最大の広告市場であるTVCMを破壊しつくす存在として思い切ったことをすることも、さまざまな実験を行うブランドとすることも、GoogleVideoと統合することも、すべてGoogleの手の内に入ったということです。
いずれにしても、Youtubeが広告収入を稼ぐメディアとなりビジネスとしてなりたつかどうかですが、否定的な見方をする人たちは、CMはリビングで見るもので、ネットで見るような世界ではないという人が多いですね。ただ、もうすこし現状にとらわれずに想像力を働かせてみてはと思います。
見る側が選択するのではなく、自然にというか強制的に見せる広告というのがTVCMの世界ですが、それゆえに聞き流す、映像が流れているだけという雑音に過ぎず、きわめて効率の悪いメディアだという側面もあります。だから広告効果をだすためには、大量のCM投入が必要となり、膨大な広告費が必要となってきます。
いまは、広告主もそれに替わる広告メディアがないので、TVCMを使わざるをえないわけですが、それよりももっと効率のよいメディアがあれば活用したいという潜在的なニーズは確実にあります。TVCMの主役である消費財の企業が、日本だけでなく世界的にも、長期的に収益性が落ちてきているという現実がありなおさらです。
広告効果を考えると、TVでたれ流されているのを受身で見るのと、面白いということで自ら選んでみるというのでは、CMの広告効果は格段に差がついてきます。しかも、15秒とか30秒の枠がなく、コンテンツの自由度が高まります。もっと面白いコンテンツを作り出していけば、CMの世界が「量」の世界から「質」の世界に大転換する可能性もでてきます。さらに、膨大な媒体費用が不必要だとすると、YouTubeに向けた広告を狙ってやってくる小さな企業が登場してくることだって想定できます。
しかし実際そうなるかどうかは誰にもわかりません。ビジネスに絶対はありません。しかし、手を打たなければ、成功への切符を手にすることはできません。かつてダニエル ケーラーは「経営はARTだ」、つまりアクティブ(A)にリスク(R)をテイク(T)しなければ、つまり積極的なリスクへの挑戦がなければ現代のビジネスでは大きな成功はありえないというのを思い出しました。
以前英国HONDAの「聖歌隊」のCMがYouTubeで人気となり、世界中に流されたように、今でもYouTubeのなかではすでに面白いCMが自然発生的に流れています。Googleがその流れにちょっと手を添えるだけでも、新しいビジネスが生まれてきそうだと考えるのが自然ではないでしょうか。
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言っておきたいのは、こういった問題を考えるためには、今の状況や、今を延長して考えるだけでは本質が見えてきません。想像力を駆使して、いくつかのシナリオを考えないと近視眼的な結論を導いてしまいがちだということです。
この買収劇を「愚」とする理由は、ほぼ動画サイトはシステム維持に膨大なコストを要すること、動画サイトでの広告ビジネスは限られており、高いシステム費用に見合う広告収入はとうてい見込めないこと、さらにTVメディアからのYouTubeへの訴訟を抱えてしまい、それに膨大な費用や労力が必要になってくるリスクを抱えてしまうという点に集約されます。
そういった、いまだに稼げる仕組み、つまりビジネスモデルがまともになく、訴訟リスクを抱えた会社に16臆ドルを投資するということが「愚」だということです。
404 Boring Books Not FoundのDANさんがこういった論調に、「YouTubeの本当の価値」で、Youtubeが「TVCMを破壊してくれるだけでおつりが来るのだ」というラディカルな視点を示されました。TVCMを破壊すればおのずと、Googleは巨大な広告市場を握るという見方です。
GoogleがTVCMを破壊しつくせると見たのか、TVCMという巨大な広告市場とは異なる新しいCMメディア市場を創造できると見たのかはわかりませんが、いずれにしてもそこに巨大な市場があり、そう遠くない将来にかならずビジネスが成立すると想定しているとすれば、今のうちに動画サイトで圧倒的なシェアを確保し、市場のリーダーとしてのポジションを確立したいと考えるのは自然なことです。
TVCMとは違ったCMコンテンツのメディアビジネスは、かならず大きな市場となるという確信をGoogleが持っているとしたら、そんな将来の成長市場への投資としての16億ドルは、Googleの体力を考えると驚くほどの金額ではありません。
アーリーステージにあり、いまだにビジネスモデルを確立していない今ならそれだけの投資で済むと考えたということでしょう。それよりは、Youtubeは20億ドル以下では売らないという噂が巷では流れていたので、むしろ、かなり安く手に入れたという見方もできます。MIXIが上場時に時価総額が2000億円となり、株価の下がった今でも1500億円であることのほうがはるかに異常だと感じます。
さらに、重要なのは、YouTubeを持つことで、さまざまな戦略の自由度、つまりオプションがでてきたということも見逃すことはできません。DANさんのおっしゃるとおり、現在は最大の広告市場であるTVCMを破壊しつくす存在として思い切ったことをすることも、さまざまな実験を行うブランドとすることも、GoogleVideoと統合することも、すべてGoogleの手の内に入ったということです。
いずれにしても、Youtubeが広告収入を稼ぐメディアとなりビジネスとしてなりたつかどうかですが、否定的な見方をする人たちは、CMはリビングで見るもので、ネットで見るような世界ではないという人が多いですね。ただ、もうすこし現状にとらわれずに想像力を働かせてみてはと思います。
見る側が選択するのではなく、自然にというか強制的に見せる広告というのがTVCMの世界ですが、それゆえに聞き流す、映像が流れているだけという雑音に過ぎず、きわめて効率の悪いメディアだという側面もあります。だから広告効果をだすためには、大量のCM投入が必要となり、膨大な広告費が必要となってきます。
いまは、広告主もそれに替わる広告メディアがないので、TVCMを使わざるをえないわけですが、それよりももっと効率のよいメディアがあれば活用したいという潜在的なニーズは確実にあります。TVCMの主役である消費財の企業が、日本だけでなく世界的にも、長期的に収益性が落ちてきているという現実がありなおさらです。
広告効果を考えると、TVでたれ流されているのを受身で見るのと、面白いということで自ら選んでみるというのでは、CMの広告効果は格段に差がついてきます。しかも、15秒とか30秒の枠がなく、コンテンツの自由度が高まります。もっと面白いコンテンツを作り出していけば、CMの世界が「量」の世界から「質」の世界に大転換する可能性もでてきます。さらに、膨大な媒体費用が不必要だとすると、YouTubeに向けた広告を狙ってやってくる小さな企業が登場してくることだって想定できます。
しかし実際そうなるかどうかは誰にもわかりません。ビジネスに絶対はありません。しかし、手を打たなければ、成功への切符を手にすることはできません。かつてダニエル ケーラーは「経営はARTだ」、つまりアクティブ(A)にリスク(R)をテイク(T)しなければ、つまり積極的なリスクへの挑戦がなければ現代のビジネスでは大きな成功はありえないというのを思い出しました。
以前英国HONDAの「聖歌隊」のCMがYouTubeで人気となり、世界中に流されたように、今でもYouTubeのなかではすでに面白いCMが自然発生的に流れています。Googleがその流れにちょっと手を添えるだけでも、新しいビジネスが生まれてきそうだと考えるのが自然ではないでしょうか。
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私は「フリーターから社長へ!億万長者への旅!」というサイトを運営しております大和と申します。
大変為になる素晴らしいサイトだと思い、リンクさせていただきたく連絡をさせてもらいました。
当サイトですが、現時点ですでに150ページぐらいを運営しております。
アクセスアップにかなり力をいれております。頑張って今後素晴らしいサイトに日々頑張っています。
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相互リンクがOKでしたらメールをいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
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