成功するマーケティング インターネット・ブランディング最前線
本屋さんの上の喫茶店で読み切れる内容でしたが、ヤフーや楽天などのビジネスの概要や特徴をを知るにはお奨めします。つけくわえるならば、以前にソフトバンクグループの研究をちらっとしたことがありますが、一時期金融に手を出したことがあったものの、それも撤退し、全体として見れば、今朝の日経にでていたように、金融に走っている楽天やライブドアのような「雑食」ではなく、ブロードバンド時代に向かった事業、通信とネットを軸とした編成を行ってきたことが浮かんできます。
さて、筆者の赤城稔さんは、変化が速く、しかも成熟した今日におけるマーケティングの課題は、いかに「隠れたニーズを掘り起こす」先見性を持って新しいコンセプトを提示できるかというところに鍵があると指摘されています。その通りだと思います。
先見性を持ち、変わり身を早くするならば、売れ行きといった結果に頼らず、市場そのものに聞くほうがいい。しかし、先に述べたように、市場にただ聞いても答えは得られない。顧客とは「イノベーション」を想像できない。意外と保守的なものだからだ。だからコラボレーションが必要になる。市場に深く聞いて、ディスカッションをする。
コンセプトを得るために、情報をマーケットインし、そしてインスパイアされたコンセプトを顧客に提案し、討議してもらう、磨いてもらう。
ハードの世界は、なかなかそうは簡単にいかない事情がありますが、しかし、ハードの世界もそういった時代に来ていることは間違いありません。
顧客には、5段階のニースがあるという。
明言されたニーズ、真のビーズ、明言されないニーズ、喜びのニーズ、隠れたニーズの5段階だ。(略)商売というものは、明言されないニーズを探るなどは当たり前のことであり、喜びのニーズ、できれば隠れたニーズを掘り起こしてこそ本物なのだ。
これはどんな時代にも言えることです。松下幸之助さんが、「お客さまに喜んでもらえるものをつくりなはれ」とおっしゃったことは今、さらに重みを持ってきているように感じます。開発者もマーケッターも、ただ市場のデータがこうだからといって開発するのではなく、市場のデータも参考にはするにしても、さらに顧客との生の対話を通して、顧客の開発代理人として何が求められているのかを、とことん議論し合い、「哲学」することがますます大切になってきているのではないでしょうか。
最新の人気blogランキング
![]() 美味しい飲み比べセットあります。酒米王様「山田錦」で仕込んだ至高の飲み比べ違いを感じてみ... |
「大衆は作家なのではなく批評家である」そうです。