以前に、LOHAS(ロハス)から学ぶ教訓で、家電メーカーの広告コピーにクレームをつけたことで、LOSHASの仕掛け人である雑誌社とか商社とか広告代理店が抜け目なく商標登録していたことが発覚したことに関して、仕掛けがばれたら興ざめだということを書いたのですが、それをお読みになったWebマガジンの「月刊チャージャー」さんから取材を受け、それが記事になっています。
「上流LOHASな人たちの矛盾を説く」というタイトルで、LOHASを「セレブへの第一歩」「おしゃれな生活スタイル」として捉えることへの疑問をなげかけた特集の一部です。
LOHASかなんか知りませんが、もはやモノを持つことではなく生活のプロセスをより楽しみたいというスロー・ライフに人びとの関心が移ってきたとか、省エネ型の家電商品が売れ、車の燃費にも気を配るとか、朝夕にはひたすらウォーキングにいそしむ人びとの姿があり、「あるある大辞典」で健康に良いと紹介されると飛ぶように商品が売れ、さらにリサイクルを考えた分別収集も普及し、無農薬野菜コーナーがいまやスーパーで当たり前のようになったり、「もったいない」という心のDNAを持つ日本は、LOHASという言葉を知らなくともあたりまえのトレンドになりつつあるように感じます。それをもっとオシャレに楽しもうというのなら分かりますけれど。
しかも、LOHASなんてアルファベットを使われると、なあんだ、醤油を使った日本風を「ヌーベル・キュイジーヌ」というのと同じだなと思ってしまいます。アメリカでセレブが日本のハイブリッドカーに乗ることを、トレンディだとしているのもその象徴じゃないでしょうか。
国民の一人当たりのエネルギー消費量が飛び抜けて高く、ジャンクフードをむさぼり食うことがあたりまえの国では、セレブがそういった言葉で私たちは違うのよと自らを差別化したいというのは理解できますが、日本じゃ必要ありませんね。
それよりは、ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイさんが、日本語のもったいない」に感銘を受け、国際語にしようと提案していることの方が素敵なことに感じます。
それにしても、高速の常時接続でインターネットを使いこなし、携帯電話で人と人が常につながってしまったスピード・ライフと、農業的なモノやコトを楽しもうというスロー・ライフを対立したものととらえずに調和させていく日本の生活者はただものではありません。

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