真偽のほどはわかりませんが、実験室用のマウスは60時間泳げるそうですが、逃げようとするのをムリヤリ押さえ、逃げるのを諦めた瞬間、水の中に入れると30分で溺れ死んだという話しを聞きました。
駄目だと諦めたとたんに生き延びる意欲も力を失ってしまうというのでしょうか。もしそのマウスがパニックに陥らず、生き延びることができるという希望をもてば平然と泳ぎ続けるということです。
人間も同じかもしれません。変化が激しく襲ってくる時代には、誰もが、もうどうにもならない、出口なしだというところまで追いつめられることを経験してもおかしくありません。そういう経験のないかたはラッキーであり、普通ではありません。
若い頃のことですが、難しい立場になってもがいていたときに、大先輩からアドバイスを受けたことがあります。パニックに陥ったマウスみたいに見えたのでしょうか、肩の力を抜けと。今でも鮮明に覚えています。こんな調子でした。
あんた酒を飲むときに力一杯グラスを握りしめるか、握りしめたら飲めないし、美味しい酒も美味しく感じない。肩の力を抜いて、一度グラスをテーブルに置いてみて、もう一度飲み直すつもりで考えてみたらと。
仕事も同じかも知れません。ずっとうまくいってればいいのですが、なかなかそうはいきません。なにかあと一歩が乗り越えられずに行き詰まることもあるでしょうし、アンラッキーが続くこともあるでしょう。思いもよらない事態が突然起こって危機に瀕するかもしれません。そんな時に冷静になって考えろ、ものはおもいようだから、という気持ちにはなりにくいものです。
どうしたらいいか。そんな時は人と話をしてみることにしています。相談するのです。人間って面白いもので、なかにはさらにぐりぐり傷口を広げる人がいたり、煽ったりするひともいますが、だいたいは人のことになると冷静なものです。
自分自身、幾度となく、そうやって助けられてきたように思います。しかし、相談相手が、いい知恵や解決策を示してくれるとは限りません。別にそれでいいのです。話しをしているうちに、自分のこだわり、思いこみが見えてきたり、ふっとそれまでとはちがう考え方が浮かんできたりします。
きっと、話をすることで、自分自身の頭が整理されていくのでしょう。見方も変わってきます。一人で考えていると、それこそぐるぐる同じ迷路をたどってしまうということもありますからね。
変化の時代といわれて久しいですが、それが身の回りにまで及ぶようになってきました。変化が好きな人もいますが、概して変化を嫌う人のほうが多く、先行きに不安になったり、鬱になってしまう人が増えてきているようです。それだけは避けたいものです。変化することが世の常なのですから、慣れることです。
漢字の危機は、危険の危と、機会の機であり、リスクもチャンスも同時にあるということですが、どちらに傾くかは紙一重です。(参照: 「危」を見たら「機」を見る)人によって、その紙一重を悲観的な側面ばかりに目がいってしまう傾向があるとか、楽観的に考えたがる傾向とか差があります。しかし、いずれであれ、重要なのはどんな状況であれ、どう考え、どんな行動をするのかの選択肢はいくつもあるということを意識しておくことでしょう。
それこそ、ものは思いようで、本当はいくつもの選択肢があるのだと考えれば、困ったときでも、一息おいて、他の人ならどう感じたり、どうするのだどろうとか考えをめぐらすゆとりも生まれてきます。いっそ、自分とは違う発想をしそうな人に相談するというのもいいですね。
みなさまは、我が身がピンチだと感じたとき、出口なしだと思ったときは、どんなことを処方箋にしていらっしゃいますか。
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