「Think Difficult ! 物事をあえてむずかしく考えてみる」の辻田さんのブログで 「コンビニは24時間営業が当たり前」はほんとうなのか ;というエントリーを読んで感じることがありました。
ローソンの24時間営業を一部やめるという新浪社長が方針を明らかにされたのに対して、朝日新聞のセブン&アイ・鈴木会長へのインタビュー記事で「時代錯誤もいいところだ。私がセブン−イレブンで24時間営業を導入したのは、実験を通じて、夜間に店を開けていると、必ず昼間も売上が伸びると分かったからだ。そうした商売の本質を何も心得ていない。」と穏やかでない発言をされたそうです。
なにが気になるかというと、もともと鈴木会長は、「ライバルはお客さま」であり、同業の他社がなにをしようが関係ないという持論をお持ちだったからです。それがなぜローソンを批判する発言になってしまったのでしょうか。背景に24時間営業の過酷な営業についていけないセブンイレブン加盟店の不満を相当かかえているからの発言ではないかと思わず勘ぐってしまいました。実際の紙面を読んでいないので、読まれた方がいらっしゃったらご感想を聞かせて頂ければと存じます。
24時間営業の問題だけでなく、セブンイレブンに限らずコンビニは加盟店との軋轢が表面化してきはじめています。加盟店から訴訟も受けています(コンビニ訴訟を闘う 加盟被害者の会)。
また昨年は弁当など売れ残って廃棄した商品や万引きにあった商品にもロイヤリティがかかるというロス・チャージ問題については、東京高裁でセブンイレブン側が敗訴するという事態まで起こりました。商品ロスよりは、品切れによる販売機会のロスの防止すると言う方針であるセブンイレブンの歪みが起こってきているのかもしれません。
セブンイレブンは、持ち株会社セブン&アイホールディングスを設立し、イトーヨカ堂を傘下におさめ、さらに、そごう、西武百貨店の持株会社ミレニアムリテイリングを子会社化するなど経営の動きが急ですが、そんななかで、デニーズまでセブン&アイの看板を掲げるということをはじめています。
そんな神経には正直驚いています。きっと、セブンイレブンがあると思って行ってみたらデニーズだったという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お客さまに視点を置いているなら、お客さまは持ち株会社に買いに行ったり、食事したりするわけではなく、どうも自社の論理をお客さまに押しつけているとしか思えないのです。<BR>自社の論理が先行するというのは、かつてのダイエーを見ているような印象を受けてしまいます(参照:ワンマン経営の悲劇-ダイエーの教訓)。
文藝春秋2月特別号で「鮮やかな昭和人50人」という特集が組まれていますが、ダイエーの中内元会長は、その一人にノミネートしたい流通業に「革命」をもたらした偉大な経営者であったと思いますが、やがてダイエーも「流通というよりは不動産の会社」となり多額の不良債権を抱えてしまったこと、また市場の変化よりは持論の「チェーンストアの理念」を優先してしまったことで経営が破綻を迎えてしまいます。
セブン&アイにも、そんな危うい兆しを感じてしまうのです。
「24時間営業」が、コンビニのすべてであり、死命を制するとはとうてい思えません。実際立地によっては24時間営業でなくとも繁盛店はあります。そんな各論よりは「お客さまこそライバル」という思想、流通業も時代の変化への適応業だという基本理念にぜひもう一度立ち返っていただきたいと願ってやみません。どんなに企業規模が大きくなっても、お客さまに愛されてナンボの世界なのですから。
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ローソンの24時間営業を一部やめるという新浪社長が方針を明らかにされたのに対して、朝日新聞のセブン&アイ・鈴木会長へのインタビュー記事で「時代錯誤もいいところだ。私がセブン−イレブンで24時間営業を導入したのは、実験を通じて、夜間に店を開けていると、必ず昼間も売上が伸びると分かったからだ。そうした商売の本質を何も心得ていない。」と穏やかでない発言をされたそうです。
なにが気になるかというと、もともと鈴木会長は、「ライバルはお客さま」であり、同業の他社がなにをしようが関係ないという持論をお持ちだったからです。それがなぜローソンを批判する発言になってしまったのでしょうか。背景に24時間営業の過酷な営業についていけないセブンイレブン加盟店の不満を相当かかえているからの発言ではないかと思わず勘ぐってしまいました。実際の紙面を読んでいないので、読まれた方がいらっしゃったらご感想を聞かせて頂ければと存じます。
24時間営業の問題だけでなく、セブンイレブンに限らずコンビニは加盟店との軋轢が表面化してきはじめています。加盟店から訴訟も受けています(コンビニ訴訟を闘う 加盟被害者の会)。
また昨年は弁当など売れ残って廃棄した商品や万引きにあった商品にもロイヤリティがかかるというロス・チャージ問題については、東京高裁でセブンイレブン側が敗訴するという事態まで起こりました。商品ロスよりは、品切れによる販売機会のロスの防止すると言う方針であるセブンイレブンの歪みが起こってきているのかもしれません。
セブンイレブンは、持ち株会社セブン&アイホールディングスを設立し、イトーヨカ堂を傘下におさめ、さらに、そごう、西武百貨店の持株会社ミレニアムリテイリングを子会社化するなど経営の動きが急ですが、そんななかで、デニーズまでセブン&アイの看板を掲げるということをはじめています。
そんな神経には正直驚いています。きっと、セブンイレブンがあると思って行ってみたらデニーズだったという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お客さまに視点を置いているなら、お客さまは持ち株会社に買いに行ったり、食事したりするわけではなく、どうも自社の論理をお客さまに押しつけているとしか思えないのです。<BR>自社の論理が先行するというのは、かつてのダイエーを見ているような印象を受けてしまいます(参照:ワンマン経営の悲劇-ダイエーの教訓)。
文藝春秋2月特別号で「鮮やかな昭和人50人」という特集が組まれていますが、ダイエーの中内元会長は、その一人にノミネートしたい流通業に「革命」をもたらした偉大な経営者であったと思いますが、やがてダイエーも「流通というよりは不動産の会社」となり多額の不良債権を抱えてしまったこと、また市場の変化よりは持論の「チェーンストアの理念」を優先してしまったことで経営が破綻を迎えてしまいます。
セブン&アイにも、そんな危うい兆しを感じてしまうのです。
「24時間営業」が、コンビニのすべてであり、死命を制するとはとうてい思えません。実際立地によっては24時間営業でなくとも繁盛店はあります。そんな各論よりは「お客さまこそライバル」という思想、流通業も時代の変化への適応業だという基本理念にぜひもう一度立ち返っていただきたいと願ってやみません。どんなに企業規模が大きくなっても、お客さまに愛されてナンボの世界なのですから。
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