昨年の11月に、ソフトバンクグループのBBモバイル、イー・アクセス子会社のイー・モバイル、アイピーモバイルの3社に携帯電話事業の認可がおり、いよいよ携帯電話の新たな競争時代が来ると思っていた矢先に、今日の日経で、ボーダフォン、また新規参入の3社が携帯電話回線を他社に貸し出す事業に乗り出すという記事がでていました。
「米ウォルト・ディズニー、TBSなどがこれを利用して携帯電話サービスへの参入を検討中で、今夏以降に異業種の20―30社が参入する見通し」とありますが、面白いことになってきました。リクルートのR25など非公式サイトが登場してきましたが、サイトによるサービスだけではビジネスとしての魅力が薄く、回線利用料や決済などの手数料などが加わってくると新規参入も現実味ががぐんと高まってきます。きっと参入する企業によって、独自のサービスや独自の機能を強化した携帯電話などが登場し、さらに携帯電話の個性化や特化がすすんでくるのではないでしょうか。意外な顔ぶれが出揃うかも知れません。
今年から、携帯キャリアを変えても番号が引き継げるナンバー・ポータビリティがスタートし、ユーザーの流動化が始まろうとしていましたが、さらに、新たな競争が始まることになります。このナンバー・ポータビリティの影響度に関しては、野村総合研究所が、2005年8月30日から9月13日にかけて、2,500人を対象に訪問留置方式で行なわれた調査を元に、 国内約9,000万契約のうちごくわずか、10%程度の利用にとどまるのではないかという予測を発表していますが、激しく競争しあっている市場で10%が移動する意向を示したことを「少ない」と判断するのは現場的発想とはいえませんし、各社、特にAUがどのようなマーケティングを展開するかによっても結果は大きく変わってくるので、「場合によっては今回調査で少なかった利用意向者が増加するなど『寝た子を起こす』可能性もある」と玉虫色のコメントがついているように蓋を開けてみないとわかりません。
こんな競争に加えて、今年は、地上デジタル放送の携帯端末向けサービス「ワンセグ」は,2006年4月にスタートが決定しています。さらに携帯でのskypeの利用(「勝手にライブドア批評」さん)とか、さらに決済でも、クレジットカードとか、edyとか、今年からはモバイルSuicaがスタートとか、携帯をめぐる話題は書き始めたらきりがなく百花繚乱の様となってきました。果たしてユーザーがついてくることができるかどうかも心配の種になってきそうです。

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