これって、もともと怪しげだからふーんと思っていたけれどやはり怪しいものには怪しいことが起こってきます。なにのことかというと、いくつかのブログで取り上げられていますが、LOHAS(ロハス)を早くから紹介した雑誌「ソトコト」の関連の会社とか、三井物産とか、電通とかが、ちゃかりそれをブランド登録していたという話です。
まあ商標は登録した方が勝ちで、出願したら、その権利を侵害するようなものには警告を出すというのも原則なんですが、それでも常識の範囲というのがあって、警告を受けたシャープの広告なんかは、実務家の目でいうと、警告を出している方が商標を分かっていないか、なんでも言いがかりつけて脅しつけてやろうというたちの悪さを感じます。詳しくは商標の専門家に聞いて下さい。思わずのまネコ問題を起こしたエイベックスを思い出してしまいました。二の舞じゃないかというブログもありますが、まあLOHAS(ロハス)で歌われているような世界観とは、似つかわしくも縁もゆかりもない抜け目のないやりかただという感想を述べるにとどめておきます。

怪しいものほどキレイな言葉や理念で飾られ、権威の衣を着た怪しい人たちがまず飛びついて煽り、さらにマスコミとか、ネットで取り上げられ広がっていくものですが、LOHAS(ロハス)もその例かも知れません。
地球環境保護と健康な生活を最優先し、人類と地球が共栄共存できる持続可能なライフスタイルと、それを望む人たち」なんてキレイゴトをいわれてしまうと、それは結構なことだ、いいじゃないかとなってしまいます。
やってることは怪しくとも「ほうっておけない 世界のまずしさ」とか言われ、カッコイイ中田なんかがでてきてキャンペーンをやられると誰もが信じて、ホワイトバンドを買ってしまうのと同じです。無理ありません。


これだけさまざまな情報が飛び交ってくると、いちいちひとつひとつの情報を吟味するゆとりがなくなるので、煽られたり、乗せられやすくなってきているんじゃないかと疑ってみて下さい。知らないとなると乗り遅れるんじゃないかという気持ちがあるとなおさらです。それにみんなが言っているというのにも弱くなってきています。デジタルデバイドじゃないけれど、情報デバイドへの強迫観念です。

一見、正しいと思えること、キレイに見えるもの、うまい儲け話、これは得だというものには警戒心を持つべきでしょう。それは昔からそうだったかもしれませんが、社会全体が情報過多、情報洪水のなかで、社会がそういった煽りに対する免疫力を失ってきているのじゃないかと感じるのです。
このロハスにしたってそうですね。吟味されずに「正しいことだ」というトリックにはまると宗教みたいになってしまいます。宗教化すると誰かの利権の源泉になりやすくなってきます。環境団体に怪しいのが多いのと同じことです。
このロハスも、ちょっと一呼吸をいて考えれば、アメリカでそういうライフスタイルを持つアメリカの人が増えてきたとかいうけれど、京都議定書も批准しないし、エネルギーを世界一浪費している現状はどうなのよと言いたくなります。
このグラフはエネルギー白書からとってきた2000年データのグラフですが、いかにアメリカの一人当たりのエネルギー消費量が突出しているかを目に焼き付けておいて下さい。LOHAS(ロハス)も結構ですが、それよりは、これから中国やインドが我々だって、世界の先進国の水準ぐらいエネルギーを消費する権利があるって主張しはじめたら、どうなるのかを心配した方がいいですね。
エネルギー消費



エネルギー消費量なんて小難しいことを考えなくとも、ジャンクフードをよくもそんなに食べることができるものだとか、まさか豚に食べさせるのかといいたくなるような量がでてくるレストランとか、日本人で少々太っていても、スリムだと感じさせられるほど太った人たちが闊歩する光景を想像すれば、そうとうインチキだってわかります。
しかしロールスロイスでも買えそうなハリウッドのスターが、ハイブリッドカーに乗ったりすると、やはりロハスなんだとなっちゃいますね。それって金持ちの気まぐれとか、たんなるファッションじゃないでしょうか。

まあこういった煽りというか、マーケティング手法も、R30::マーケティング社会時評さんがおっしゃるように「最後までその欲の深さという鎧を見せちゃいけない」ので、手口が見えてしまったとたんに興ざめするのは、ホワイトバンドと同じです。ちょっとLOHAS(ロハス)も魅力が失せてしまいました。LOHAS(ロハス)なんて口にだして言おうものなら、ちょっとセンスとか情報力を疑われてしまいそうですね。

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