フランスの暴動は、ついに死者が出て、さらにドイツやベルギーにまで飛び火したようです。職が見つからない貧困層の移民の若者が不満を爆発させたということですが、全体でも、25歳以下の若者の四人に一人が失業という状態のフランス。さらに移民の若者では失業率が40%にも達するというのですから、事態は深刻です。ちなみに日本でも若い人たちの失業が問題になっていますが、それでも失業率は直近の9月で全体が4.2%、15歳から24歳の若者の完全失業率は、8.2%という水準なので、ちょっと桁違いの状況のようです。
ドイツも、失業率が10%を超え、ヒトラーが台頭した1930年代初頭以来最も高い水準となったようで、そんななか、ネットで仕事を安く競り落とすというサイトまで出現して物議をかもしています。ドイツの若者の失業率のデータはちょっと見つかりませんでしたが、きっとフランスに近い状況ではないでしょうか。ドイツは、さらに東西ドイツ統合の後遺症を抱え、旧東ドイツでの失業問題もあって、こちらも危うい状況が続いています。
ちょっとどこまで騒動が広がるのか予断を許さない状況になってきました。若い人たちの失業は地域社会をも荒廃させます。どんどん暴動が飛び火していっている状況がそのことを物語っているようです。
さて、今回の暴動は、日本でのニートの問題も、若い人たちの就職難は世界的な傾向であり、あまり本人たちのやる気のなさとか甘えとかばかりに目を向けていると本質を見失うということをも語ってくれているように感じます。

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