スポーツニッポンによれば、渡辺オーナーが巨人のセ脱退、パ・リーグ移籍を検討していることが明らかになったそうです。「渡辺オーナーはパが4球団になれば、そこに加わってもいいと考えている。すでにパ側に耳打ちしている」という情報を球界上層部複数が確認していると報道されています。
この人は、どこまで話題を提供してくれるのでしょうね。脅しとしかいいようのない品のない話ですが、それほど巨人が強い態度にでることができるのかは疑問です。
現在、プロ野球は巨人戦の放映料がリーグ再編の鍵になってきているようですが、視聴率の変遷を見ると、巨人のゲームは、TVのコンテンツとしての魅力が長期的に下降線をたどっています。

ビデオリサーチ社が発表している関東圏での「プロ野球巨人戦平均視聴率」によると、1989年以降では、1994年の23.1%gがピークで、昨年が14.4%、今年に入っても現在のところ回復の兆しはありません。

原新監督が初優勝を飾り、巨人20回目の日本一に輝いた一昨年ですら平均視聴率は16.2%です。関東でこんな状態ですから、他の地域ではましてやと思います。

ちなみに、人気カードの巨人阪神戦でも、関東圏では20%前後をとるのが精一杯です。他のチームとのゲームはがくんと視聴率が落ちます。
巨人阪神戦は、関西圏では30%近くを稼いでいるので、逆に、阪神の人気あっての巨人という現実をかいま見ることができます。それぐらいのことは、巨人の首脳陣も知っているはずで、巨人阪神戦というカードを捨てるはずがありません。

あまりデータがないので詳しくは書けませんが、参考までに、オールスター第一戦、第二戦があった7月5日(月)〜11日(日)のスポーツの視聴率のランキングを見ると「K−1ワールドMAX2004」(17.1%)「女子バレーボールワールドグランプリ2004・日本×ポーランド」(16.5%)を下回り、TVの番組としては、もはやプロ野球オールスター戦も夢のイベントとはいえない状態です。

野球は試合数が多いことや、他のスポーツと比較すれば安定的に視聴率がとれるので、TVで見るスポーツのトップの座をかろうじて保っているのかもしれませんが、真綿で首を絞めるように、じわじわとTVのコンテンツとしての価値が落ちてきているのです。

TVの視聴率が全てではありませんが、プロ野球の内輪のオーナー会議で、ゲームと関係ない物議ばかりが飛び出し、肝心のプロ野球をより面白くするというまともな議論が進まないというのは不毛としかいいようがありません。しかも、自分のエゴをごり押ししようという態度は、子供たちの夢を壊しかねないばかりか、荒んだ大人の社会を見せるようで気がかりです。
しかし、ひょっとすると、プロレスのように自ら『悪役』を演じて、プロ野球の人気回復をねらう高等戦術なのかもしれませんが。




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