入社して、なかには半年ぐらいは研修で過ごすという会社もなかにはあるでしょうが、多くの会社では、そろそろ新入社員の人たちも職場に配属され、社会人としてデビューしはじめていらっしゃるのではないでしょうか。
仕事そのものだけでなく、職場のリズムや雰囲気、また人間関係に慣れていくのに当分は慣れない神経を使わないといけないですね。いやいや、まったくマイペースですよという大物くんもいらっしゃるかもしれません。
最近の若い人は、かつてとは比較にならないぐらいビジネスやビジネス社会についての情報や知識を持った人が多いように感じます。マーケティングという言葉も知らない人のほうがめずらしい時代です。さまざまな多様なメディアから情報が入ってくる影響でしょうか。私たちが社会人になったころとは全くちがいます。
ところで、新入社員の間だから発揮しやすい強みがあるように思います。どんなことだと思われますか。先輩におごってもらえること?それもあるかもしれません。しかし、今どきはさあ付いてこい、とことんおごってやるという太っ腹な先輩は少なくなりました。
新入社員の決定的な強みは、なにも「知らない」ことだと思います。そんなことも知らないのかなんて先輩が偉そうなことをいっても気にしないことです。その先輩だって最初は何も知らなかったわけですから。「知らない」という強みを上手に発揮すると結構いいトレーニングになります。あまり自分が持っている知識にこだわっていてもしかたありません。
「知らない」から、まずは、どんどん質問が出来るということです。堂々と質問する権利があるのです。ところが、いざ質問しようとすると、これが案外難しいですね。
こんなことを聞いたら馬鹿にされないか、先輩や上司の人の仕事の邪魔にならないか、うるさがられたり嫌われないかと心配したり、どのタイミングで聞いたらいいのか、どう質問したらいいのかと悩ましいものです。
しかし、それも幾度も積極的に質問するようにしていると自然にわかってきて質問上手になってきます。失敗しても新入社員のうちはまだ許されます。そうやって質問するトレーニングができるということです。質問上手がいかにビジネスの武器になるかは、やがていやというほど思い知らされてきます。
さらに「知らない」ということは、成長の伸び率がすざまじいということです。どんどん知識も技術も吸収できます。しかも、知らない、わからないから考えます。鉄は熱いうちに打てで、必死に理解しようと本を読んだり、新しい技術を身につけたり、どうなっているんだろうと考える癖をこの時期に身につけておくことでしょうね。社会人になったら学校時代よりは勉強するというのが当たり前という感覚をもったらいいですね。
もうひとつ「知らない」強みがあります。まだ業界や会社の「常識」に染まっていない強みがあると言うことです。なにが変なのかをまだ感じることができるということです。まだ汚染されていない目でながめれば、きっとなにかチャレンジすべきテーマや自分自身のポジションが見つかってくるものです。
しかし考えても見れば、「知らない」強みというのは、実はキャリアを積んだベテランになっても発揮できることだと思います。知ったかぶりして通り過ぎてしまうするよりは、知らないことを嗅ぎ分ける能力のほうがだんだん重要になってきているように思いますね。

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