関西には面白いタクシー会社があります。京都のMKタクシーは、タクシー料金値下げで国土交通省と張り合った元気印です。安いだけでなく、運転手さんが、確か森英恵さんデザインの制服を着ていて、マナーがとてもいいのです。お客さまはVIP待遇です。運転手さんが降りてきてドアを開けてくれます。
今朝の月一回の勉強会で、神戸大学の加護野さんから、神戸のユニークなタクシー会社の話を教えてもらいました。「21世紀、タクシーは進化する」というキャッチフレーズを掲げ、さまざまなアイデアタクシーを走らせている近畿タクシーという会社です。
WEBでお客さまの声や要望を集め、料金が上がる90m手前から知らせる料金カウントダウンメーターや携帯電話の充電器装備といった小技をきかせたりするにとどまっていません。神戸の活性化をめざして、「神戸ブランドの三角お結び」という理念で、たとえば神戸ポートピアホテルと有馬温泉御所坊というような神戸ブランドの二つの地点と近畿タクシーの三者が提携した観光メニューの開発も積極的です。

まだまだユニークなサービスがあります。たとえば、「出前タクシー」。自分で買いに行かなくとも神戸の有名店の出前の料理を買ってきてくれます。「お子様だけでもご乗車OK!安心かえる号」では、子供も安心するように、かえるのぬいぐるみを着た運転手さんが迎えにいきます。「海のタクシー」では、ホテルや自宅から須磨の海岸まで送ってくれ、帰りも予約しておくと迎えにくるというサービスです。水着のまま出かけて水着のまま帰ってくることもできますね。
「手ぶらのお花見」とか、夜でも車いすの方が利用できる「できることから始めます!!星空の車いすタクシー」とか、ほんとうにアイデア満載です。
ホームページでは見つからなかったのですが、マンションと契約して、マンションのお客さまを待つ間に、交通整理をしたり、掃除をするうちに、お客さまから宅配便の受け取りを頼まれたりするようになり、さらにマンションの管理まで請け負ってしまったという話も聞きました。

重要なのは、こういったアイデアが、お客さまの声を集めるなかで、運転手さんたちが自ら考えて生まれてきたと言うことです。それこそタクシーも現場の知恵で進化していくということだと思います。ちなみに近畿タクシーの広告は、SF作家の小松左京さんがプロデュースされているそうです。なにか明日に向かって夢が広がっていくようでいいですね。

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