政治

2012年05月16日

原発を再稼働させても、させなくとも危険性は同じじゃないの?

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大飯原発の再稼働をめぐっては反対意見も多くどうなるのでしょうか。夏の電力需要予測をめぐっては落ち着くところまで行ったようですが、どう節電して夏場を乗り切るかに焦点が流れていっているようです。ほんとうにそれでいいのかと感じます。
福井県知事は「野田総理大臣のしっかりした姿勢がないと国民の納得につながらない」、「国のはっきりした姿勢や心構えが国民に示されないと、誤解が広まったまま問題が収拾できず、極めて憂慮すべき状況だ」と政府のリーダーシップを求める発言をされていますが、重要と思うのはその「誤解」という部分です。根拠があいまいなまま、さまざまな考え方が交錯して、わけのわかならい展開となってきているように感じます。
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2012年05月15日

著作隣接権という出版社保護政策は電子書籍の発展進化を遅らせます

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出版業界が与野党の国会議員を導入して、若い世代がビジネスを起こすチャンスを摘み取ろうとしているなあと感じるのが、出版社の著作隣接権です。 政府の知的財産戦略本部(本部長・野田佳彦首相)は出版社に著作権に準じた著作隣接権を与える方針だといいます。
本の電子化促進へ 出版社に著作権に準じた権利  :日本経済新聞 :

ちなみに、著作権はコンテンツを生み出す作家がもつもので、著作隣接権は、音楽ならバックのバンドとか、CDを制作したレコード会社などに与えられるものです。出版社に著作隣接権を与えるということは、作家の作品を電子本にしようとしても、作家の許可だけでなく、出版社にもお願いして許可をとらなければなりません。出版社が電子出版を囲い込んでしまえることになります。

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2012年05月09日

説明責任を求めたいのは政治を停滞させた国会議員の人たちに対して

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小沢判決については、あれは黒だけど結論だけが白のグレー判決だというのと、検察審議会に配慮したものになっているが白の判決で、むしろ検察に厳しいものとなっているという意見にわかれていますが、マスコミが一斉にグレーだとしているところに気持ち悪さを感じます。
後者のほうはネットでしか見かけないのですが、昔アメリカで政治学を専攻し、現在は法務に従事していると自己紹介されているEQCさんの一連の丁寧なブログ解説があり、またビデオ・ニュース・ドットコムでの郷原信郎氏弁護士の説明があります。それらを参考にすると実は「真っ黒なのに白の判決」と決めつけたり、煽るのもどうかなと感じてしまいます。
小沢判決の解説・評価(それでも「小沢は黒」という人たちへ): Nothing Ventured, Nothing Gained. :

まちがいだらけの小沢判決報道 - ニュース・コメンタリー - ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局 :


また国会での証人喚問を求める声があがっていますが、なにか新しい事実でもないかぎり、時間の無駄、たんに政治利用のための儀式以上の成果が得られるはずがありません。反小沢感情を強く持った人たちには魔女裁判的な快感は得られるかもしれませんが。

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2012年05月01日

なぜサヨクとウヨクが同じ主張になってしまうのか

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思い出してもらいたいのは、橋下市長、松井知事が誕生した大阪地方選挙で、自民党や民主党が労組だけでなく共産党とも反維新の会で手を結んだことです。確かに55年体制では、自民党と社会党が対立しているようで実は共存関係にありましたが、リベラルを立ち位置にする人たちとだけならまだしも、共産党や俗にいうサヨクと保守が露骨に手を組むということがかつてあったのでしょうか。しかし、そのことは、政治の対立軸が大きく変わってきたことを示す出来事だったと思います。

共産党が変化したのではなく、変化したのは「保守」のほうです。もはや「保守」ということでは括ることができないぐらい、日本が抱えた問題をどう解決するかでは、時代認識も価値観もが大きく異なりはじめ、分解が進んできています。しかし、それは当然のことだと思います。「保守」は基本的には、共産主義の脅威から日本を守る、資本主義と民主主義を守るという点で、さまざまな点で考え方の違いがあっても調整が可能でした。しかも日本が高度成長していた時代は、どのような政策であっても、成長が矛盾を希釈してくれ、みんなが富を分け合うことも可能だったことで調整機能が働きました。
しかし時代状況は変わってしまったのです。経済成長が止まり、また経済も社会も複雑化するにつれ、利害の調整がなかなか効かず、価値観や考え方の違いによる対立も起こってきます。しかも経験したことのない課題が山積みで、なにが正しいかが見えない状況では、よけいに価値観や考え方の違いで対立が激しくなってきます。

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2012年04月27日

"大企業病"日本への最高の処方は「地方分権」の実現

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地方分権については、かねてから総論は賛成、しかし実際にはなかなか前に進まないのが現実です。それが大阪都構想が打ち出され、また道州制実現を目指す橋下市長や維新の会の影響で、その動きがどれだけ促進されるかを注目しています。
しかし、地方分権と言ってもなかなかイメージできない、また現在となにが違うのかもわからないという人も多いのも事実です。それは橋下市長と、平松前市長が激しく競った大阪市長選でも感じました。平松候補も地方分権に反対していたわけではありません。関西の他の府県との広域地方連合との連携で、地方分権はゆるやかに進めるという趣旨だったと思います。裏返せば、国の動きを待つという姿勢でした。「大阪都構想」のほうが、実現性が高く、なにかが変わりそうだという期待を府民や市民が感じ、共感したということでしょう。続きを読む

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2012年04月25日

東京はグローバル競争力4位。では大阪は?

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ビジネスメディア誠が、経営コンサルティング会社のA.T. カーニーとシカゴ国際問題評議会の「世界の都市グローバル度ランキング」の評価結果を紹介する記事を掲載しています。都市間の競争力と解釈してみることも可能だと思います。それによると東京は、ニューヨーク、ロンドン、パリにつづいて第四位でした。
Business Media 誠:都市のグローバル競争力――東京は何位? (1/2) :
それよりも関西を拠点としているので、橋下市長や維新の会のおかげでやっと話題に乗ることができるようになってきた大阪のランキングが気になります。

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2012年04月10日

社会保障体制の根本的な変革や地方主権化から逃げる消費税引き上げでは意味がない

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池田信夫教授と橋下市長の議論を興味深く読みました。橋下市長の反論にはいつもより、さらに熱が入っていて、忙しい中でここまでブログに目を通し、また思いをぶつけるエネルギーには驚きもしました。そのなかでも特に、消費税の地方税化問題と、あくまで国家の統治機構を変えるのか、大阪都の都市国家化なのかの2つの点については重要な議論だと感じ関心を持ちました。

池田氏の知識部分については同意である。しかし、政治は実現することが本命である。池田氏に欠けているのは実現の手法だ。- 4月9日(月)のツイート(橋下徹) - BLOGOS(ブロゴス) :

消費税問題については、橋下市長の主張は消費税の地方税化です。そのかわり地方交付金をやめるというものです。地方の自立を支える財源としては消費税は安定しているメリットがあります。自民党強調する「自助」の中味はいまだによくわかりませんが、高齢化が進むと「自助」と「共助」のセット、つまり互いに支えあって、健康維持や福祉、とくに介護を支えることが必要になってきます。それを担うのは地域コミュニティであり、その役割の重要性が高まってきます。国から押し付けられる一律のやり方ではなく、地方がそれぞれの事情に合わせた政策を決め、実施するほうが理にかなっています。そのためにも、地方が自立するための安定した税源である消費税を地方に移せという橋下市長の主張には賛成です。

それに対する反対意見としては、大都市圏を抱える地方はいいけれど、そうでない地方はそれではやっていけない、地方格差が生じるというものと、消費税を地方税化すると、地方によって税率が異なり、とくに企業の場合の徴税が混乱してくるというものだと思います。

地方交付金を止めると地方格差が広がるという問題は、それこそ橋下市長がおっしゃるように、他の方法でも調整がつくと思われるので、本質的な問題ではないと感じます。

都道府県別に税率が異なることで混乱が起こりかねないということも本質論ではなく、地方の首長が税率を調整し統一すれば解決する技術的な問題に過ぎないと橋下市長は反論されているのですが、道州制に移行すればどうかと疑問符で終わっています。

モノ知りの人ほどこれを言う。しかしこれは技術論。もし地方ごとで税率が異なるのが悪いというのであれば、知事会や市長会などで統一税率を決めなければ税率を変更できないとルール化すれば良いだけ。確かに都道府県ごとに異なる税率はまずいと直感的に分かる。しかし道州制になればどうか?

確かに、近畿の産業活動を見れば、県別というよりは大阪と兵庫の湾岸に伸びる経済圏は実質的には一体化しており、また他の県とも関連性が高いので、それぞれが別々の税率となると混乱が生じてきそうです。

しかし、道州制が実現できればどうなのでしょう。まだ道州制は観念的にしかイメージできない人がほとんどだと思うので、橋下市長の「道州制になればどうか?」を考える参考のために、たとえば近畿州ができた場合の経済規模を見れば想像がつきやすくなってきます。

ところで近畿2府4県の経済規模を想像できますか。

その視点で考えれば、消費税の税率が異なってどうかが、よりイメージしやすくなってきます。内閣府の県別経済計算で県内総生産(名目)を見ると、近畿2府4県合計は、2008年度で79.4兆円、2009年度で75.5兆円です。ちなみに関東1都6県の合計総生産額は、そのおよそ2.4倍です。

それがどの程度なのかを、主要国のGDP(名目)ランキングと比較してみると、近畿州は15位の韓国に次ぐ経済規模を持っていて、16位のオランダよりも上位に入ってきます。これも日本の経済の長期に渡る停滞でランクダウンした結果で、かつて計算した際は、確か10位内に入っていた記憶があります。

関東州が出来れば、7位のイタリアと8位のブラジルの間です。東京都だけでも、13位のオーストラリアと14位のメキシコの間に入ってきます。

GDP
参考として、EU加盟国を見てみると国によって消費税率は異なります。例えばスエーデンやハンガリーは25%ですが、スイスは7.6%、ロシアやセルビアなどは18%です。国境で隣接していても、税率は異なっています。
EU加盟国の消費税率

ひとつの国家の中での税率として見るだけでなく、日本も道州制になれば、それぞれが国家規模の経済規模を持ってるので、EUを参考にすればそれもありえる話です。

ところで、国民経済計算を見ていて感じるのは、都道府県のすべてが、おしなべてマイナス成長になっていることです。そこで感じるのは、明治以降に生まれ、さらにその後の戦時体制で強化され、また戦後にも残った発展途上国型の中央集権体制、つまり多様性よりは官僚主導によるひとつの統治体制が生んだ弊害です。
確かに戦後の経済の復興には、この発展途上国型の統治のいい面がでました。しかしひとつの統治体制は、親ガメがこけたら、皆もコケる危険性をはらんでいて、現在の日本の経済停滞の一因となっているのではないかと疑っていただきたいのです。

もし、関東でも近畿でも、その他の地域でもいいのですが、例えば電波自由化、電力自由化、また高度医療にたいする審査の迅速化、さらに貿易自由化などをはかっていたら、おそらく今の日本の産業構造とはまったく違う姿になっていたに違いありません。

もうひとつの関心事は、橋下市長の主張のように、あくまで国家の統治のしくみを変え、道州制を実現するのか、池田信夫教授の主張のように、たとえば大阪を都市国家として、国の統治機構から切り離して自立を実現を目指すのかです。どちらのほうが実現性が高く、イノベーション効果があるのかです。直感的には一国で揃って地方主権化を進めるよりも大阪都をまずは独立都市とするほうがエッジの効くように感じます。
池田信夫 blog : 都市経営の破壊的イノベーション -

確かに理念としては道州制を実現し、国の統治のしくみを変えることのほうが一見は望ましいとは思います。しかし、それは激しい権力をめぐる闘争が起こってきます。橋下市長もよく使われるように「戦(いくさ)」になります。改革を進める際にもっとも注意しなければならないのは、権力や利権を失う人たちの抵抗は激しく、あらゆる手段をつかって改革の無力化や希薄化をはかってくることです。霞が関が地方分権の名のもとに地方の出先機関による官僚統治を画策しようとしたり、日本の戦後の政治で起こった数々の問題を眺めるとどうしても悲観的になってきます。

総論では地方分権には賛成でも、まったく進まないのは、それが都合が悪い人たちがいかに多いかを物語っています。早い話が、地方交付金だのみでしか維持できない地方、国の公共事業で雇用を支えている地方、農業への補助金で県民が多くが潤っている地方にとっては、地方分権や道州制への移行は不安だし、霞が関の官僚の仕事のかなりが地方に奪われることや、地方の出先の官僚は地方公務員化することには抵抗感があるでしょう。国会議員も地方からの陳情がなくなり、多くの利権を失います。

もちろん国民の共感や支持を追い風にして、絵に描いたように政治主導で統治のしくみを変えることができるのか、それに抵抗する勢力によって潰されるのか先のことははかりかねますが、それは郵政改革どころの抵抗ではないものと思います。

もうすこし考えると、道州制を求める政治改革を掲げることで表立った抵抗を排除し、うまくいけばそれで良し、場合によってはその後の地方分権化の大きな起爆剤となってくる大阪都市国家化、あるいは近畿州の実現、もっとパワーのある愛知、大阪、東京の特別自治区化に落とし所を置くことも考えられます。

これは、しかし政治の世界の読みの話となってくるので、どちらが正しい戦略なのかを決めることは素人にとってははかることができません。それよりは、日本の統治のしくみの後進性、また将来もこの統治のあり方でやっていけるのかの議論を積み重ね、関心を高めることは大いに意義のあることではないでしょうか。

ただ、財政再建にはほとんど役にたたない消費税の拙速な引き上げを、社会保障との一体改革の名目で行い、国家主導体制の固定化をはかることを橋下市長が警戒するのは当然です。社会保障との一体改革といえば聞こえが良く、コンセンサスを得やすいのですが、財務省の本音は、国債の下落、利子の高騰の危機を恐れ、消費税引き上げでその危機を回避したいだけだと思います。
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消費税の引き上げを、あくまでプライマリーバランスを取るための暫定措置なら理解できます。現在の社会保障のしくみを大きく変えないと財政がもたないことは明らかで、それを消費税引き上げで本質に切り込まず、社会福祉目的税だというレトリックでごまかすことは、日本が「高負担低福祉」国家への下り坂をまっしぐらに突き進む結果となりかねません。
これは単純な算数問題、数字だけの問題ではなく、国民の意識、コミュニティのあり方、しくみ全体を根本的に変えていかないと解は見いだせないと思います。


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2012年04月09日

平松前市長が久しぶりにニュースになって驚いた

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市長選で敗れ、もう引退して悠々自適の暮らしを過ごしていらっしゃるのかと思いきや、久々に平松前大阪市長が、自身の後援会が大阪市内で開いた政治資金パーティーで、地方自治などをテーマに政策提言するシンクタンク「公共政策ラボ」の設立構想や次期市長選への関与を語ったようです。なぜ、このタイミングかと疑問に思いましたが、どうも橋下市長が次期総選挙で国政にでるという読みからのようです。本人のやる気にも驚きますが、ニュースになったことにも驚きました。
【激動!橋下維新】平松前市長「来年、今年に市長選も」 後継選びに意欲 - MSN産経ニュース :


シンクタンクの「公共政策ラボ」は、内田樹さんが呼びかけ人となり、橋下氏の政治手法を「ハシズム」などと批判した北海道大大学院の山口二郎教授や中島岳志准教授らも協力する意向だそうですが、あれだけ朝までテレビで橋下さんにまともな反論ができずイメージダウンした山口教授、遠巻きで批判は繰り返すけれど、なにか事情があったか、橋下市長との論戦から逃げたままの内田さんでは、なにをいまさらと思いますし、しかも他の人は大阪の事知らないじゃないかと反発を買うだけになります。

しかも、辛坊治郎さんですら朝のローカル番組で、内田さんのお名前の「樹(たつる)」をすぐには読めなく、まして一般の府民、また市民で内田さんを知る人は少ないと思うので、きっとシンクタンクに集まるのはまた大学教授とか、評論家などの身内になってしまうのではないでしょうか。

正直言って、平松さんや内田さんご自身がどうのこうのとかいうより、地元の近くにいて感じたのは市長選が酷すぎました。橋下市長や松井知事の誕生をなにがなんでも阻止し、利権を守りたい勢力の支援を無原則に受けてしまったことが失敗でした。おそらくご本人たちもあずかり知らないところで暴走を生んでしまったのかもしれません。それが裏目に出たのです。声高に橋下市長や維新の会を批判すればするほど、支持する人が増えたのです。平松前市長の実績がどうかは別にして、大阪を駄目にした、地盤沈下するままに手が打てなかった駄目大阪の古い政治家の象徴となってしまったのです。

そんなイメージを払拭するのは、かなりハードルがかなり高いと思います。なにか切れの良い、希望が持て、しかもサプライズを呼ぶような構想でも打ち上げないと復活はかなり困難だと感じます。

もうひとつはどんな人たちを支持基盤にするかです。地盤沈下し、経済が悪化した大阪の中小・零細企業あるいは商店主などは切迫感があります。平松さんではこの状況を打開するパワーがまったく感じないというのが巷の声として聞こえてきます。

実際、平松さんは、大阪都構想批判ばかりで、政策らしい政策の主張がなかったことも仇になっています。前回の選挙では、民主から自民、はては共産党までの翼賛会が結成されましたが、もう民主党や自民党が支持するとはなかなか考えらず、共産党、自治労、教組、職員組合などに限られてしまうのではないでしょうか。

しかしそういった組織票には限界があります。組織されていない人のほうが多いのですから。そうなるとさらに駄目になる大阪の看板を背負うことになります。

大阪を震源地とし、平松さんや内田さんの想像を超えた広がりで、維新の会、また橋下市長をめぐっての動きが生まれているのです。ネットでも、橋下市長と池田信夫教授との応酬がありましたが、その考え方や政策についての議論が沸き上がってくるほど、橋下市長には発信力があり、またその結果、注目されているのです。

橋下市長vsアゴラ - 橋下大阪市長と池田信夫氏、そしてアゴラの寄稿者たちが論戦。 - BLOGOS(ブロゴス) :

強い風が吹いています。マーケティングでは、市場の風の向きや強さを観察し、また計測し、それを読めるかどうかで成否が大きく変わってきます。どのような素晴らしいビジネスアイデアでも、逆風で成功させるのは至難の業で、それをどう利用するか、風をどう掴むかのセンスや知恵が試されます。

風を体感し、それを掴むにしても、やはり情報発信力です。平松さんもアドバルーンをあげてこそ風の強さも向きもわかるからです。平松さんが、いまだに「壊れていく大阪市について、そろそろ発信しなきゃ」とツイッターでつぶやいているようでは、この強風のなかでアドバルーンどころか、風船ひとつ飛ばすのも無理でしょう。それに、そのつぶやきそのものが、壊さなければ新しいのもが生まれないという企業家精神がまったくないことを白状しているに過ぎないのです。

追記:内田樹さんの読みを入力ミスしていました。メールでご親切な方からお知らせいただき、さっそく修正いたしました。心からお詫び申し上げます。

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2012年04月05日

肝心なところから逃げる岡田副総理

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岡田副総理がブログで、新聞・雑誌購読の見直しを内閣官房や内閣府を中心に、各省庁にも依頼し、全体で4億円の節約をしたと書かれていました。
新聞・雑誌の購読見直し―4億円削減、意識改革の突破口に(岡田克也) - BLOGOS(ブロゴス) :

もちろん小さな無駄の削減の積み重ねが、経費に対する人びとの意識づけになることは間違いないことです。だから、耳学問というか、書籍で企業のそういった地道な努力に啓発され、さっそく行動に移ったことはいいことだと思います。とくに官庁のように、利益を生みだすことが求められないコスト部門では、無駄の削減を求めなければ、無駄な経費を省く意識も、国民の税金を有効に使わなければならないという意識も生まれてこないことは事実です。

ある本で、企業の再建に成功した経営者の方が、まずそういった不要な新聞・雑誌を削減するところから入って、それを一つの意識改革の突破口にして、いろいろな改革、つまりムダなものをやめる改革を成し遂げた、という話を聞いたことがありました。

しかし、岡田副総理の発想は説得力に欠けます。小さな無駄の排除を積み重ね「意識改革の突破口」さえ開けば、行革が進むと勘違いしているのではないかと感じてしまう内容です。
「ムダなものをやめる改革」というのはあたりまえであって、企業はそれだけをやっているわけではありません。サプライチェーンを合理化したり、製造工程を短縮させたり、製品設計で工夫したり、在庫を減らしたりという改善、さらにもうかなり以前から人事制度や給与体系にも手をつけてきています。

つまり、仕組みでの改革と、意識改革のために小さな無駄をなくす改革との両輪を回すのが普通の経営感覚です。岡田副総理は、仕組みの改革の課題には手をつけず、総務の係長でできる仕事を改革の突破口にしようとされ、その成果を自慢しているのですから、「経営者」としての仕事はしないで、「総務の係長」の仕事をしているに過ぎません。

公務員の人件費抑制でも、民主党政権は人事制度や給与体系の改革に踏み込まず、一律の引き下げと、新卒採用を減らしました。それではいい仕事とはいえません。

給与については、欧米では年収はほぼ40代の半ばをピークに下がって行きます。日本の場合も、年功序列による給与体系の見直しがもう随分前から行われ、その結果、業種によっても異なりますが、50〜54歳が所得のピークとなり、それから下がっていきます。それぐらいの年齢になると、経営幹部、あるいはその候補として残るのでなければ、一般職への降格、あるいは昇進・昇給が止まる制度を多くの企業が採用しての結果だと思います。
総務省:産業,学歴,年齢階級別月間給与額(エクセル:59KB)

しかし国家公務員の場合は、いまだに給与が上がり続ける人事制度と給与体系になっています。健全とはいえません。適性に欠いた人でも、つつがなく勤めていけば自動的に昇格し、給与はあがっていくのです。とうぜん組織は緩み、生産性もあがりません。
国家公務員の年齢別平均給与額を知る(2010年)|給料.com :

いまは、社会保障にしても、国の統治のありかたにしても、日本の新たな成長戦略を再構築するためにも、また迫りくる超高齢化社会に対応するにも課題は山積みで、官庁にもそういった課題解決のための知恵を生みだす有能な人材の育成が求められているはずです。

そのためには、知恵のだせる人材、政治を下支えする人材を評価する制度への転換は必然です。一定年齢になれば降格し、給与を下げる制度に変え、必要な人材は別制度で再雇用する仕組みにでもすれば、人件費の抑制と人材を抜擢することの両方が可能になってきます。新卒採用を一定数確保することもできるでしょう。

そういった本質的な改革には手をつけず、小さな無駄の削減をアピールすることに終わるのなら、「岡田副総理」というよりは、「岡田総務係長」と呼ばれてもしかたないとすら感じてしまいます。

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2012年03月27日

毎日新聞が暴いた原子力ムラの異常さ

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電力事業連合会が、福島第一原発事故発生の直前の1月に原発事故の防災対策強化の方針を打ち出した内閣府原子力安全委員会に反対する文書を送っていたことを毎日新聞が報じています。
しかも、国際原子力機関(IAEA)が02年に防災対策の国際基準を定めて以降、新基準の導入は「原子力への不安を増大する」として遅れに遅れ、各国の導入が進んだためにようやく打ち出したものに対してでした。
電気事業連合会:原発事故対策強化反対の文書 昨年1月 - 毎日jp(毎日新聞) :

地震国である日本では、原発の防災対策については、他国よりも真剣に取り組む必要があることは、子供でもわかることです。しかし経過を見ると、経産省の安全・保安院も、また電力各社にもそんな常識すら通じなかったようです。どう考えても狂気の沙汰、異常だとしかいいようがありません。

福島第一原発事故以降、東電の経営者や幹部社員がとってきた一連の発言や態度、情報を隠したがる体質、「値上げは権利」と言ってのけるトップはどう見ても異常です。原発を扱う資質や資格、もっといえば実質地域独占を行なっているインフラ企業としての資質や資格すら誰もが疑ったのではないでしょうか。

電力会社や経産省の安全・保安院だけでなく、さらに政治家の電力族や学者までを取り込んだ原子力ムラが暴走してきただけではありません。佐藤栄佐久前福島県知事が、東京電力によるトラブル隠しが発覚したため、建設当初は了承していたプルサーマル計画に対し了承を撤回し反対に回ったとたんに、実弟が逮捕され、その直後に前知事も逮捕された冤罪事件は、そこに東京地検までが関与したのではないかと疑わせます。

知事抹殺 つくられた福島県汚職事件
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前知事の実弟の逮捕の根拠となったのは水谷建設が関与した一連の不正事件でした。水谷建設といえば小沢問題でも登場します。偶然の一致にしてはできすぎています。陰謀説は好みではありませんが、なにか地下で通じている暗い地下水脈の存在を感じます。

今朝の毎日新聞報道が正しければ、福島第一原発事故を未然に防ぐチャンスは少なくとも二度あったともいえます。防災対策強化の新基準づくりを素直に行なっていたらということ、東電のトラブル隠しに異を唱えた佐藤栄佐久前知事を冤罪で逮捕するのではなく、根本的な見直しを行なっていたらどうだったのかです。ちなみに、GEのエンジニアの内部告発で東電のトラブル隠しが発覚した当時は、小泉内閣で、経産相は原発推進を主張する平沼さんでした。

さて、もはや原発を推進することは国民のコンセンサスがとうてい得られません。原発再稼働に対しては意見が分かれるでしょうが、少なくとも、福島第一原発事故にいたる道をつくってきた原子力ムラの解体と、まだまだ開示されていない情報を各電力会社が公開すること抜きに再開はありえないことです。
原発そのものが技術的に安全かどうかという問題と、それを運営する、あるいは監視する側に能力があるのかということは別問題だということと、しかも、情報公開されないなかでは、今後のエネルギー政策の進路も描けるはずがありません。中途半端に終わらせると、いつまでも独裁国家なみの闇を残してしまうことにもなってしまうのではないかと危惧します。

さて、細野大臣、また野田首相は電力会社各社に、インフラ企業、地域独占企業として当然果たすべき情報開示をさせること、また原子力ムラの解体に政治生命を賭ける覚悟があるのでしょうか。谷垣さんならどうでしょう。原発再稼働反対を掲げ、再稼働させたいなら情報開示し、根拠を示せと迫る橋下市長のほうが一枚も二枚も政治手腕は上のようにも感じます。

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2012年03月24日

マネジメント能力に欠けた政治では明日は拓けない

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数学者の辻元さんが投稿したアゴラのブログを見てちょっと違和感がありました。橋下市長への期待と不安を述べておられるのですが、確かに正論といえば正論なのですが、マネジメントの感覚や視点が抜けていると感じたからです。

もちろん、財政の現状や今後を考えると、橋下市長や維新の会を行なっているリストラ、また、そこに群がっているシロアリを退治していく政治手法の延長では、日本の財政が立て直せるわけではないという主張は、数字の視点でいえばその通りでしょう。

しかし、政治も企業経営も結果責任を問われます。望ましい結果を生み出すためにはマネジメント感覚や能力が必要です。いや、日本の場合は政治家や官僚が結果責任を問われなかったから、まともな政治が生まれて来なかったのでしょう。

本来は政治もマネジメントの世界です。目標を立て、その目標の実現に向けて資源を投入し、組織を動かして、政策の実行に移していくわけですが、大切なのはそれにかかわる人びとの意識の問題です。組織を動かし、実行するのは人であり、重要な資源なのですから。

結果責任を問われる世界は、それを勘案して、どのように目的なり目標を達成するか、課題解決をはかるかが極めて重要になってきます。

辻元さんは、橋下市長や維新の会へのリストラに対する疑問のひとつとして、国の財政を考えると、政治、行政のガラガラポンでは財源は出てこない、「よく批判される天下りにしても、年に5−600人程度であり、財源としては問題になりませんし、同じく、議員定数削減というのも財源にはほとんどなりません」とされています。いくらリストラを行ったとしても、それはしょせん財源不足を補うには遠くおよばず、社会保障の削減や国民負担増は避けられない現実があるという主張です。そのとおりでしょう。
要するに、どんなことをしても、消費税は30%程度は必要だし、社会保障の削減も避けて通れないということです。 負担増を避ける魔法はないのです。今こそ、国民は、政府に何かをしてもらうのではなく、政府のために何が出来るのか、長期的な視点に立って考えることが必要なのです。

だから、最後の結論は非現実的な夢を語るな、国民負担増を主張すべきだとなります。
橋下氏率いる、大阪維新の会には、自らの生活を多少犠牲にしても日本の将来のために貢献しようという国民の受け皿として、非現実的な夢を語るのではなく、真正面から国民負担増を主張していただきたいと思います。
しかし辻元さんの主張には、課題解決に向うプロセスへの視点、組織づくり、仕組みづくり、改革を支える市民や国民感情への視点が抜けているように感じます。

言えることは、緩んだ政治、緩んだ経営、緩んだ組織からは改革は起こってこないのです。ものが動くと慣性の法則が働きます。それを止めるには大きなエネルギーが必要なように、組織も、政治も、過去からの慣性にの力に影響されており、それを止めるなり、方向転換するためには膨大なエネルギーを必要とします。
全力で走っている時に、いきなり止まる、あるいはステップを切って向きを変えるには、そうとうの訓練と筋力が求められるのと同じです。

緩んだ政治、緩んだ経営、緩んだ組織は、そんな改革のエネルギーが生み出すどころか、逆に過去からのしがらみ、過去からの流れを守る負のエネルギーを限りなく再生産しつづけます。

経費節減を目指す企業が、小さな節電をも徹底するのは、その経済効果ではなく、組織の意識を変えるためです。イノベーションを目指す企業が、ほとんどのアイデアが没になることはわかっていても、アップルのジョブズが1000のアイデアにノーと切っていくことが現実だとしても、アイデアを追い求め、あるいは社内で競いあわせるのは、直接的な経済効果ではなく、そのような企業文化やアイデアを生み出すマネジメントがなければ、大きなイノベーションも生まれてこないことを知っているからです。

経理的な視点からだけでは、小さな節電にわざわざ大きなエネルギーをかけることも、採用される確率の低いアイデアしか出さない人にまで、アイデアを考える「無駄な」仕事を求めることなど説明がつかないことだと思います。なぜ社会保障も見なおさなければならないか、またさらに国民負担が求められるのかの最大の原因は人口問題です。

やってくる超高齢化社会の課題は、社会保障のカットや国民負担増だけを求めて解決できるものではない、もっと広範囲な影響がでてきます、社会の仕組みそのものまでも変えていかなければ解決できるものではありません。国のカタチ、コミュニティのカタチ、場合によっては家族のカタチまで変えなければならないのです。

しかも、日本に必要なのは、その課題を乗り越える知恵が隅々から生まれ、実行されていく政治や行政づくり、また国民の合意や政治への参加づくりです。いまの政治はそれに正面から向き合わず、目先の政争にあけくれていることは以前に書かせてもらいました。

財政にたかり、シロアリの組織や人々には、ほんとうの課題に取り組む意識などありません。自らの利権の追求が第一なのですから。しかも、そんな課題への取り組みにも、抵抗勢力として立ちはだかってくるのです。

ふだんはなんの役にも立たないけれど、改革を潰す天才はどの組織にも潜んでいるのです。その負の排除にまずは手をつけることです。それは小さいとする発想は、下手をすると、改革への足枷、抵抗、腐敗を温存する口実となり、さらに組織を緩ませてしまいます。

正論を主張するだけではなく、まずは着手できる改革を進める、その改革が本物になったときに、国民はその政治、その組織を信頼し、負担増も受け入れ、またより少ない財源でより実のある社会保障を実現する知恵も、しくみも生まれてくるのでしょう。

また、地方行政の長の橋下市長やいまは地方の政党に過ぎない維新の会は、地方でできること、まずは地方の立て直しのために国政に影響力をつくることが精一杯だと思います。
それに、橋下市長の主張はとくに非現実的な夢を語っているのではないようにも感じます。超高齢化社会にむかう将来にむけた日本の改革をつきつめて考えると、地方主権体制への転換が最大の鍵を握っていると思うからです。

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2012年03月17日

岡田副総理のメディア批判に迫力がない理由

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公務員の人員削減が進められてきていますが、岡田副総理がメディアが間違った報道しているとたいそうお怒りです。しかし、いかに岡田副総理が「必要な行革」はどんどん進めていくといかに力をこめて宣言されても、それを額面どうり受け止める人は少ないのではないでしょうか。なぜ冷ややかな視線がでしか見られないのでしょうか。
公務員新規採用抑制―必要な行革はどんどんやっていく(岡田克也) - BLOGOS(ブロゴス) :


理由ははっきりしています。公務員の人員を削減することが行革の本質ではないからです。これは企業のリストラについてもいえることですが、リストラをそもそも論でいえば、より成長性や収益性を高めるための構造改革であって、人員削減はリストラの本質でも、目的でもありません。

しかも公務員の人員削減が新規採用を削ることというのはもっともイージーな方法で、本来行なうべき行革から逃げているとしか映らないのです。だからメディアからも不満の声があがってくるのでしょう。人件費削減についても、やっと平均7.8%の削減が合意ということですが、中小零細企業なら、変化の荒波を受けると、トップは給与がなくなる、社員もボーナスところか、給与が半減することも現実問題としてあるわけで、そんな程度じゃねぇというのが世間の感情でしょう。この点で、岡田副総理の反論もハートに響いて来ません。

メディアの中には、「順番が逆だ」、「新人の採用削減はもっと後回しにしろ」という話もあります。しかし、採用試験があるときに「後回しにしろ」ということは、要するに「1年遅れにしろ」ということですので、私はそういう考え方は取らない。少し乱暴でも、しっかりと総人件費削減のために必要なことはどんどんやっていこうと考えています。


岡田副総理としては俺達は積極的にやっているのだから文句言うな、もっと正確に伝えてよということですが、いかに無駄な公務員宿舎があることを特集してきたモーニングバードの「玉川総研」でのインタビューで公務員宿舎は緊急時、危機対応として必要だとあっさり発言されてしまうと、現実を知ってか知らずか、ただただ腰が引けてしまっていることを表明したと感じるのが庶民です。

危機対応として公務員宿舎が必要としても、それなりの企業と遜色のない給与をもらい、さまざまなフリンジベネフィットを持つ公務員に、市場価格からかけ離れた家賃の住宅を提供する必要もないし、所得隠しに等しいようにも感じます。しかも、本来は、できあがってしまった利権に群がっている公務員、AIJ問題で再び浮き彫りになったように天下って、高額なただ飯を食っているもろ公務員のように、国にとって負を生み出しつづけている人びとをまずは切ることぐらいはやって貰わないと世間は納得しません。

公務員の問題を追及しているジャーナリストの若林亜紀さんが、ネタがないと困るぐらいの状況にしてもらえばと思うのですが、それらも改善にすぎません。
若林亜紀 霞が関と闘うジャーナリストのブログ: お気楽公務員 :

もっと大切なことは、官僚をどう使いこなすかというマネジメントの問題です。いまは首相の個人的な力量や、政権が安定しているか不安定かで、官僚の能力を引き出せるかどうかが決まってしまっています。情報やネットワークを握っている官僚をうまく活用し、能力を引き出すことが重要ですが、政治家が育たず、これといった政治のリーダーが生まれてこない状況、政治のねじれが今後とも起こるりえることを考えれば、属人的な対処ではなく、組織的な対処として改革を行なうと考えるのが自然です。

予算の執行についても、国民の利益というよりは予算消化が目的になっているのも、マネジメントが欠落し、ある意味で無政府状態になっているからです。利益を考えずにひたすら予算を消化する経営が日航の経営破綻をもたらしました。国でも同じ事です。公務員の場合はもちろん利益に変わる指標は必要ですが。

ご本人としてはしっかりやっているつもりでも、それが見える化もされておらず、また世間の期待レベルよりもはるかに低いところで成果を語られても、みんな白けてしまうのもしかたないことです。かといって野党からもそれだけの気骨をもった人材もカミングアウトしていません。
ここは政界の再編でもやって、政策コンテストで国民のコンセンサスとり、もっと大胆に、かつスピード感を持って改革をやってね!とコールを送っておきましょう。

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2012年03月13日

みんなの党が自ら与党批判を封じればもっと進化し共感される

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日本の企業の多く、とくに家電は横並び競争を続けるうちに、世界の新たなプレイヤーの台頭によって競争力を失い、まるでインフルエンザにかかったように同じ症状に苦しんでいます。


横並び競争の特徴は、同業のライバルを意識しすぎること、同業のライバルとの相対的な優位を追求しすぎるあまり、結果としてしだいに小さな差別化しかできなくなり、独自の価値を生み出せなくなってしまうことです。違いをつくろうとすればするほど同質化にはまっていきます。他社がやっているから、当社も手がけるという意思決定からは、イノベーションが入り込む余地はありません。

今の政治を見ていると、自民党と民主党の二大政党間で、この同質化の病にはまってしまったように見えます。本質的な差がなくなり、野党の自民党は与党の政策の一貫性や実行力のなさ、閣僚の資質などをめぐって攻撃する戦術をとっています。また内閣支持率の低下によって、政権復帰の希望がみえてくるに従って、その戦術がエスカレートしていきます。

そして近親憎悪の感情が高まり、自民党の国会議員で将来の活躍を期待されているような人でも、閣僚の失態に対して怒りのツイートを頻繁に発するのです。そういったことは、ご本人がやらなくともマスコミが格好の材料として取り上げるので、もっと違うポジションをとったほうがいいと思うのですが、それも能力や資質の限界なのかもしれません。

与野党間で、そうやって非生産的な政局を展開すればするほど、どちらも国民からの信頼や共感が失われていきます。比較広告が盛んで、ライバルを叩くことが常態化してしまったアメリカで、結果として、消費者の9割以上が広告そのものを信じなくなってしまったことにイメージが重なります。消費者や顧客よりは、ライバルとの横並び競争をマーケティングの基軸に置いてきた企業の失敗もそれと同じで、結局は独自価値の創造や際だった差別化ができなくなってしまったことも同じ現象といえそうです。公明党は、自民党との融和が進み、もう同じ穴の狢となってしまったので、政局で有利な選択をするしか道を失ってしまっています。

問題はみんなの党です。みんなの党の掲げるアジェンダは、個々の良し悪しは別にして、民主党や自民党とは一線を画しているように感じます。しかし惜しいのは、競争戦略の位置取りを間違ってしまっていることです。企業間で言えばシェア競争の結果あらわれてくる状況変化、つまり政局を見すぎているのです。


だから埋没するのです。数の論理でいうなら、政権を取るかどうか、つまりトップシェアを競いあうまでの規模を得ていないにもかかわらず、与野党の抗争に巻き込まれ、自民党と同じスタンスで批判を繰り返しています。離れて見ていると、なにか不満、愚痴ばかりを言っているお年寄り政党に見えてしまうのです。そこに次代を担う新鮮なイメージはまったくありません。

与党への批判は簡単です。いくらでも民主党政権は批判材料を提供してくれています。批判することは、闘った気分になり、気分は高揚するでしょうが、しょせん自己満足に過ぎません。

民主党や自民党が発想できない新しい主張を根気よくつづける方がはるかに思考力や創造のエネルギーが求められるのですが、それに耐える我慢ができないのでしょう。そう考えると、もう渡辺党首や江田けんじ幹事長はいかにも上から目線、また古い政治家の体質を感じさせてしまっているのが残念なところです。

しかし、解決はいとも簡単です。他の政党への批判を自ら封じることです。むしろ、今の国の統治のあり方や、しくみの限界を徹底的に国民にむかって訴えれば、それに共感してくれる国民も増えます。それは橋下市長がとっている手法そのものです。だから人気がでるのです。お気づきだと思いますが、橋下市長は、政党すべてに「さん」づけです。局面に応じて、どことでも手を組む余地を残す意図がよくわかります。

他の政党の批判を止めれば、訴える対象は国民に絞られてきます。他の政党への批判を止めると、局面、局面でなにを訴えるかにも知恵と計算が必要になってきます。仮想敵をどこに置いて語るかも違ってきます。新しい価値観の主張が今よりも必要になってきます。

他の党を批判することは、結局はそういった本道から逃げていることだと早く気がついてもらいたいものです。政党間の競争もマーケティングの競争そのものです。マーケティングの世界は規模をめぐるシェアの競争から、しだいに消費者や顧客に、いかに新しい価値を提供する能力があるのか、またより価値を高めるイノベーションを起こせるのかに移ってきており、その勝者が市場を支配するのです。

多党批判を自ら封じ、国民が新鮮だと感じるメッセージを生みだすことに専念すれば、きっと新しいタイプの政党として進化し、着実に国民からの共感や指示を広げていけると思います。


とうぜん、このことは自民党にも当てはまることですが、政権復帰が目の前にちらつき、それに囚われている自民党、また戦闘大好きという議員さんが多い体質では、なかなか取れないスタンスなので、ぜひみんなの党に頑張ってもらいたいところです。政党間でもっと切磋琢磨の健全な競争、国民にとって価値ある政策競争を望んでいますが、きっとみんなの党が変われば、他の政党も影響を受け、変わっていくのではないでしょうか。

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2012年03月09日

子ども手当て見直しで、恥ずかしい姿を見せる政治

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なにが日本にとっての最大のリスクだと思われますか。この間の社会保障の将来問題、税負担の問題などを通じて、ようやくその根っこの問題は少子化だという認識が生まれてきつつあるのではないでしょうか。
田原総一朗氏「少子化でベーシックインカムは吹っ飛んでしまう」(BLOGOS編集部) - BLOGOS(ブロゴス) :


しかも少子化は、確実に問題を深刻化させる道をたどります。社会を支える労働人口が減少しつづけることによって、経済は衰退し、年金にしても、介護にしても、社会の維持も将来は困難な状況になることは目にみえていることです。難しい理屈は不要で、ソロバンを弾くだけでも理解できることです。今やソロバンを弾くほうが難しいかもしれません。今のままでは、将来の世代は、日本を捨て、海外に脱出するしか希望が見いだせなくなってしまうのではないでしょうか。少子化対策は、日本が克服しなければならないもっとも重要な課題だと思います。

さて、その重要な課題解決の政策のひとつが子ども手当で、与野党でその見直し協議が行なわれていますが、その名称をめぐって、民主、自民、公明間の実務者協議で合意が取れません。それぞれが意地を張り、対面をつくろうことに躍起になり、些細なことで小競り合いをしているように感じます。

たんに駆け引きにすぎず、綱引きというかチキンレースをやっているに過ぎないのですが、政治家はかくもお暇なのかと驚くばかりで、タイマーを置き、遅延行為としてペナルティを課し、タイマーが進むに従って、各政党の助成金を減額していくようなジャッジが欲しいとすら感じます。

しかし、それにしても自民党が子ども手当てをバラマキだと批判を展開してきたことには違和感があります。振り返れば、自民党政権下で少子化は進行しつづけ、それに対してあまりも無頓着でした。少子化問題ほど先の読める課題はありません。しかし、それを軽視し、自民党は無駄な公共事業、農業政策などにバラマキ、子ども関連予算を犠牲にしてきた歴史を自民党は背負っています。票につながる目の前の景気対策のために、将来を軽視しつづけてきたという批判にどう自民党は答えるのでしょうか。

発言するなら、少子化問題に対する国民が共感する価値観、また将来にむけ、どのように克服していくかのビジョンを示してからにしていただきたいものです。それを示せない限り、国民からの信頼は回復できず、敵失でしか支持率はあがりません。

もちろん、少子化問題は先進国が抱える問題で、人種のDNAのなせる技なのだと考える人もいますが、それを危機だと認識して知恵を絞らないといけないと努力するのもDNAのさせる技かもしれず、しかもフランス、イギリス、スエーデンは出生率の改善を実際に行なってきたことを考えると、日本でもまだまだやりようはあると思います。あとは価値観の共有や、政策への国民のコンセンサスづくりの問題です。

それにしても、地方主権化と少子化対策といった日本の将来にむけたカタチづくりのロードマップで競い合う政治はいつやってくるのでしょうね。思い切った新しい発想が今の既存政党から生まれそうにはありませんが、まずは夢と構想を描き、熱く語れる政治家が生まれてきて欲しいところです。

既存政党でもいいのですが、まずは他党批判を自ら封じたときに、新たなステージを自ら拓くことができるようになると思います。他党の批判は簡単です。しかし、そうしている限りはポジティブな価値観の発信力はもてません。どの政党でもいいので、はやくそのことに気がついてほしいものです。

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2012年03月02日

スーダラ節を現代でも奏でる人たち

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植木等さんの「スーダラ節」はご存じでしょうか。1961年にリリースされた昭和の大ヒット曲のひとつです。当時、団塊の世代は未だ中学生か、まだ小学生でした。日本の高度成長時代の空気が伝わる曲です。作詞がその後東京都知事になった青島さんでした。一言で言えば「無責任」でもやってこれた、いろいろあっても、きっといい明日がやってくるとみんなが思っていた時代の空気を歌ったものです。


日本はその後オイルショックで経済成長に陰りが生まれ、バブルを経て、経済の停滞期に入っていきます。しかし、当時の責任も問われず、「気楽な家業ときたもんだ」ということが許される時代ではなくなりました。現実はそうなのにお気軽な人たちがいまだにしぶとく残っています。

今、次々と不正や緩みが明らかになってきた大阪市職員なども「スーダラ節」に浸かっているように感じます。摩擦を避け、適当にやって、言い放し、責任を追及されると逃げる。原子力ムラもそうでした。

反ハシズムと浮かれて騒いだ人たちも同じ「スーダラ節」を歌っているように感じます。しぶとく、朝日新聞がいまだに特集でやっています。
リンク先が読めるのかどうかは定かではありませんが、いまだに、あの人は危ないって批判していて、たんに橋下市長の性格が気に入らないと駄々をこねているとしか映りません。

それで稼げるのだから立派といえば立派ですが、今の日本の状況を考えると、どうかなと感じてしまいます。日本が遅れたのは構造調整であり、仕組みを変える力の不足でした。

大阪市の不正を調査した中間報告がなされましたが、特に驚くことではありません。いつのまにか組合が既得権益を握り、やがて利権団体と化した構造、それが組織票と機関紙の拡販の基盤として支配を狙う政党が抱き込むという構図は大阪市だけに限った問題でないのかもしれません。メールでも幹部の選挙への介入証拠が得られたようです。

同時に、水道局とか大阪府立高校教員の覚せい剤使用、こちらも歴史は繰り返すという感じの施設の私的利用などが発覚しましたが、まだまだ不正口利きなども浮き彫りになってくるのではないでしょうか。

反ハシズムを標榜する人たちは、こういった不正の温床の存在を知らずに、そちら側を守ろうとしていたどころか、なかには平松市長時代に報酬まで受け取って同じ穴の狢となっていたわけで、どんどん市民の前にでて、釈明を行い、罵声を浴びていただければと願うばかりです。

言えることは、いずれの人も、人を動かす、モノを動かす、あるべきしくみに変えるという実務を経験したことのない人たちなのでしょう。

内田樹さんは、右からは左翼と言われ、左からはナショナリストと言われるとぼやくことの多い人ですが、ひょっとすると、共産主義に異を唱え、ナチス下のドイツに招聘された時に、ヒットラーはユダヤ人だと言ってのけたフランスのセリーヌ気取りなのでしょうか。スケールや覚悟の程度、心臓のタフさが違います。セリーヌは死を覚悟して自由を貫いたのですから。

あの全共闘運動による学園紛争さなかでも、学生と対峙した京大総長の奥田東さんは、考えは違っても、学生からも信頼され、また親しまれていたのではないでしょうか。逃げなかったからです。ご高齢にもかかわらず夜を徹して学生と激論をかわされていました。

反ハシズムとか言っている人たちは、先生と担がれ、権威のぬくもりのなかで。それをビジネスとして生かすことは立派ですが、我が陣営に矛先が向いたとたん、乱暴だ、独裁だと騒いでいるだけに見えます。
観念の世界で舞うのは自由ですが、我が事、我が陣営第一ではなく、苦しんいる府民や市民、また生徒の人たちの将来をより良くするためには、なにが求められるか、どのような理念で、なにを目指せばいいのかを示していただきたいものです。

それでやっと議論が始まるのです。スーダラ節を奏でるだけで終わることだけはやめていただきたいと思います。

それにしても、職員に対して行ったアンケートはお粗末でした。以前に、調査のプロが作ったものとは感じないと書きましたが、やはり没になってしまったようです。惜しいと思います。なぜなら、一方では、不正な政治活動や選挙活動に関わっている人たちの実態が明らかになるとともに、そうではない多くの職員への大阪市民からの信頼を回復するいい機会だと感じたからです。まるで、やり直した年金お知らせ便を思い出してしまいました。橋下陣営のなかにも「スーダラ節」の人がすでに生まれてきているのかも知れません。
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2012年02月26日

内田樹さんの素朴な疑問にお答えしましょう

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無題
おそらく、橋下市長や維新の会に対した内田樹さんが投げかけた疑問だと思います。ハシズムという言葉を使い、大阪ダブル選挙で平松候補側にポジションを置き、思い切り戦闘の先頭を走った内田樹さんのツイッターのつぶやきです。

「自分には大判振る舞いする自由を他人には許さないのはなぜ?」の他人は、おそらく市職員を指しているのでしょう。なぜなら、普通の市民が改憲や法律の改訂を主張する自由を橋下市長や維新の会が問題にしている事実も、そういった主張も見当たらないからです。いま政治活動への関与で問われているのは市職員です。

市職員も改憲や法律の改訂に意見をもつことは自由です。しかし、そのために政治活動を、しかも勤務時間中、あるいは公務員としての特権を利用して行うことには疑問です。

なぜなら、首長や国会議員は、首長と国会議員は役割が違うとしても、いずれも政治家です。どんどん主張してもらって、それを国民や地域住民が支持すれば選挙で選び、また意に反すれば選挙で辞めさせることが可能です。こちらは主張をしてもらわなければ、思想や信条で選ぶこともできません。

しかし、市職員にしても官僚にしても、国民や市民は選ぶことも、辞めさせることもできません。決定的に違います。しかも重要なことは市職員にしても官僚にしても権力を行使する最前線にいます。その人の活動に協力しなければ、なんらかの圧力となる危険性ももっています。だから特権的な立場を利用した政治活動は避けなければなりません。それを曖昧にすることは民主主義にとっては危険だと感じます。教職員でもそうです。社会主義でも、国家社会主義でも、授業で生徒を洗脳されては困るのです。なぜなら親は教師を選ぶこともできず、子供を人質にとられているのも同然だからです。

とくに思想の問題ではないとしても、かつて大阪市で、ソフト産業を育てるための政策提言を行うプロジェクトで、たまたまその座長からメンバーに指名を受けたことがあります。

その座長の大学教授は、従来のありきたりな発想から抜けだす必要があり、このプロジェクトに関しては、発言をする人を各メンバーの意見がいかに「過激」だと感じても、そのまま議事録として残すことを求めていました。
しかし、実際には、そのときに発言した「過激」な部分は結局すべて、市の事務局が作成した議事録からは削除されていました。いちおうは議事録に承認を求められたのですが、もうあきれはて、異議をはさむこともやめてしまいました。

削除されたなかには、アーティストやデザイナー、またソフトウェアを開発する人びとと市長が自由に交流できる場をつくるという提案もあったと思います。そう提案したのは、実際にソフト分野に対して大阪市が行なっていた支援策は、現場にはなんの役にたたないものばかりで、役人さんの自己満足と仕事をしたというアリバイ作りとしか思えなかったために、職員のフィルターにかけず、現場の生の声を市長が聴く、あるいはいつでも意見を求めることのできる場の必要を感じていたからです。

それを正直に主張したから、市職員への批判だと感じて削除したのでしょう。いまは橋下市長ならずとも多くの政治家の人がおやりのように、ツイッターがその役割を果たしますが、当時はソーシャル・メディアはまだありませんでした。選挙活動でなくとも、地方行政にかかわる公務員も、また国政にかかわる官僚も、そういった操作をしようとすればできるのです。選挙で選らばれる立場の人と、そうでない人の境界線は明確にしておかなければ、結局は弱い立場の国民の側が不利益を押し付けられる結果になってしまうのです。

内田樹さん、異議があるのなら、橋下市長と堂々とやりあったらいかがですか。提案されれば、きっと橋下市長は逃げないでしょうし、もし橋下市長が逃げたら信頼を失うだけです。

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2012年02月24日

マイナンバー制度は国民の利益と「官」のリストラを目的に

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税金と社会保障の個人情報を一つにまとめる「共通番号制度法案」(マイナンバー法案)が14日に閣議決定され、国会に提出されていますが、はたして可決されるのでしょうか。

構想力が試される重要な法案だと思います。さっそく守旧派の最右翼である共産党が赤旗で「百害あって一利なし」と反対表明しています。橋下市長に倣って、共産党が反対することは国民の利益となることだと考えれば、ぜひとも積極的に審議し、いい結果を導いてもらいたいものです。
主張/マイナンバー法案/問題ばかりが多すぎる 撤回を(赤旗) :

ただ、懸念されるのは、個人情報流出リスクの問題よりも、その制度設計を霞ヶ関が行い、「官」の都合に偏ったものにならないか、さらに高コストなシステム構築がなされるのではないかということです。「官」には最小限のコストで、最大の効果を追及するという発想がありません。

マイナンバー制度で目指すべきは、税の補足率を高めることや、「社会保障関連の歳出について徹底的な合理化・効率化」(経団連米倉会長)といった供給側の発想では駄目だと思います。姑息さ、発想の貧弱さを感じます。

国民ひとりひとりに対する行政サービスをより便利にする、徴税の不公平感をなくす、さらに「官」の業務を徹底的に効率化し、国民の利便性を高めつつ、組織をスリム化させることです。税の徴収漏れや社会保障関連の歳出減は結果として得られるひとつに過ぎません。加えるならば、日本が世界に乗り遅れている「電子政府化」を進めることです。それは日本の国際競争力回復につながってきます。

しかし「電子政府化」は、官僚が自ら身を切ることにもつながるので、官僚が全知全能を傾けるわけがなく、また国民目線でものごとを考える能力があるとも思えず、構想づくり、またシステム設計、構築は、官僚からいずれかのベンダーへの丸投げではなく、企業で言えばCIO(最高情報責任者)を民間から抜擢したプロジェクトとすべきだと考えます。

もしグリーンでエコなデータセンターをつくるとなると、首都圏はありえず、立地が地方になるため、地域振興にもつながります。自然エネルギーの活用は当然のことでしょう。おそらく発展すれば、波及効果で、地方行政の効率化を図る「行政クラウド」へと進化することも期待できます。

ぜひとも政治家のみなさまは、選挙とか政局から頭のスイッチを切り替え、「構想脳」を働かせ、日本の成長戦略として取り扱っていただきたいものです。
まさか、「トーゴーサンピン」という、所得の捕捉率が、給与所得者は10割、自営業者は5割、農業、林業、水産業従事者が3割で、政治家は1割だといった状況を守ろうとして、反対されることはないと信じます。

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2012年02月23日

国会も既存政党も経営破綻寸前の企業と同じ

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会議は多いけれど、なにも決まらない
建前ばかりで、本音を言わない
不都合な事実は隠す
予算を使うことが権利となり、利益は考えない
勢力争いばかりやっている
新しい提案があっても、実現できるわけないと否定する
批判ばかりで、誰もリスクをとらない、責任もとらない
本質的な問題から目をそらし、目先の対応だけやっている

そんな会社は、この時代には立ちいかなくなります。以前の日航が典型的だったのかもしれません。家電業界のなかにもそんな兆候があったのでしょう。誰が考えても駄目な会社の兆候です。
今、国民の多くが国政、既存政党をそんな目で見はじめていると思います。国民の政党離れはとまりません。

時代はいやがおうでも厳しい課題をつきつけ、その課題をどう乗り切るのか、もっといえば、そんな課題をバネにして、時代に見合った組織に変えていくことが求められています。

時代の先行きが不透明になればなるほど、決定の質が問われる時代です。

ものごとを決めることは、決して楽ではありません。

ひとつは時代の先行きが不透明で、どのような決定も確実性がないことです。つまり失敗のリスクがつねにあります。
また、多くの問題は、あちらを立てれば、こちらが立たずのトレードオフの関係になっています。

被災地の瓦礫の処理も、被災地の復旧・復興の速度を考えれば、全国で分散処理することがもっとも早いのですが、低線量の放射能に不安を感じ、反対する人がいます。両方にいい顔はできません。
高齢者にたいする福祉への支出を増やせば、高齢者には人気がでますが、若い世代への負担が増えるばかりになります。

経営者として育つためには、どれだけものごとを決めたか、またどれだけ修羅場をくぐってきたかが大切だといわれます。

なにをどう決めても、いかに慎重に考えても、うまくいくとは限りません。先のことなどわからない、ケセラセラというのが真実です。だからリスクを負って、失敗した時には責任を取るのです。しかもトレードオフの問題が多くなると、かならず異を唱える人が一方ででてきます。なにをしてもすべての人を満足させることはできません。

ひとりひとりの政治家はまじめに考えていると思いますが、国政が機能しなくなっています。ネジレ国会、民主党も自民党も、党と党の違いよりは、内部での違いが目立ち、消費期限がすぎてしまっています。世論調査を見ても、国民は新しい枠組みを求めています。

しかし行動が生まれてきません。新しい行動を自ら起こすことよりも、いかに沈みゆく泥舟であっても、選挙を考えると、それにしがみつくのでしょう。

ものごとが変わるにはタメが必要だといわれます。与野党間でもめればもめるほど、国民の不信感が高まり、それがマグマのようにタメになってきます。そう考えれば、今の国政の停滞は、日本が変わっていくための準備なのかもしれません。

ただ、ほんとうに日本が変わっていくためには、課題を直視すること、決定の質を高める新しい方法を見出すことだと思います。ビジネスでは評論家はいらないとよくいわれます。政治も同じでしょう。反対するだけでなく、それこそ橋下市長がしきりに主張されるように対案を考え示す文化を広めていく必要があると感じます。

そんな体質をつくるためにも、小さな単位で、我が事としてものごとを考え、決めるしくみ、地方主権化は避けて通れない道です。
 


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2012年02月17日

大阪市職員へのアンケートを阻止しようとする愚かさ

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大阪市で橋下市長がやろうとしている職員に対するアンケート内容はインターネット上に流れていますが正式に公表すればと思います。ぜひやってもらいたいものです。

さて、このアンケートには共産党をはじめ、日弁連などから憲法違反だとの抗議の声があがっています。ただアンケートを実施、つまりこれまでの組合活動の実態を調査することそのものに反対なのか、アンケート内容に関してのクレームなのかがよくわかりません。実態調査そのものに反対なのか、内容への問題指摘なのかでは意見も違ってきます。
橋下・大阪市長:全職員の政治活動調査 日弁連など「憲法違反」 - 毎日jp(毎日新聞) :


こちらのブログも、このアンケートを「思想調査」だと決めつけているようですが、なにがなんでもアンケート実施そのものに反対なのでしょうか。
橋下徹大阪市長による「思想調査」は即刻中止するべきだ(五十嵐仁) - BLOGOS(ブロゴス) :

しかし、もし、市職員で、勤務時間中に政治活動を行ったり、特定の政治家への投票への組合からの圧力があったり、紹介カード配布や、市職員でなければ得られないリストを政治活動に利用するといったことが実際にあったとしたら、この人はどう答えるのでしょう。大阪市民にとっては、そういった実態を知る権利があるはずです。

以前のブログを見ると、この方の立ち位置はわかりますが、その立ち位置からの主張だとしても、下手なエールは、逆に組合への社会からの信頼を損なわせます。
今、なぜ労働組合か―新自由主義改革に抗する教職員組合の役割(五十嵐仁) - BLOGOS(ブロゴス) :

実際には、市職員は市民からも疑いをもたれているので、組合側も疑いを晴らして、身の潔白を証明できる好機であり、率先してアンケートに協力すればいいのです。反対すればするほど、やはりねとなってしまいます。

確かに、このアンケートを見ると、調査設計のプロが作ったものとは感じませんし、特定の政治家への応援をしたかどうかで、街頭演説への参加のしかたではなく、広く含めてしまうことはどうかと疑問に感じます。

組合側は、アンケートの実施は協力する、しかし内容について、問題を感じれば修正を求めればと思います。インターネットに流れているアンケートの内容はこちらで確かめられますので、関心のある方はごらんいただければと思います。

各所属長に宛てたアンケート調査依頼


組合擁護の立場に立つ人は、決めつけで騒ぐよりは、どうすれば市の職員の人たちへの信頼が取り戻せるのかのアドバイスをしてあげたほうが建設的です。


そんなことよりも、橋下市長で気になる点といえばふたつです。

ひとつは、この組合を守ろうとするブレーンが健全な組合活動の足を引っ張っていると感じるように、橋下市長もやがてブレーンの質が問われてきそうだと感じます。インターネットで流れているアンケート内容が本物なら、いまひとつだと感じさせます。
今は橋下市長の頭の良さが際立っていますが、やがてひとりでは回らなくなります。そのときに必要なのは表に出て橋下市長を支えるブレーンですが、現在はそれに当たる人が見えません。その点はこちらのブログが懸念されていますが、同様に感じます。竹中さんへの評価は違っていますが。
ブレーンが足を引っ張らないかという危うさを動物的なカンで感じてしまうのですが、懸念に終わればと願うばかりです。

小泉にあって橋下市長にないもの(小幡績) - BLOGOS(ブロゴス) :


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もうひとつは、なぜ大阪市は被災地の瓦礫の処理を引き受けないのかです。大阪市には、まるでお伽の国のお城のような立派なごみ処理工場があります。この処理施設で瓦礫を焼却すれば話題にもなります。
大阪は商売で栄えた都市です。困っている被災地に手を差し伸べるぐらいのことをしなければ、本当の商売人とはいえず、大阪の心意気が伝わってきません。いやそれは今の人気を落としかねないというのでは寂しく、維新の志も泣きますね。

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2012年02月16日

ビジョンで競いあえば、もっと日本は元気になる

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橋下市長と維新の会の「船中八策」についていろいろ議論があって面白くなってきました。対米従属からの独立を目指せ派の天木直人さんにいたっては、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加と、日米同盟を基軸とした外交政策だともうカンカン。そうなると、もうすべて気に入らないという感じでしょうか。いましばらく様子を見たらどうかと感じますね。むしろ今は停滞した政治にプレッシャーをかけるほうが意味があると感じます。

橋下徹の正体が見えた! :
悪い事は言わない。橋下大阪市長はお笑い弁護士に戻るべきだ :

しかし、対米関係をどう変えるのかは今議論したとしても、橋下さんがいつもおっしゃるように、なかなか結論のでない神学論争みたいになりかねません。外交も日本の本来の強みである経済の活力を取り戻さないと、ジャパン・パッシングは今後とも続くわけで、残念ながら諸外国から相手にされないのではと感じます。

現実直視が大阪気質なのだし、喧嘩は勝てる時にしかけるべきものです。アンケート問題に関しては、組合側が抵抗しているわけですが、抵抗すればするほどいかに政治に関わり、また一般職員にたいして圧力をかけていたかを自ら証明したようなものです。恥ずべきことをやっていなければ堂々と白日に晒したらいいと思うのが庶民感覚です。

むしろ、橋下市長や維新の会が掲げている大阪都構想、政策、また今回の「船中八策」については、これまでも議論されてきたことを集めたものであり、言ってみれば、多くの人が、そうなんだよなと納得できる内容であることに意味があると思います。しかし鮮度を感じるのは、構想や価値観を掲げたことです。なにも新しいことばかりを並べることがイノベーションではありません。それは、アップルのスティーブ・ジョブズが見事に見せてくれました。


政治もビジネスも、戦略を組み立てる力と、実行する力があってはじめてものごとが動きますが、橋下市長が先鋭なのは思想ではなく、その行動力、行動のスピード感でしょう。
そんな議論のなかで、大阪都構想に対して、もっと大きな構想を描けという面白い記事がありました。日本は潜在的に天災のリスクが高く、それが外国の企業、人材は日本を敬遠している大きな原因だとしたうえで、「大阪都構想」を「自然災害リスクの少ない新・首都建設構想」へと発展させてはどうだろうかという「新・首都建設構想」のアイデアです。
橋下維新の会は新鮮味のない船中八策より「大きな政策提言」を、夢もスケール感もない大阪都構想より「新・首都建設構想」を!|上久保誠人のクリティカル・アナリティクス|ダイヤモンド・オンライン:

まず、新首都の場所は、海外から企業・人材・マネーを呼び込む成長戦略と、内陸部で津波など「自然災害リスク」が極小化するという観点から、大阪府・京都府の間にある「京阪バレー」を中核とする。「京阪バレー」とは、メガチップス、ローム、村田製作所、日東電工、デジタル、シマノ、日本電産、キーエンス、三洋化成工業、任天堂、オムロン、京セラなど、世界でオンリーワンの技術力を誇り、グル―バルな経営展開を誇る優良企業が集積する地帯である。


そして、新しい経済拠点を中核として、関西の他府県に立法・司法府を配置していく。立法府(国会)は、三権分立の徹底、官僚支配の排除の観点から、官庁街と離れた滋賀県に設置する。大津市は手狭だが、草津市や新幹線から見える琵琶湖周辺には国会と「永田町」を建設するのに十分な平地がある。「料亭政治」をやる場所がない田舎だが、これからの政治には、むしろそのほうがいい。

書いていらっしゃるご本人も思いつきで「荒唐無稽」だとされているのですが、面白いですね。もし、選挙に敗れた平松さんが、関西広域連合との話し合いで改善していくという主張、それは絶対に改革しない、なにも変えない、既得権を守りぬくという主張ではなく、こういったスケールの大きな主張を掲げていれば、選挙はもっと湧いたでしょう。

大切なことは、日本の政治は、なにか問題が起こっている、それにどう対処するのかという「改善脳」は働くのですが、それだけが働き、結果として細部にこだわり、重箱の隅をつついたり、それを焦点として政局ゲームを展開することにエネルギーを注いでしまっています。日本をどう変えていくのか、どこに導いていくのかの「構想脳」を失ってしまっているのです。だからダイナミックな政策もでてこず、国民の将来への不安が広まり深まるばかりになってしまっています。それではどんな政策を打っても景気は浮上しません。

大阪のダブル選挙でわかったことは、「構想」と「計画」の違いすら理解していない人が多いことでした。「構想」は荒唐無稽でも、具体性が充分に詰め切れられていなくてもいいのです。

具体性は計画段階でしっかり知恵を集め固めるものです。旅行でも、まずは行き先を決めなければ、日程も、ルートも決まりません。「ビジョン」や「構想」をもっと議論する、「ビジョン」や「構想」でコンセンサスをとる、そのプロセスがないかぎり、日本の政治の迷走は、どこが政権をとろうが際限なく繰り返されてしまいます。

与党は政策の実現能力や結果で評価されますが、野党は、もっと国民に鮮度を感じてもらう「ビジョン」や「構想」づくり、その提案に徹し、国民に将来への確信を感じてもらうことにエネルギーを注ぐべきです。そうすればきっと支持率もあがってきます。それがないから、選挙目当てで集まる烏合の衆だという不信感が高まるのです。

もっと「ビジョン」や「構想」で競い合う、それが日本が元気になっていく大切な鍵だと思います。かつて、欧米に追いつけ追い越せで目標がはっきりしていたときは日本は元気でした。しかし欧米に追い付き、追い越したとたんに目標を失ってしまい、失速してしまいました。

自ら「ビジョン」や「構想」を描き、自ら「目標」を生みだす能力をもつかどうかに、日本の今後の命運はかかっているように感じます。そのためには、まずはもっと「ビジョン」や「構想」、その根底にある「価値観」で議論する風潮、文化を育てたいものです。たとえ荒唐無稽でも、なにも持たないよりははるかにいいと思います。


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2012年02月02日

「ほんまや」のどこが「ほんま」なんやろ

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大阪弁で、「ほんまや」は「本当だ」にあたると思います。「ほんまもん」は「本物」です。
大阪市水道局が500ミリリットルの水道水をペットボトルに入れ、100円で売っている「ほんまや」を橋下市長が、製造中止としたことで驚いたのは、製造の中止ではなく、まだこの商品が存在していたことでした。

PRなら、少量をつくってタダで配ればいいのですが、わざわざ金を払ってモンドセレクションまでとって、累計で100万本を売ったそうだから、せっせと赤字をつくり続けていたことになります。年約1500万円(10年度)の赤字事業だったといいます。

普通の感覚で言えば「アホかいな」です。

まだホームページがありました。
なにわ育ちのおいしい水 ほんまや “Honmaya!” :

昔は武家の商法というのがありましたが、ひたすら予算の確保と、予算の消化しか考えずにビジネスをやっている役人さんに利益を上げるということなど想像もつかないでしょうし、そんな経営力もありません。PRという名目があり、予算がついているので、現場は「頑張ってきた」のでしょう。それを正確には「暴走」といいます。

たんに浄水しただけの水のどこが「ほんまや」なのだとクレームをつけたくなります。まずいと思っていた水道水が、「結構飲めるようになりました。嘘だと思うのなら飲んでみてください、確かに臭くない、ほんまや」ということなのでしょう。それを売り手発想、売り手の自己満足というのです。

大阪に近い神戸では「布引の水」が、100円コインで20リットル程度手に入りますが、こちらは名水で、その水で、コーヒーでも淹れれば、その違いが「ほんまや」と感じさせます。大阪の水道水「ほんまや」の事業は、売り手発想しかない哀れさを感じます。

当然、中止になるわけで、しかも水道水の需要は減ってきているので、当然大阪府の他の上水道と統合しようというのは自然な発想です。水源はほとんどを淀川水系からとっているので、同じ水です。

その「ほんまや」を中国に売ればいいという記事がありました。確かにそうかもしれないと一瞬思いましたが、日本の水利権を抑えようとしている中国のビジネスマンでも、高く売れるもの、つまりブランドをつけ、利益のとれるものを求めているのであって、ブランド化が困難な大阪の水では、買い叩かれるだけで、商売は厳しいものになります。
大阪の水「ほんまや」を大化けさせる方法 自治体は世界を相手に水ビジネスを :


こういった採算性や投資効果を考えず、ひたすら予算を消化する暴走は、大阪市だけの問題ではありません。大阪の水「ほんまや」はまだかわいいほうです。
財政赤字が増えている、さらに社会福祉費用が増えていく、だから消費税アップだというときに、与野党一致で整備新幹線の残りの路線着工を決める神経と同じです。日航が経営破綻した最大の理由もそこでした。事業なら、しっかりした地域再生の構想を掲げ、その手段として新幹線が必要なのかどうかから考えなければなりませんが、予算をどうつくり、どう使うか、それで票を稼いだり、あるいは官僚の仕事をつくることが第一なのでしょう。


国交省が「有識者」で整備効果を再検証する方針を示していますが、これまでのような「出来レース」だけはやめて欲しいものです。まずはそれぞれの地域をこうしたい、こう地域産業を改造すれば地域が活性化し、豊かになるという構想があって、そのためにはどうしても新幹線が必要というのならわかるのですが、手段としての新幹線を通せば、経済が良くなるというのは、企業なら倒産にむけてまっしぐらに走るにひとしいことは誰だって想像がつきます。
整備新幹線未着工3区間、有識者が整備効果を再検証|日経BP社 ケンプラッツ :

政治や、官僚、また行政の暴走をいかに食い止めるかが、日本の大きな課題だと思いますね。

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2012年02月01日

政治もビジネスも「マネジメント脳」が求められる

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昨日は、国会が今の政治を象徴するお笑い劇場となってしまいました。田中防衛大臣の答弁も酷いもので、それならまだ真紀子議員を大臣にしたほうがましだったと巷では話題になっていました。

しかし、かといって目の前にぶらさがっていいる政権復帰を焦るあまり、批判しか出来ず、北海道整備新幹線に関しては、民主党が決めたことに、政権交代がなければもっと早く着工できたと悔しがる自民党議員の姿を見るにつけ、ため息がでます。

もはや民主党が政権から滑り落ちるのは時間の問題で、本来ならライバルは、溺れる犬に石を投げることではなく、しっかり国民を見て、また国民にむかって、日本の将来に対する構想や政策を訴え、国民の期待や信頼を勝ち取ること、自らの価値を高めることで優位に立つことが、マーケティングの競争戦略の鉄則でもあります。

ところで政治という点では、ブログで面白い応酬がありました。

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2012年01月18日

尖閣沖衝突ビデオ隠しとSPEEDI予測の公表遅れ

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緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による放射性物質の拡散予測データを、住民に公表する9日前に、外務省を通じて米軍に提供していたことを渡辺科学技術・学術政策局次長が明らかにしたといいます。藤村官房長官が「事実関係違うところがある」として文科省の最終報告を待つとしていますが、釈然としないものを感じます。


それが文部科学省が判断だったのか、内閣の指示によったものだったのかは明らかにされていませんが、住民への公表が遅れ、米軍への提供が先行したことは否定できず、いったいなにのためのシステムなのか、誰のために仕事をしているのか、誰のためにある政府なのかを疑わせます。緊急支援協力を得るためということなら、防衛庁などの関係先にも公表すべきだったので、理屈が通りません。

放射性物質の放出量を予測するシステムERSSと拡散を予測するSPEEDIの開発や運用にはあわせて300億円近くが使われたということですが、ほんとうに必要な緊急事態に使わなかったにせよ、あるいは使えなかったにせよ、無駄使いそのものになります。しかも当初は使えなかったとしていますが、米軍へはデータを提供していたことで矛盾を感じます。
放出量予測システムも使えず 想定の甘さ浮き彫り - 47NEWS(よんななニュース) :


情報隠しということで思い起こされるのは、尖閣の衝突ビデオを当時の仙谷官房長官が慎重に扱うとして公表しなかったことです。日中の政府間で事無く事態を収めることができると判断したのでしょうが、その判断の甘さが、中国政府が反日感情を煽り、国内の不満をそらすことに利用し、日中の国民感情の対立を招く結果につながりました。さらに中国漁船の不法な領海侵犯を常態化させてしまったのです。韓国の海洋警察官が不法な領海侵犯を行なっていた中国漁船の船員に殺傷された事件も、尖閣沖の漁船衝突事件と無縁だとは思えないのです。
こういった問題の解決は、国内のみならず、国際世論を味方につけるかどうかが問題解決の鍵になってくることは言うまでもありません。そのためには情報を公開する、事実を伝えることでしか望ましい世論は生まれてきません。

ケースは違っても、情報を公開しなかったことで、結果を悪くしたことは共通しています。またどちらも、芯になる精神を失い、緩んでしまっている体質、問題を小さく抑えようとする事なかれ主義を感じさせ、ため息がでてきます。情報隠しは民主党政権になって起こったことではなく、自民党政権時代から引きずっている問題ですが、そろそろ政治を国民に開かれたものにしていかなければ日本の将来の危うさを感じます。
SPEEDI予測の公表遅れ、外務省を通じて米軍に先行して情報提供した経緯については、文科省以外の第三者による充分な検証を行なってもらいたいものです。

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2012年01月17日

それぞれの政党の存在価値を今一度問い直して欲しい

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税と社会保障の一体改革案が示されています。さて、それが景気にどの程度影響するのかは神のみぞ知るということになりますが、増税があっても、国民が日本の将来に明るい展望を感じることができるかどうかで大きく先の流れが変わってくると思います。
税と社会保障の一体改革:素案要旨 − 毎日jp(毎日新聞) :

民主党政権は、国民からの信頼を失い、また見放され、まさに離婚届に判を押される寸前の危機に直面しているのですが、国会議員定数を減らします、行革をやりますというのも、ただただ増税のための言い訳としか伝わってきません。日本の財政事情からすれば増税はやむなしとしていた人も、なにか順序の違いを感じて釈然としないというところではないでしょうか。国民が惚れなおし、この先も一緒に暮らそうと感じさせる魅力の欠如です。そんな人の心を惹きつけるオーラを感じさせてくれる役者がいないことも影響しているのでしょう。

自民党はさらにひどい状態です。しつけの悪いペットのように吠えるだけで、課題からは逃げて回っている印象を受けます。敵失によって政権復帰の可能性が高まってきたことで、頭の中は選挙の影がちらついているのでしょう。政権に復帰すれば、100億円ともいわれる借金を返すめども立ってきます。下手に政策協議をやれば、共犯だと見なされるリスクにさらされます。

なにかの犯罪を行った共犯者がともに黙秘しているのですが、それぞれに本当のことを言えば刑期を減らし、共犯者にはさらに思い刑期を与えるという司法取引を持ちかけ、しかし双方が認め合ってしまうといずれもが元の黙阿弥という状況に放り込まれた囚人のジレンマのようなものを感じます。
囚人のジレンマ - Wikipedia :

税制改革案には消費税以外の増税も含まれていますが、消費税ひとつをとっても、8%なら、60%の税の値上げに相当します。10%なら100%の値上げです。実際にビジネスをやっていて、60%の値上げや、100%の値上げとなる価格改定をやろうとすれば、商品やサービス内容を大きく変え、消費者や顧客の商品やサービスの価値が高まったことを納得してもらわないと実現できません。

国政で考えると、日本の価値を大きくあげるためには、国のカタチ、構えのイノベーションが求められます。少々改善するぐらいでは納得感は得られません。しかたないから払ってねでは、ダメなのです。国会議員定数を減らすというのも改善にしか過ぎません。ネジレが生まれたことで、機能麻痺の原因となっている参院の機能を見直し、人数を三分の一以下にするとかの思い切った提案ができないものでしょうか。

行政改革も、人権費の小幅なカットだけではなく、地方の出先機関は全廃して、地方に任せるぐらいの改革レベルでないと、改善にしか感じません。民主党にしても、自民党にしても、日本が変わると国民が感じる政治や行政のイノベーションを感じさせるビジョンやメッセージが求められているのですが、そういったビジョンやメッセージを生みだすことに集中して欲しいものです。

そのためには、まずは国民が望んでいる改革の質や程度のレベルと、国会議員の人たちが必要だと認識している改革のレベルのギャップが大きいことを感じるべきでしょう。国民に魅力を感じてもらい、一緒につきあっていこうと感じてもらわなければ、国民から三行半がつきつけられるところまで追い込まれていることを認識してもらいたいものです。
しかももうひとつのジレンマは、選挙の票が欲しいから、あちらに配慮する、またこちらを立てるということを繰り返していって、誰もが満足できないものしか示せないという結果が起こってきます。最悪のマーケティングは、みんなに気にいってもらおうとして、誰の満足も得られれず失敗することですが、政治も同じでしょう。

いまの少数政党にも、好機はあるのですが、政権を担うまでの規模にもなっていないのですから、従来の政党との違いの主張にもっと専念すればいいのですが、気が多いと言うか、内閣批判ばかりやっていると、批判しかできないのか、創造性がないとなってしまいます。それぞれの政党は、もっと自らの存在価値の向上に専念してもらいたいものです。

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2012年01月05日

組合の、組合による、組合のための行政が終わる

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個人的には橋下新市長とも、維新の会とはなんの関係もありませんが、このブログでも、大阪ダブル選挙に関して、平松候補陣営は、それは選挙違反じゃないかと疑いたくなるビラまきなどのアンチ橋下キャンペーンを行なっていたことを書きました。また、組合と利害をともにした人たちがブログなどを使って、いいがかりとしか思えない、「ファシズム=ハシズム」批判の展開もあり、それがかえって裏目に出たように思います。さらに、市バス職員の薬物利用などの不祥事があいついだことも影響したのでしょう。

そういった悪質なキャンペーンのなかで、地元では、近所の誰々さんが市バスの職員でその待遇がすごいよとか、また誰々さんは停年だけど、指定席の天下り先が保証されていていいご身分だとか、組合に逆らうと仕事が来なくなるので悪口は言えないとか、見聞きした、あるいは体験した市の職員の厚遇や利権、また民間にもおよぶ影響力についての話が流れていました。自分たちのことしか眼中に無い関係者の人たちは、きっとそういった府民や市民のなかには、反感が根強くあったことも知らなかったのでしょう。まるで裸の王様の物語を見ているようでした。


橋下新市長が大阪市の職員組合最大労組「市労働組合連合会」の中村執行委員長と面談し、庁舎内にある組合の事務所からの退去、また退去までの賃料の減免の停止などを通告した後、委員長から求められた握手を拒否したことも、おそらくほとんどの人は当然だと感じたと思います。また、市交通局庁舎内で平松前市長の推薦人紹介カードが出回っていたことを委員長は謝罪していましたが、選挙への介入はそれだけではないはずです。「職員の、職員のための、職員による」行政もやっと終わりそうです。選挙に介入するだけでなく、人事にも口出しし、職員で組合に逆らうと干されるというのですから、恐怖政治ではないかとすら思ってしまいます。昨日の面談は、そういった歪んだ行政、組合の悪しき過去の終わりを象徴するものだったと感じました。


大阪にも、大阪府、大阪市の職員にも、やっと春が来ようとしています。

さて、維新の会に期待したいのは、もちろん大阪都構想もありますが、大阪府や大阪市の行政組織を、府民や市民の利益を第一に考えた、日本一生産性の高い組織にすることです。民間並にというのでは、後ろ向きな印象があり、やはり日本一でしょう。

さまざまな大阪の活性化策もさることながら、まずは足元です。府庁や市庁の職員がたとえ小さな改善や、イノベーションであっても、それを積み重ね、創造的な体質に変わっていけば、職員の人たちの働きがいも増してくるはずです。

職員の人たちすべてが悪いというわけではなく、まじめに働いている人が大半だと思いますが、ただ言えるのは、マネジメントのしくみ、またマネジメントそのものがなかっただけだと思います。

民間は売上や利益、また顧客満足度という指標を持てますが、役所でもひと工夫すればいくらでもめざすべき目標の指標はもてるはずです。なにかの成果を目指して、それをひとつひとつ達成していけば、行政への信頼も増してきます。

橋本新市長、松井新知事、また維新の会の皆さまには、霞が関という巨大な組織を変革することは難しくとも、地方行政からなら大きく変えることができるという先例を大阪で実現していただきたいものです。それが日本の構造を変える力にもつながっていくはずです。

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2011年12月28日

なんとか「主義」とか、なんとか「政党」はもう終わっている

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現代はとても複雑な時代です。さまざまな置かれた状況や思想信条で、考え方も多様になってくるのが自然ですが、そうでないことも起こってくるので面白いものです。とくに象徴的だったのは大阪ダブル選挙でした。


民主、自民、はては共産党にいたるまで平松候補支持で一致したことは、見事に政治はまだまだ単純な原理で動いていることを見せつけてくれました。

結局は現状のしくみが心地よい人たち、あるいは現状のしくみで仕事や利益をえている人たちと、税金を納め、とくに特別な恩恵を受けていない人たちの違いがあっただけです。利権を持っている側、失うものがある側が必死にそれを守ろうとするのは当然ですが、いろいろ理屈をつけるものだなあと感心もいたしました。以前書いたように教育問題でも、サービスを提供する側に立つのか、サービスを受ける子供たちの立場に立つのかで考え方が現状では180度違っています。

いくら理屈をつけても、結局は税金を使う人と、税金を払う人の違いにすぎず、それが見えたとたんに「政党」の間で違いのないことを見せつけられたのです。実際、国政でも民主党と自民党とで政策の違いがあるわけでもなく、総理や内閣の「能力」をめぐって無駄な議論を重ねているにすぎません。どちらにも政権担当能力がないことは証明済みにもかかわらずです。


もうひとつの違いが、ビジョンがあるのか、そうでないのかの違いでした。これは主義でもなんでもありません。想像力や構想力があるのかないのかだけの違いです。

大阪都構想への批判で共通していたのは「具体性がない」です。具体性で判断するなら、現状がもっとも具体性があるので、結局は余計なことをするなと言っているに等しいのです。平松候補なり、既成政党が維新の会とは異なるビジョンを掲げ、ビジョンの魅力で競い合えば、もっと面白かったと思いますが、それを出せず、批判ばかりやっているのは自らが政治の責任を担う能力がないことを宣言したも同然でした。

主義かどうかではなく、イノベーションを起こす意志や能力を持っているかどうかです。大阪都構想には、保守や革新といった色は感じません。新自由主義でもなんでもないと思います。

いずれにしても、大阪といえば、かつては新しい風俗の発祥地と不名誉な評価を受けていたことがあったり、タコ焼きぐらいしかイメージできないぐらい情報発信力を失っていたのですが、ダブル選挙のおかげで、やっと関心が集まるようになりました。

今の流れで行くと、どんどん府と市の二重行政の解消は急ピッチで進んでいくでしょう。中田元横浜市長や、ちきりんさんは、地元の人間なら誰もがわかっている本当の大阪の怖さをご存じないのか、懸念されているところと違うところにあると思うのですが、まあなにかは想像にお任せします。いやどちらの方も関西とは縁のあるかたのようなので、わかっていて言わないだけかも知れません。

Business Media 誠:ちきりん×中田宏、政治家を殺したのは誰か(特別編・前編):大阪の未来はバラ色か? 橋下市長にふりかかる困難 (1/5) :


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2011年12月21日

日本はなぜ変われないのか

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政党がだらしないから?政治にリーダーシップを発揮する人材が登場してこないから?政治家のいうことがコロコロ変わるから?根強い既得権が存在するから?すべてが当てはまっていますが、どれも結果であり、原因ではありません。

そろそろ気がつくべきなのは、福田、安倍、麻生、鳩山、菅、野田といくらリーダーを変えた所で、しかも政権交代までやってもなにも変わらなかったことです。いや変えられなかったことです。小泉さんも当初は自民党をぶっ壊すと高らかに宣言したにもかかわらず、いまなお自民党は壊れていません。しかも政党間の政策の差がなくなり、能力を問うだけになってきているのです。あまり健全ではありません。

なにかを変えようとすると、それによって利益を得る人と、利益を失う人がでてきて、結局は舵を切ることが困難になっています。賛成と反対で議論がいろいろでたTPP問題がそのことを象徴しています。それまでその体制のなかで利益を得たり、仕事を得ている人たちにとっては、それによって不利益を被ったり、あるいは現在の得ているものを失いかねないために当然反対します。それによって現在は得ていない利益が生まれる側は当然、変えろといいます。それは自然なことです。しかも、いずれもが大義名分を掲げています。

すべての人たちの利益を満たす政策はなかなかあるものではありません。

しかし国政となると、すべての国民の利益を満たすことが求められます。でなければ、支持を失い政権維持はできません。それが日本が変われない根本的な原因を生み出しています。

相反する利害、その調整ができなくなってきているのです。

消費者の利益を考えれば電子書籍の時代を先取りすることが必要ですが、出版業界にとっては脅威とされ、政府は教科書を電子書籍化すれば経済効果もうまれることがわかっていても、既存の業界への配慮からすすめません。

テレビは、技術の流れ、また消費者の利益を考えるとスマートテレビになっていきますが、それを促進するための政策も、放送局の立場、電波利権を守りながらとなり、結局は世界から遅れを取り始めています。結果、液晶テレビというモノに縛られた製造業は付加価値を生みだすことができず赤字化していっているのが現実です。

地方によって、あるいは産業によって、なにが利益的かということが違ってきたからです。製造業が経済を牽引していた時代は、地方は工場を誘致し、また製造業を全国に広げる政策、交通インフラを整備する政策をとればよかったのです。そして、コントロールセンターを東京に集中することが効率的でした。
しかし、それは地方を疲弊させる結果となりました。人材が東京に流出したばかりか、もっとも付加価値を生みだす機能を地方から奪う結果となりました。

現代は、もっと複雑な時代になってきています。製造業ですら、モノをつくるだけでは生きていけない時代です。車もコンピュータ制御となり、湯沸し器ですらマイコンで制御していますが、モノも情報化が進み、スマートフォンのようにハードとソフト、またアプリケーションやコンテンツ供給、通信インフラの複雑な組み合わせのビジネスが登場し、またビジネスのしくみも産業の垣根を超えて複雑になって来ました。

経済や社会が複雑化するとともに、あちらをたてばこちらがたたずというトレードオフの関係が増えてきます。どちらを政策として優先し、優遇するかをいまは政治家というよりも現実は官僚が仕切っているわけですが、官僚機構そのものがこの複雑性を扱えるしくみにはなっていません。

なぜなら、日本の官僚機構は、江戸時代の分権型の体制から、明治以降の中央集権体制をつくるために生まれたもので、いくら優秀な人材を集めたところでこの現代の複雑性に対処する能力はもっていないからです。すべてを中央に集め、ものごとを単純化して処理するしくみが、復興庁を東京に置くという馬鹿げた話を生みだすのです。

それらを変えるためには、それぞれの国民にとって、それが利益にかなうかどうか、つまり我が事にしていく、政策の自由度を高め、小さな単位にわけて、その小さな単位の最大の利益を追求できるようにしなければ、結局は機能しなくなった中途半端な政策が残っていきます。

マーケティングでいえば市場の細分化によって、違ったニーズを持ったグループそれぞれに最適な製品やサービスを提供することがいまや常識で、それができなかったビジネスは、コモディティ化によって、際限のない価格競争にみまわれています。
政治の世界も同じです。細分化して考えなければ、それぞれの人にとって、帯に短く、たすきに長いということになってしまいます。すべての国民にあう政治とは、誰にもあわない政治なのです。

異なったニーズを持つ人たちに最適な政治を行おうとすると、政治を我が事として考え、参加ができるように政治と国民に近づけることがまずは必要になります。全国一律、日本一律の政策ではなく、できるところから、多様な政策を同時並行して実施していくとを考えるとやはり現実的には地方主権ということになってきます。

現在は政策のほとんどを国が仕切っているので、たとえば大阪をこうしたい、名古屋をこうしたい、神奈川をこうしたいと言っても、それは国の政策、国の法律と整合性がとれないとして排除されます。経済特区で採用された制度の陳腐さを見ればそれは一目瞭然です。

もちろん防衛や外交のように国家が担うべき政治も残ってきます。しかし、地方に移せる権限は、どんどん地方に移し、地方のニーズにそった多様な政治や行政を行なわなければ、多様性が求められる時代にはあわなくなってきているのです。いまは国政が小さな政策まで決めなければならないために、重要な問題に集中することもできません。そして際限のない調整がつづきます。

がんじがらめになり、動けなくなった日本を解放すること、その鍵を握っているのは地方主権です。なによりも優先すべき課題だと思います。橋下新市長が上京したときに、どの政党も大阪都構想に反対出来なかったことも、もはや国から政治を変えることはできず、地方に委ねるしかないということだったのではないでしょうか。

政治の表面づらをいろいろ変えても日本は変わりません。現代にあったしくみに変更すること、それができなければどこが政権をとろうが、日本の明るい将来、日本の活力は生まれて来ません。

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2011年12月20日

北朝鮮どうなるのかな

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映像って正直です。金正日の死を悲しみ、泣き叫ぶ映像を各局が無節操に流していますが、あれっと思うのは後ろのほうに人がほとんどおらず、やらせまるだしでした。そもそも着ている服装もよすぎます。独裁指導者としての凋落が逆に透かして見えてきます。

他の独裁者が民衆によって裁かれ処せられたのとちがい病死してしまったために、権力の継承が成功するかどうかで、北朝鮮情勢は決まってくるのですが、平穏無事に、すんなり金正恩が権力を継承されることはまずないと思われます。

実績もなく、ルックスが悪すぎます。革命家の顔でも独裁者としての厳しい表情もなく、まずはダイエットでも始めないと絵になりません。でないと食料事情の悪く、困窮した民衆の不満を押さえることはできません。世の中は、そういう単純なことが結構大きく響いてくるものです。

当然、周囲の軍幹部を中心とした金正日の老齢化した茶坊主たはは、自らがクーデターを起こすだけの人材もおらず、自らの身を守るために、まずは金正恩への権力継承をはかり政権維持を行なおうとします。権力の象徴をつくらないといけないのです。
そのためには金正恩の実績となる大きなイベントづくりが急がれるのですが、国力からしてたいしたことはできず、また戦闘力はないので、カードは二枚しか残っていません。核のカードを切って六カ国協議のメンバーから経済協力を引き出すか、思い切って改革開放という新しい歴史をつくるかです。

後者なら、日本からの経済協力も可能になり、拉致被害者救出のチャンスも生まれてきます。新しい大将が、北朝鮮の新しい歴史を開いたというシナリオですが、そうあって欲しいものです。

すでに北朝鮮は部分的には中国の植民地化が起こっているので、中国の支援を得るということになるでしょう。しかし、中国の工場の下請けでは、経済が急激によくなるわけにはいかず、国内の不満を抑えることは困難だろうと思います。

軍人ですら食糧難となり脱北者がではじめている状況では、そう遠くない将来に、さらに脱北者が急増するでしょうし、さらに追い詰められた軍人がクーデターが起こすか、国内の統治が効かず、犯罪が多発し、それが民衆の反乱を引き起こすかもしれません。その可能性が濃厚です。ジャスミン革命が起こった他の独裁国では、ツイッターなど、情報を広げる手段がありましたが、北朝鮮のように情報統制が進むと、組織だった動きは難しく、一揆のようなカタチになるのでしょうか。


いずれにしても、そういった状況になると拉致被害者問題どころではなくなるので、ころあいを見計らって、早く救済のためのアクションを起こしたいところです。

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2011年12月19日

北朝鮮不安定化に備え、海上保安庁を強化しないと危ない

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防衛というと自衛隊だと考える政治家が多いのですが、目の前の脅威といえば、ひとつは韓国や日本の排他的経済水域に不法侵入する海賊状態になった中国漁船であり、もうひとつは北朝鮮の国家崩壊で大量の難民が日本に押し寄せてくることだと思います。

北朝鮮の金正日の死去が報道されていますが、すでに韓国が非常警戒態勢にはいったのとくらべ、日本の政府が情報収集に動いていると伝えられており、対応の鈍さが気になります。状況によっては、大量の難民が発生する恐れもあります。忘れてはいけないのは、北朝鮮からは小さな船でも日本にやってこれることです。
金正日総書記が死去、心筋梗塞 北朝鮮国営メディア 写真5枚 国際ニュース : AFPBB News :

武器を持った難民による不法な侵入があれば、たちまち日本の治安は脅かされます。そういった人たちが、闇に潜り、組織化された場合、それに対処するというのも難しくなってきます。日本の警察力で犯罪を防止できるとは限りません。水際でそれを止めることをまずはやらなければと思います。それは、自衛隊よりは海上保安庁の役割だし、そちらのほうが向いています。しかし、これまでの経緯を見ると、政治の後押しも弱く、広い海域をもった海洋国家としても手薄で貧弱だと感じます。

場合によっては、海上自衛隊で訓練を受けた人たちを海上保安庁に移籍させてもいいのじゃないかとすら思います。非常事態になって困るのは国民です。もっと現実のリスクに向き合って欲しい、万全の備えを政府にはお願いしたいところです。

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2011年12月15日

大阪都構想、スピード経営と体制改革の両輪を

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大阪府で、18歳未満の子どもを対象にした性犯罪前歴者に、居住地の届け出を義務付ける条例案が2月にも提出されるというのは歓迎です。大阪府が初めてということですが、犯罪の前歴者の人権だ、いや子供を守るために必要だと、まるで神学論争のように正解のない議論がむなしく繰り返され進んでこなかった問題です。子供を性犯罪から守る、また出所者の更生の観点からも、進めることのできることから、進めてもらいたいというのが住民の気持ちでしょう。

性犯罪の再犯率が、他の犯罪、とくに覚せい剤の使用などよりも低いという議論もありますが、こういった問題は、子供が精神的に受けるダメージを考えると、再犯率が高いか低いかという数字は馴染みません。平成18年の犯罪白書によると、13歳未満の子供に対して性犯罪を行った出所受刑者は、被害者がそれ以上の年齢だった場合よりも再犯率が高いとしていますが、まだ追跡調査の不足を感じます。

こういった問題も全国横並びでやろうとすると結論もでず、対策も行なわれないということが起こってきます。だから放置したままになりがちです。昨日書いたように、地方という小さな単位で実際にやってみて、なにが効果があるのかを探るというのが正解です。まずは「やってみなはれ」です。

さて、大阪都構想で、ジャーナリストの大谷さんが、知事、市長ともに維新の会が握り、おそらくさまざまな行政改革がスピーディに進むだろう、これで大阪府と大阪市の「不仕合わせ」も解消され、もはや、わざわざ大阪都を目指す必然性はどこにもないとブログで書いていらっしゃるのですが、それは違うのではないでしょうか。「失敗への道は善意で舗装されている」という格言がありますが、まさにそれを感じるブログ記事です。
 
今回のダブル選挙でたまたまそういったことが可能になったとしても、構造的に再び大阪府と大阪市の「不仕合わせ」が選挙結果によってはいつなんどき再来するかはわからないのです。今回提起されているのは地方の政治のカタチや構造といった体制の問題であり、政策個々の良し悪し、行政トップの力量だけの問題ではないのです。
国政を見ればそれは一目瞭然です。いくら改革を掲げても、国の統治のカタチや構造、また体制が変わらないから、リーダーの力量だけで左右されます。しかも、これだけ複雑化した課題を一人のリーダーの器量に委ねる結果の限界をまざまざと見せつけられてきたのが現実です。大阪都構想を捨ててしまっては一時的な改善、またいつかは振り出しに戻る改革に終わってしまうのです。
 
もうひとつ本当に地方公務員かどうかは不明ですが、一応「地方公務員目線から」と書かれているブログがありました。関西広域連合こそが地方自治を変えるという主張で、それはそれで進めればいい問題で、大阪都構想とは別問題で、張り合う必要性はまったくありません。どこにも根拠を書かず、大阪都構想は現実的でないと批判をしているのです。
もし大阪府なり市の職員ならば、知事と市長が選挙で選ばれ、それが民意なのですから、それを現実のカタチにすることに身を粉にして仕事をするのが地方公務員の責任です。そのことがすっかり意識のなかから抜けています。もし他の都道府県の方なら、口出しすべきことではありません。結局は、大阪のダブル選挙でまざまざと感じさせた利権への執着、いまの職場を変えたくないだけだろうという批判もだから生まれてくるのです。

関西経済のハブ機能を果たすべき大阪が、現実にはそうでないことが関西圏の経済にとってはネックになっており、それは協議し、改善するという程度の問題では実現できません。

このブログには、「地方公務員目線から、政策、人事制度の問題を解説」と書かれています。それこそ名を名乗れです。本当に地方公務員かどうかもわからず、姑息さをも感じます。まじめにやっている地方公務員の人たちにとっても迷惑な話ではないかと心配します。

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