経済

2008年07月18日

原油バブル崩壊のメカニズムが働き始めたのか

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ニューヨークの原油先物価格が、急落しはじめているようで、1バレル130ドルを割ったという記事がでていました。

NY原油、3日連続で急落、1カ月半ぶり130ドル割れ
3日間の下げ幅は計15.89ドルになり、値下がり率は10%を超えた。天然ガスの米国内の在庫が予想より増えていたと発表されたことなどを受け、原油に も売り注文が出た。前日には原油在庫も予想に反して増えていたことが判明。投資家の間で、景気減速や燃料価格の高騰で原油需要が減っているとの見方が強ま り、相場急落を警戒した売りが増えた。
相場急落を警戒した売りが増えたということは、売りがさらに売りを呼び、価格が落ちていくスパイラルとなる可能性もあります。ちょうど日本のバブルが弾けたときがそうでした。

当時、不動産の会社に勤めていた友人が当時のことを聞かせてくれたことがありました、それまでは、投資目的で買い続けられ、買えばさらに高値で売れるという状況であったものが、突然売れ行きが鈍化しはじめたそうです。そうなると高値で売り切ろうと売りが殺到し、不動産価格がみるみる急降下していったそうです。

かつて為替のトレーダーの方のお話を伺ったことがありますが、面白い事をおっしゃっていました。トレーディングの世界は、経済も政治も関係がなく、ディスプレーで表示される売り買いの状況から、そのディスプレーの流れる数字の向こう側に、誰が買って誰が売っているかを探り合いで、どちらが勝ち得をするのか、また負けて損をするのかの勝負事で動いているということでした。こういった心理戦と、さらにさまざまなニュースが相場にどう影響するのかの読みあいで決まってくるということでしたが、まさに原油先物市場も素人ながらそれに近い世界だと言う気がします。

以前に書きましたがマネーゲームを展開しているプレイヤーの人たちは、リスクに敏感であり、それだからこそ急落しはじめると、リスク回避のために売りが殺到することも起こってきます。
原油価格の高騰は、世界経済の不安定を招き急ブレーキとなったどころか、原油はエネルギー資源であるとともに、さまざまな素材や製品の材料であり、生活物資の高騰をも連鎖的に招き、貧しい国の人びとをさらに困窮させるという悲劇を生み出してきました。この原油価格の下落が、バブル崩壊の引き金であって欲しいものです。

ついでながら、昨日行きつけの店に行って、店のオーナーの板前さんから面白い話を聞きました。15日に全国のほぼ全漁船に当たる20万隻が一斉休漁したことに触れ、魚に入手に困りませんかと尋ねたところ、15日はもともと市場が休みの日なので、そもそも出漁はなかったので、なんの影響もないというのです。本当かどうかはわかりませんが、さもありなんという感じがしました。やはりその筋の人から話を伺うと違う側面が見えてきますね。

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2008年07月17日

原油先物価格の下落が資源バブル崩壊の兆しであればと思う

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道路を走る車が目に見えて減ってきています。首都高の渋滞が昨年と比較し、2割も減ったというのは昨年末の山手トンネル開通ということも影響しているのかもしれませんが、大阪でも「一般道の交差点で府警が測定している渋滞時間は短くなり、6月は前年比約35%もの減少を記録した」(産経)そうです。幹線道路が近くを走っているのでこれは実感できます。

うなぎ登りに高騰してきたガソリン価格も、車での移動を控える人たちが増え、需要減に苦しむスタンドが値下げを始めており、今週に入って近所のスタンドで2〜3円ほど価格を下げたところがでてきています。石油情報センターの調査でも、レギュラーガソリンの平均店頭価格は1リットル当たり181.3円で、前の週と比べて0.2円とわずかとはいえ下落したといいます。

そういう状況になってきたところに、ニューヨークの原油先物が、134.60ドルにまで落ち、3週間ぶりの安値になったというニュースがでていました。需給の状況に変化がでてきたのでしょうか。それとも、一時的な相場の変化でしょうか。気になるところです。
バブルは必ず崩壊するのですが、これがその兆しなのかです。そう願いたいものですが、これまでは価格がいったん下がって、その後にさらに価格があがるという傾向がありましたから、こればかりは神のみぞ知るという世界でしょう。

燃料高も含め、資源高によって業種別に、どの程度企業収益に影響するかというインパクト試算を日本総研が行いレポートしてましたが、大企業・製造業の経常利益は今後2割程度下方修正されるだろうということです。
しかし、農業や漁業、運送業などの零細な事業にとっては死活がかかっている問題になってきています。廃業もどんどん増えてきている状況でしょう。燃料高騰で出漁すれば赤字になるという厳しい現実があり、15日には全国のほぼ全漁船に当たる20万隻が一斉休漁し窮状を訴えました。

それを受けて、産経の主張や朝日の社説がこの問題を取り上げ、いずれも構造問題、体質改善にむかえということが書かれていますが、言うは易く行うは難しじゃないでしょうか。特に流通にメスを入れるというのは、生鮮品は在庫できないということもあり、大変なことではないでしょうか。朝日が「漁獲を抑えて需給を変えることも避けられないだろう」としていますが、それはすでにやっている魚協もあります。市場外取引を増やすと言うことですが需給調整に相当知恵やしくみ必要でしょう。

【主張】一斉休漁 構造問題解決へのバネに
危機の漁業―原油高に耐える体質を

EUも漁業関係者の抗議デモや休漁が続いていますが、緊急対策として約3300億円規模の漁業支援を行います。同時に支援を受ける漁業者に漁船の省エネ化などを義務付けているところが現実的です。あちらのほうが交易条件もいいのにそんな事態になっているのですから、交易条件がどんどん悪化してきている日本はもっと厳しいということになります。

こういう事態が十分予測できたのに、ガソリンの暫定税率を延長し、国民生活や国内経済を犠牲にしても道路をつくりつづようとしたわけで、そのツケをどう払うか、お手並みを拝見したいものです。
それはさておき、今回の原油先物価格の下落がこの資源バブルの崩壊のまえぶれとなることを祈るばかりです。

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2008年07月01日

値上げラッシュ-いよいよコスト高が本格的に最終製品価格に

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ガソリン価格

写真ではまだレギュラーが178円ですが、おおくのガソリンスタンドでは180円台に突入してきて、また食料品についても相次いでさらなる値上げが発表されています。
昨年あたりから資源高、コストインフレによる問題について書いてきましたが、一部の電卓エコノミストの人たちから、インフレという言葉をわかっていないという批判を受けたりもしましたが、事件は、会議室のなかでも、エクセルのシートのなかでも、電卓のなかでも起こっているわけではなく、現場で起こっているのであり、現場は統計よりも先に変化がわかります。

さて、これまでは生産者や中間流通、物流業者がコスト増を負担し、まだ最終製品価格に対する影響が低かったのですが、いよいよ最終製品価格にコスト高が本格的に転嫁されはじめました。
実際、価格転嫁できない酪農業、漁業など弱いところから廃業が相次いできたわけで、もう耐えられないということでしょう。いよいよ、資源高で跳ね上がったコストを誰が負担するか、最終消費者も痛みを負担するという段階に突入してきました。

ただでさえ、国内経済が伸びないなかでの値上げラッシュですから、日本の経済にとっては緊急事態であることはいうまでもありません。ちょっと政府もマスコミもこの問題を甘く見すぎているのじゃないかと感じるので再度書いておきます。

資源高騰で、資源国に所得が流出している状態となっていますが、その規模が今年の第一四半期で年間25兆円規模と推計されています。これはGDPのほぼ5%ぐらいに相当します。単純化するのはよくないかもしれませんが、消費税で言えば1%が1兆円ですから、資源国に消費税の25%相当がが流出している額に相当します。だから消費税2%のアップがどうのこうのと言っているレベルでないということです。

現在も輸出はどんどん伸びており、まだ貿易黒字がでているもののこのところ黒字幅が縮小してきており、原油価格が140ドルを超えると、赤字になるだろうともいわれています。

そうなると、財政赤字、貿易赤字とまるで米国と同じような双子の赤字を抱えることになるわけで、それが現実味を帯びてきているわりに、政治もマスコミもなんだかのんびりしているなあと感心します。こんな事態のなかで公務員のボーナスが増額されたというニュースとか見ていると、この国はちょっとバランス感覚を失ってきているのっじゃないかとすら思えてきます。

そんな時期に財務省主導で消費税アップを語っていることが、責任ある政治だというセンスはどうなんでしょうね。なんだか周回遅れの発想じゃないでしょうか。まさか、もうギブアップしているということなのでしょうか。

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2008年06月29日

経済政策がないと批判する割に竹中さんが口に出さないこと

このところ、積極的にテレビに出演されている竹中さんが、政府の発表した骨太方針に経済政策がなく、財務政策だけに終わってしまっているという苦言を呈していらっしゃいますが、その通りだと思います。
しかし、その割に竹中さんからこうすればという問題提起はなく、原油高、資源高は、交易条件が悪化させ、貧乏になっていくことを理解しないといけない、我慢しろとおっしゃっているだけですね。

輸入する石油や資源はどんどん価格が上がり、日本が輸出で強いデジタル家電などはどんどん価格が下がっていく分野ですから、交易条件が悪化するのは、確かにしかたありません。交易条件の悪化で、年間で25兆円程度が、今の原油高の勢いではそれ以上に、海外に流出していってるのですから、その分日本は貧しくなっているということです。最近、GDP(国民総生産)よりは、体感する景況に近い指標として交易利得(損失)を加味したGNI(国民総所得)が注目されてきたのもそんな背景があるのだと思います。

そこまでは誰にもわかることですが、弱い立場の人がインフレで経営や生活が厳しくなってもしかたないと受け取れる発言があっただけで、問題はそれが、輸出を中心とした企業では影響はほとんどなく、ほとんどが国内産業と家計の負担になってしまっているという現実はおっしゃらない。
貧乏になっていくのを耐えるという心構えはいいとしても、それがどんどんGDPのほぼ6割を占める国内消費を悪化させ、国内経済の元気をなくし始めてきているということはスルーですか。

高速道路を安くするとか、いろいろインフレに対する手当の方法はあるでしょうが、経済政策についてもっと議論が必要というなら、いっそ金利引き上げをテーブルにのせればと思いますね。
金利を下げ、銀行を救ったのですが、さらに経済対策ということで金利が下がったままですが、安い円を借りて、投機に使い、金利差で儲けるという温床になっているのですから、自らの首を絞めているということでしょう。
さらに、金利が上がると間違いなく円高になります。円高になると原油についても、資源にしても、輸入品の価格が下がり、インフレが緩和されます。円高は、輸出産業にはリスクですが、国内産業や家計にとっては恵みの雨だということです。
金利引き上げにしても、円高にしても、もとろんそれで困る人も、それで助かる人もいるわけで、その功罪を整理して議論すればいいのですが、現状では金利引き上げは景気を悪化させる、円高は輸出の足を引っ張るという側面だけが報道されるマスコミもどうなんでしょうね。

ついでに、円安になると輸出がダメージを受けるということですが、日本の輸出企業は、海外生産を含めた円高リスク回避のメカニズムを持っており、急激な変化でなければ問題はないはずです。
まあもっといい知恵があるのかもしれません。きっとあるのでしょう。ぜひ竹中さんには、解説するだけでなく、知恵を出してもらいたいものです。


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2008年06月28日

竹中さんご指名とは李大統領も大変

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米国産牛肉輸入再開で国内が騒然とした韓国。日本ではもうお目にかかれない鉢巻きに拳をあげた人びとの反デモがあり、まだ日本よりは元気なんだと関心もしましたが、実は韓国は経済が急速度に悪化しています。だから米国産牛肉に拳をあげた人びとの不満は、おそらく牛肉問題だけでなく、経済の悪化に対する相当な不満が背景にあるのでしょう。

日本は資源の高騰によって、2008年の第一四半期で、年換算25.9兆円の勢いで、海外に所得が流出している状態です。それが家計や国内産業を痛めており、GDPで発表される景気とのギャップを感じる原因となっています。

韓国はもっと酷い出血状態のようです。韓国は輸出の主力が半導体・液晶パネルなどに偏っています。もっとも価格下落の激しい分野です。韓国で一人勝ちのサムスンは、欧米で、半導体や液晶薄型テレビ、また携帯電話などで華々しく日本企業を追い越して成長しているのですが、内容はかならずしもいいとはいえません。

実は部品のほとんどは日本からの調達に頼っている状態で、ご存じのように、この業界は川上の素材や部品と、川下の流通やアフターサービスは儲かっても、最終製品を売るメーカーは儲からないというスマイルカーブの世界ですから、サムスンが伸びると、日本の部品メーカー、素材メーカーが儲かるという構図です。

さらにそこに資源高が襲い、経常収支も赤字に転落、実質国内総所得(実質GDI)もマイナス成長を記録し、体感景気がどんどん悪化してしまいました。物価高と雇用の悪化で人びとの先行き不安も高まってきているようです。
経済の立て直しに期待して李明博大統領が選挙で圧勝したわけですが、就任後に経済がさらに悪化して、人びとの期待を裏切ってしまう結果となりました。

そこで起死回生の手を求めて、15人の有識者で構成する大統領の国際諮問国際諮問団の1人に、竹中平蔵・元経済財政担当相を招聘したということですが、郵政民営化程度の改革で立ち直るとは到底思えず、どうなんでしょうね。
韓国:竹中氏のお知恵拝借 李大統領、国際諮問団に起用

君子危うきに近寄らずといいますが、夢を再びで引き受けるということでしょうか。お手並み拝見ですが、切り込み隊長もかなり辛口で、「溺れる者が藁と共に沈没」というのはずいぶん手厳しいですが、まあそういうことでしょう。
溺れる者が藁と共に沈没で(藁)「韓国大統領、竹中氏を助言役に」


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2008年06月23日

たばこ増税反対って、森永さんは税金払いたくない?

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たばこ1箱1000円に賛成、反対の議論があるようですが、日本たばこ産業が反対するというならわかりますが、そう目くじら立てて反対するほどのことなのでしょうか。

すくなくともガソリンの暫定税率を復活させたほうが景気に対する影響、さまざまな産業のへの打撃は大きいですね。ガソリンの暫定税率と違って、たばこで景気が悪くなるとは思えないので、愛煙家の人には悪いですが、どちらでもいいのじゃないでしょうか。財源、財源と、財務省、また政治家の先生方、マスコミがおっしゃるのなら、まずはたばこの増税をすればと思ってしまいます。

「1日2箱のたばこを消費する」エコノミストの森永さんが、反対の記事を日経BPネットで展開されています。「愛煙家の暴論、世迷い言と見えるかもしれないが」と断っていらっしゃいます。読みましたがそのように感じました。マスコミにも数多く出演され、高額所得者の森永さんなら、いっそ1箱5000円ぐらいいただいてもいいのじゃないでしょうか。私なら1万円でも二箱吸うとおっしゃれば、さすがだ、本物の愛煙家だというのが率直な感想です。たばこの増税で財政再建ができるなんて誰も思ってないのじゃないでしょうか。影響度の低いところから手をつければいいのじゃないかって気がします。
森永卓郎:たばこ1箱1000円にすれば財政問題は解決するのか

たばこはもともとが奢侈品。どの歴史を見ても贅沢なものです。これほど大衆化した時代はありません。値上げで消費量が落ちて、税収がたいして増えないというなら、増税したほうがいいように思いますね。高くなると、たばこを嗜むことが豊かさ、セレブの象徴になるかもしれませんよ。

とくに消費税推進派のかたが、たばこ増税に反対されているようですが、この理由がまたわかりづらいですね。消費税と向き合っていないという説明しかありません。それはそれで議論すればいいのじゃないでしょうか。すくなくとも、タスポなんてまた新しい利権構造をつくるよりは、素直に増税すればと思います。

それに日本の消費税は、欧米と違って生活必需品まで課税するという荒い制度で、所得に低い人、またとくに生活にコストがかかる子育て期の人たちには負担の大きい制度です。その抜本的な是正抜きに、財政が厳しいからという理由で消費税をあげるというのはあまりにも乱暴な議論だという気がします。それでなくとも国内消費に水をさす政治が続き、国内経済が元気を失いかけているので、バランスを欠いた議論のようにも感じます。まあ官僚ご出身のかたが多いので、きめ細かい配慮を行うセンスをお持ちじゃないのかもしれませんが。


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2008年06月02日

バブルはいつか弾ける

バブルの物語―暴落の前に天才がいる

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ガソリンスタンドで表示されているガソリン価格が週末にまた変更され、レギュラーガソリンで170円を超えているところが目立ちました。
そんな看板を見て、頭をよぎったのが、ガルブレイスの『バブルの物語』です。
バブルは、実際の需給関係ではなく、価格の上昇が投機を呼び込み、投機がさらに投機が誘って、どんどん価格がつり上がっていく状態ですが、歴史のなかで、何度も繰り返されてきました。そしてやがてかならず崩壊してきたとガルブレイスは説いています。
この本に書かれているオランダのチューリップのバブルの話だけでなく、日本の明治時代にはウサギが高騰してバブルとなったという話もありますが、いずれも崩壊しています。

80年代後半に土地バブルがありました。それを経験していることが年齢を語っているようですが、当時は、狭い日本には土地がない、限りがある、だから価格が上がるのは当然だと信じていた人が多かったように感じます。需要が供給を超えているので価格があがって当然だという神話を信じ、あまったマネーがどんどん土地になだれ込んでいきました。
日本は、住宅が一世帯1軒を超え、土地はすでに余っているから、需要は供給を上回っていない、この先どうなんでしょうと話すと、そんなことはない、そんな馬鹿な話はない、現実は違うと一蹴されたのが記憶に残っています。

当時が、どれくらい凄かったかというと、2000万円、3000万円で購入した普通のマンションが、連日不動産会社から「売り物件求む」というチラシが入り、なんと1億数千万円で取引されていたのです。
まあ、高く売ったところで、買い換えるにしても他の物件も高いので同じ事なのですが、それで住宅を新規に買った人は、とんでもないローンだけが残りました。そんな状況では、誰も土地やマンションの価格があるときに突然暴落するということは想像できなかったことでした。

資源に限りがあるという話は、間違ってはいませんが、かつてローマクラブが資源には限りがあるという警鐘をならすレポートがありましたが、それが産油国にうまく使われ、一挙に石油価格が上がったのが、かつてのオイルショックでした。なんだか今回もよく似た話が流れていますね。

その後に省エネが大きな時代のテーマとなり、さまざまな技術が生まれてきたのですが、長期的な話と、短期的な話とを混同すると、そこにさまざまな思惑が入り込んで市場がおかしくなってしまいます。

小麦にしたって、オーストラリアの干ばつが価格高騰の原因という人がいますが、本当でしょうか。小麦の生産量のトップは中国で、以下、インド、アメリカ、ロシア、フランス、カナダときて、オーストラリアは7位でしかありません。
世界いろいろランキング

ブッシュ大統領が、食糧高騰はインドの所得向上が原因と言って、インドから猛反発を食らっていましたが、小麦をはじめとした食糧高騰も、トウモロコシを原料とするエタノールの増産から始まったのではないでしょうか。それが小麦にも飛び火してきたのではないかと想像します。バイオ燃料「主犯説」に米農務長官が反論していますが、反論すればするほど怪しく感じてしまいます。実際アメリカの農家はそれで潤い、助成金なしで救済策になっているのですから。
バイオ燃料「主犯説」に反論=食品価格高騰で−米農務長官

ガルブレイスがバブルを防ぐ処方箋のひとつとして、もっと疑うことだと書いていますが、ちょっとマスコミはじめ、なにも疑わずに、価格高騰のメカニズムを解説する人が多いのが気になるところです。しかもほとんど数値なしの解説です。

ガソリン価格の高騰が、CO2問題の関心を高め、さまざまな環境技術、省エネ技術の開発を促進することはいいのですが、先進国から流れ、資源国に集まった富がどこに暴走するかわからないというリスクも同時にはらんでおり、難しくなってきましたね。

フランスのラガルド経済財務雇用相が、最近のエネルギーコストの高騰が経済成長を脅かしていると延べ、、主要8カ国(G8)に対し、原油価格を引き下げるための協調行動を呼びかけたというニュースがありましたが、そういった呼びかけは日本こそ率先してやらないといけないように感じますが、ブッシュ政権に遠慮があって言えないのでしょうか。

ヘッジファンドはリスクを恐れる習性があります。先進国が協調するという強いメッセージを流せば、価格下落を恐れ、さっさとマネーを引き上げはじめ、そこからバブルの崩壊が始まるかも知れません。

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2008年05月22日

第4次世界大戦が静かに進行している?

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原油が、1バレルが120ドルの攻防を繰り返していたのがついこの間のことですが、ついに、ニューヨーク先物取引市場で、あっさり1バレル130ドルを超えてしまいました。これまでの傾向から見ると、攻防を繰り返した後に一挙に高騰していたので、さらに高騰するかも知れないという予想が現実のものとなってしまいました。

さて、ガソリンや資源の高騰は、先進国を筆頭に、資源を買わなければならない国から、資源保有し、資源を売る国に巨額の富が流れ、資源輸入国の損失ははかりしれません。
ところで、実は、第二次世界大戦の後に、静かな第三次世界大戦が起こっていたという説があります。1980年代のことです。戦勝国は日本とドイツ。戦略兵器は、優れた工業生産技術と、優れた工業製品でした。
アメリカは、致命的な経済の打撃を受け、イギリスは、工業がことごとく破綻し、自動車産業まで失います。
さらにソ連は国家まで崩壊してしまいました。この第三次世界大戦で敗戦国が被った経済的な打撃は、第二次世界大戦をも上回ったといわれています。おそらく、現在の原油また資源の高騰による資源輸入国の経済的損失も世界大戦の規模に匹敵する額になってきているのではないでしょうか。そして皮肉なことに、第三次世界大戦で、国家の崩壊までいたったロシアがこの世界大戦で戦勝国になってきていることです。

原油や資源の高騰が、中国をはじめとした途上国の経済成長によって、需要が高まったからということが言われていますが、アメリカの上院の司法委員会で、石油会社の経営幹部が、採掘コストや需給のバランスを考慮しても、1バレル35ドルから90ドルが妥当なところだと証言したことがビジネスウィークにでていました。原油市場に対する投機資金の規制を強化の動きのひとつだと思いますが、それが本当だとすると、残りはヘッジファンドや投資銀行の投機による高騰だということになります。
Oil: Up, Up, Up

1980年代に起こったことは日本とドイツのひとり勝ちという状況でしたが、現在起こっているのは、資源保有国と資源輸入国の利害の対立というだけでなく、プレイヤーとして、国境を越えた存在ではない金融資本がからんでいるという複雑な構図です。
アメリカは、20世紀の初めには世界一の産油国だったのですが、今では世界最大の石油輸入国で、損失を被りつつ、金融資本の拠点はアメリカにあるということで、国内で矛盾を抱えています。

巨額の資金がが株式市場に流れている分には、金融経済が、実体経済をより付加価値の高いビジネスに転換させたり、構造転換を促したり、支えたりする役割を担い、共存関係にあったのですが、こうなってくると、金融経済が実体経済を痛めるという関係になってきたという見方もできます。

エネルギーも、資源も輸出に頼っている日本にとっては厳しい状況になってきているのですが、政治が停滞した状況にあり、この静かに起こっている第四次世界大戦をどう乗り切るのかという議論はほとんど伝わってきません。危機意識が欠如しているのでしょうか、あるいは諦めて傍観しているということでしょうか。


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2008年05月20日

資源国にモノを売って凌ぐ?

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世界の経済地図が変わってきています。先進国から資源国へマネーが流れ込み、資源国が消費大国へと移ってきています。
それはそうでしょう。原油を例にするなら、原油を採取するコストは、1バレル10ドル程度だそうですが、それが1バレル130ドルに迫る勢いですから、笑いがとまらないほどの高収益ビジネスをやっているわけです。資源国がバブルに沸き、得た資金で買いあさってもおかしくありません。
イギリスのサッカーでも、すでに2チームがロシア人オーナーとなっているようですが、このバブルいつまで続くのでしょうか。バブルでマネーがだぶつき、買いあさるという光景は、かつて日本が海外で不動産を買いあさった光景ともだぶつきます。バブルならいつかは弾けるはずですが、資源高騰は投機マネーが仕掛けており、ブッシュ政権が国内を犠牲にしてもファンドを自由にさせているので、当面はこの状況は変わらないかもしれません。
かつてドラッカーが、実体経済と金融経済が分離したと指摘していましたが、いまや金融経済が実体経済をおかしくしはじめているような気がします。

さて、当然、資源国は日本製品も買い始めており、自動車をはじめ、資源国向けの輸出が伸び、それが日本の経済を支えるという風になってきているようです。しかしあちらは医薬品並みの高収益商品となった原油や資源を売っているので、割が合わないということはいうまでもありません。

ものを売るなら、相手は資源国という時代になりつつあるのですが、日本の景気は輸出頼みという状態がさらに続くようです。国内経済への影響が大きい住宅も、所得が伸びないために、家計の住宅取得能力が回復せず、改正建築基準法による住宅不況から回復が鈍い状態で、住宅産業も大変な状態になってきました。
しかたない、耐えるしかないというのが総理の見解で、なにの手も打たずという状態ですが、本当にそれでいいのかなと思ってしまいます。どうでしょうね。

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2008年05月07日

道路より、資源のほうが切実な問題のはずだけど

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マイクロソフトがYahoo!の買収を断念した後に、マイクロソフト株があがり、Yahoo!株が下がっていましたが当然かなという気がします。Yahoo!は、買収を逃れたものの、どんな展望が出せるのでしょうか。

この買収めぐる騒動は、多くの人の関心を集めたのですが、M&Aによる経済や産業への影響と言えば、資源メジャーのM&A、そして寡占化のほうがはるかに大きな問題だという気がします。

連休が明け、ガソリンを補給しようとしてガソリン価格の高騰に悲鳴をあげ、あらためてうんざりする人が増えてくるでしょうが、さらに小麦価格の上昇もあって食品の値上がりが続いています。
株や土地などの値上がりなら、経済を活性化させますが、資源コストがどんどん上昇していくというのは、資源を輸入に頼る日本にとってはつらいところです。

さらに、値上がりしてきているのは、ガソリンや小麦だけではありません。さまざまな資源が、寡占化した資源メジャーによって値上げされてきており、資源問題が日本にとっての重要な課題になってきているのですが、どうも国内問題ばかりが取り上げられ、あまり一般には話題になりません。

資源メジャーの横暴な値上げ攻勢が始まってきているといいます。NBオンラインの記事「生き返ったオールド・エコノミーの恐竜、BHPビリトン社の野望」で、BHPビリトン社という世界トップの資源総合メジャーに振り回され始めていることが取り上げられてきています。
鉄鉱石、原料炭そして発電用一般炭の価格が一方的に対前年で80%アップを要求されているというからえげつない話で、資源不足ということではなく、寡占化の弊害がもろにではじめているのです。

さらに昨年からこのBHPビリトン社が、資源メジャー第二位の英豪リオ・ティントグループへの買収を仕掛け、さらに寡占化を進めようとしており、買収の仕掛けと防衛の攻防が繰り広げられているわけですが、買収阻止に動いているのが中国だそうです。
国営企業の中国アルミ(CHINALCO)が、世界トップの米アルミ企業アルコア(Alcoa)とともに、リオ・ティントの株を12%(3:1)取得し、買収阻止に動いているのですが日本の影はありません。

生き返ったオールド・エコノミーの恐竜、BHPビリトン社の野望


どんどん資源が寡占化してきた資源メジャー企業によって支配され、価格がつり上がっていくというだけでなく、この影響はどんでもないところにもでてきているようです。
オーストラリアが昨年深刻な干ばつで農業や畜産に大打撃を受けましたが、それで農業や畜産から離れた人びとが、資源バブルで高額の収入をえることができる仕事がいくらでもあり、農業や畜産に復帰しないために、小麦や畜産の生産量が落ちたままになっていると聞いています。みなみにトラックの運転手で、年収が日本円で1000万円を超えるというのです。

通常これまでのような、インフレはかならずしも悪いこととは思いません。特に資産インフレは国内消費を押し上げます。うまくいけば経済の好循環が生まれます。むしろこれまでのデフレのほうが経済にとってはやっかいだと思います。
しかし、今回のインフレはちょっとタチが悪く、未だにデフレ圧力は厳然とあって、コスト増を価格に転嫁しきれず、商社などを除くと、値上げしても利益はでないという企業がほとんどではないでしょうか。
国内から国外へ利益が流れる一方で、企業や消費者のコスト負担が増すだけで、どんどん利益が海外に流れ、日本が貧乏になっていきそうで、困ったことです。どう考えても経済を活性化させるわけがない非効率な道路で政治のエネルギー^を使うよりは、資源メジャーに支配されてきている資源問題について、日本がどう対抗していくのかをもっと議論したほうがいいのじゃないでしょうか。

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2008年04月11日

マイナスセブン、マイナスイオンですか

流通の2強の平成20年2月期連結決算がまとまったようですが、セブン&アイ・ホールディングスは6年ぶり、イオンは10年ぶりの営業減益でした。
もちろん新聞各社が指摘しているように、国内消費が不振という逆風が吹いていることはいうまでもありませんが、そろそろ日本の流通の拡大路線に黄色信号が点滅し始めたきたこともあるのじゃないかと感じます。

国内消費のほうは、これまで輸出産業重視という途上国型の経済政策をとってしまったツケが回ってきていると思いますが、超円高誘導でもしないと回復は困難かもしれません。

マスコミが円高とか平気で書き、円高があたかも日本経済を危機に陥らせるようなことを言っていますが、実際は単なるドル安であって、実態は他の主要国の通貨と比べると円安状態が続いています。ヨーロッパなどに海外旅行すれば円の弱さは痛感できますね。
円高は国内産業にとっては活性化の大きなチャンスとなります。資材や原材料を輸入に頼っている日本にとっては、コストが下がり、実質的に財布が豊かになるので私たち庶民にとっては大歓迎です。実際、かつて瞬間風速ですが1ドルが80円を切るということがありましたが、そのときも円高の危機が叫ばれましたが、実際はむしろ逆でした。ただ円高に誘導する材料がなさそうで、期待薄でしょうか。

国内消費の不振、食品などの値上げによる問題だけでなく、もう出店する価値のある土地が底をついてきたにもかかわらず、採算性を無視した出店をやってきたしてきたツケも回ってきているということもあるでしょう。
特にイオンはそうではないでしょうか。拡大路線を続けたためにイオンの有利子負債も、金融子会社を含めると07年度まで増え続け1兆円を超えました。
無理な出店は近くに競合する店があり、激しいパイの奪い合いになります。当然、相手が潰れるまでは消耗戦となります。
地方に出店して、駅前の地方百貨店や小売店から吸い取るだけ吸い取って、成長の糧としていたわけですが、もう吸い取る商圏がほとんどなくなってしまったということでしょう。

セブンイレブンは、グループのデニーズの業績が酷いようですが、高い、まずい、雰囲気安っぽいというデニーズの業績がよかったらひっくり返ります。それになぜセブンの看板になった
セブンイレブンはコンビニをスクラップアンドビルドしつつ、店舗はこれまでと同様に拡大させるそうですが、今のところローソンが不調で、そちらを食っていけばいいということかもしれません。ローソンもナチュラルローソンの展開とか意欲は買いますが、ちょっと人材不足なのか、空回りしている感がありますね。
出店戦略で伸びてきた日本の流通業も、もうそろそろ新しいビジネスモデル、新しい成長戦略を生み出すタイミングにさしかかっているのではないでしょうか。ピンチをチャンスに変える流通の革新を期待したいところです。

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2008年03月18日

円高と騒ぎすぎではないだろうか

円高という言葉がニュースを飾るとふっと疑問に感じてしまいます。確かにドル安、アメリカ売りが加速してきたようです。ついに1ドルが90円台になってきました。専門家ではないですが、この間にリスクを回避するために円買いが進んだという報道はあったものの、為替レート面での対外競争力を見る日銀の「実効為替レート(名目・実質)」では未だに基本的には円安傾向にあり、ドルの単独安という状況ではないでしょうか。日経通貨インデックスでも同じような傾向と言います。素直に円高とはいえないようです。
「実効為替レート(名目・実質)」の解説

そういえば、かつてはもっと円が高かった時期がありました。1995年の春には瞬間であれ、1ドルが80円を切るという事態が起こったという記憶があります。そのときに言われたことですが、急速な円高は輸出産業にとっては打撃になります。為替の差損で利益が飛んでしまうからです。
しかし長期的に見れば、価格だけが輸出を左右しているのではないので、1995年当時も輸出は減らなかったはずです。逆に輸入品の価格は下がるため、その恩恵もあり必ずしも悪いことばかりではありません。だから騒ぐな、危機ばかりを煽るなということでした。
かつて80円台まで跳ね上がった円高当時と比べると、貿易での対アメリカ依存度は現在よりもはるか下がっています。当時はアメリカが最大の輸出相手国でった。それが現在では、貿易の最大相手国は中国で、リスクは分散されているのじゃないかと思ってしまいます。もちろん中国貿易の中味は中国を迂回したアメリカへの輸出ということもあるでしょうが。
それよりも、ドル安で、輸入原材料、とくに現在高騰している小麦や飼料などは価格が下がるはずです。それに、日本が基本的には円安であり、韓国や台湾、中国から買い物客で賑わっていたり、どんどん土地が買われていっていますが、アメリカが国全体でバーゲンセールに入ってきているので、それを絶好のチャンスにする人たちもでてくるでしょう。
いずれにしても、先進国で輸出頼みというのは日本ぐらいなもので、ドル安を契機に内需を高めていく方向にむかっていく動きがでることのほうがはるかに重要じゃないでしょうか。

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2008年02月13日

医薬品業界が忙しくなってきた

医薬品業界は、メーカーもまた小売業界もM&Aが盛んであり、整理統合による再編が大きなトレンドとなってきていますが、ついこの間、ジェネリック医薬品の共和薬品工業がインドの会社に買収されたことが話題になっていました。
>>インド・ルピン社による弊社株式の取得に関するお知らせ

そのニュースを見たときに、あれっ、家の近くの寿司屋さんで親しくお話させていただいている方が確か共和薬品工業の会長さんのはずで、そちらの会社のことだろうかと気にかけていたのですが、後日お目にかかったときにお伺いするとその通りでした。海外への展開を考えるとそのほうが良いという判断だったそうです。近いところで起こっていた出来事だったことに驚きました。

さて、医薬品業界のめまぐるしい動きを象徴するようなニュースがこのところいくつかありました。武田薬品が、世界最大のバイオ医薬品メーカーである米アムジェンの日本法人を買収するというニュースが先週に流れていましたが、今週は、武田薬品が販社として独占販売しているビオフェルミンに対して、大正製薬が株式公開買い付け(TOB)を行い、子会社化する方針であり、ビオフェルミンもTOBに同意しているそうです。こちらのほうは武田薬品に見切りをつけたということでしょう。
これ以外にも、アース製薬が業界再編をにらんで、フマキラー株取得を進めているそうですが、こちらはエステー化学も視野に入っているのかもしれません。さらに富士フイルムがTOBをかけ、新薬メーカーである富山化学を買収するということですが、こちらは異業種からの医薬事業への本格参入です。しかも、富士フイルムのもつ微粒子の基礎技術とかコーティング技術などとの相乗効果が期待できるだけに注目されます。

>>武田薬品、米アムジェン日本法人を買収
>>大正製薬、ビオフェルミンにTOB
>>「フマキラー株取得を継続」・アース製薬社長「再編にらむ」
>>富士フイルム、富山化学を買収

ほんとうに風雲急を告げるということでしょうが、医薬品や化学品では日本は欧米に比較して企業規模が小さく、国際競争を考えると必然的な流れとして再編が進んでいくのでしょうが、ほんとうに忙しそうですね。

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2008年01月17日

地方経済を襲うインフレ

道路族の人たちは、「生活道路が必要だ」というもっともそうな説明で、暫定税率維持をはかろうとしており、それに与党が乗ってしまいましたが、それなら本当に必要な「生活道路」への投資にいくらぐらいかかるかという説明が全くありません。
選挙を意識して道路という飴をぶらさげて、地方の支持を得たいということでしょうが、滋賀県の知事選でなぜ敗北したのかの反省がなく、迷走しはじめ、自ら政権放棄に向かっていっているような印象を受けます。

それどころか、行革もお茶を濁したカタチになってしまい、道路予算への見直しまでいつの間にか白紙に戻し、揮発油税の道路財源への特定化まで進めようとしてきているわけですから、誰が考えても日本売りが加速されて当然です。
日本の財政を悪化させ、競争力を奪った最大の原因は経済効果がまったくない過剰な道路と箱物への財政支出にあったわけですから。

しかし皮肉なことに、ガソリンや軽油などの高騰の影響は、都市部よりはむしろ地方に影響がでています。都市部は公共交通のインフラも整っており、ガソリンが上がれば防衛的に自動車の利用を減らせます。また産業も工業化、サービス化されており、価格に占める原材料の比率はすくなく、なんとか影響は最小限に止めることが出来ます。

しかし地方はそうはいきません。生活も交通インフラの整った都市部と違って、日常の移動も車に依存しています。だから地方のショッピングモールは駐車場も巨大です。
さらに、地方経済にとっては漁業や農業も重要な産業ですが、漁業では、あのマグロのブランドである大間ですら、重油や軽油の高騰で漁が厳しくなっているそうです。推してはかるべしということでしょう。
農業も同じです。寒冷地ではハウス栽培を行っている専業農家が多いのですが、食用油の廃油の再利用を行っている農家はまだほとんどなく、冬はハウス内を暖房するために重油の高騰は打撃になります。地方経済を少しでも救済したいのなら、暫定税率は廃止すべきでしょう。
>>【特報 追う】攻めの農漁業防戦一方 原油高で青森

暫定税率維持を主張する与党はおそらく選挙で深刻な打撃を受ける結果になると思いますが、暫定税率延長反対の野党も、地方の道路利権を持っている人びとに遠慮してか、どうも歯切れが悪いですね。道路かガソリンの値下げかという選択を迫るぐらいの迫力が欲しいところです。

インフレによる地方経済への打撃ということでは、穀物価格の高騰で飼料価格も高騰し、畜産業の経営が厳しくなってきています。飼料高騰でおそらく抗生物質の多用が促進されるのでしょうが、抗生物質は病気から家畜を守るために利用されているだけはなく、ほとんどが抗生物質を使うと少ない飼料で育つから使っていることをご存知ですか?それが耐性菌を生みだし、また新たな病原菌を生みだし、イタチごっこのようです。
さらに鳥インフルエンザの脅威が問題となってきていますが、鳥だけでなく昨年から中国では豚に新型の呼吸器病PRRSが蔓延し、豚肉の高騰が起こりました。日本でも呼吸器病PRRSをもった豚は潜在的にいるそうで、いつ変種して大量発生するかわからないという人もいます。いずれが蔓延しても地方経済は大打撃を受けることは避けられません。
>>農業部:豚感染症PRRSが全国289カ所で発生

いずれにしても、いろいろな地方経済へのリスクが発生し始めていますが、それは日本経済の足をひっぱる要因にもなってきます。政治はもっと地方経済のリスクに対しても敏感になって欲しいのですが、希望がもてる雰囲気とは遠い感がしてなりません。

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