2004年11月25日

「ひとこと」と「331の構成」のススメ

気持ちよい営業の人は、ワンポイントに絞って切り込むのが上手です。上手というか、おそらく多くのお客さまと接しながら学び磨いてきた技であり、またそういうなかから生まれてきた「ひとこと」に違いありません。逆にくどくど説明が始まると、なにが言いたいのかが分からなくなり関心が失せてしまいます。途中からは聞いているふりをしているだけになります。
マーケティングの実務の世界でも、「ひとこと」で企画をプレゼンテーションできる人がいます。「ひとこと」で聞き手を惹きつけます。「ひとこと」で惹きつけ、テンポの良い展開で説明し、一緒に考えるという流れをつくりだしてくれます。
こういた人たちはプレゼンテーションの達人だと思いますが、トレーニング次第で達人とはいかなくとも、誰でもプレゼンテーション上手ぐらいにはなれると思います。いろいろ人によって工夫はあると思いますが、「331の構成」を意識して情報やメッセージの整理をしたり、いつも頭の中に置いておくという方法をご紹介します。

「331の構成」というのは、まず伝えたいことがたくさんあっても3つに絞るということです。この3点だけ伝わればよいというポイントを決めます。情報やメッセージを切り捨てるというのは後ろ髪を引かれる思いがしたり、言い足りないという気持ちになりがちですが、伝わらなければ元も子もありません。
相手の人がよほど頭のいい人なら別ですが、限られた時間内で理解していただけ、覚えてもらえる情報やメッセージは3つが限界だと思っています。思考がついていけるのも3つのポイントぐらいです。それ以上だと混乱してしまいます。これは経験則です。
訓練すると頭の中で情報を掛け合わせたり、優先順位をつけたりして絞っていくことができるようになりますが、ポストイットを利用してメッセージの整理をしてみるというのが結構役に立ちます。いくつもの製品やサービスの特徴、またその背景などをポストイットに書いて、並べてみて近いモノはまとめ、また絞り込んでいく方法です。KJ法のようなものです。
3つのポイントができると、それぞれのポイントについて、さらに(WHAT)分解するとどういうことなのか、(WHY)なぜそうなのか、(HOW)どうすればそうなるかを3ポイントづつ挙げます。(WHAT)(WHY)(HOW)のいずれか、または場合によってはすべてを3つのポイントに整理して、最初の3つのポイントにぶら下げます。もうこれだけで、最大27のメッセージ、最小でも9つのメッセージになってしまいます。それが頭の中にきちんと納められ、一瞬にひきだせるようになったら大成功です。
ここまでは、整理の段階です。これらのメッセージを睨みながら、中心となる「ひとこと」を考えます。最大の仕事です。331の構成の最後の1をひねり出すのです。これはかなり考える必要がありますね。お客さまやプレゼンテーションする相手の人たちのこともよく考えなければなりません。これでいいたいことが伝わるだろうかとか、共感していただけそうかと悩みはつきません。
最後のひとつの「ひとこと」は、言いたいことや伝えたいことの全てが凝縮されているか、新しい視点でなければなりません。この「ひとこと」を生み出すにはほんとうに時間も要します。思考もフル回転させる必要があります。納得できるまでなんども吟味します。その「ひとこと」を発見したら、もうプレゼンテーションは成功したも同然です。

情報やメッセージを整理しているうちに、何回も繰り返し情報やメッセージが頭の中で磨かれていきます。最後の1つまり「ひとこと」を考えるうちに、全ての構成は頭の中に自然に記憶されていきます。面白いもので、こういったしっかりとした構成を頭の中に持っていると、突然思いもかけない質問をされてもたじろぎません。対応ができるようになります。新しい視点を加えたらどうなるのかという思考がその場でできるようになるから不思議です。
こういった構成を考えることに時間を割かず、ただただ企画書のボリュームを増やしたり、説明をくどくど考えることに時間をかけるというのは労多くして効果がないということのほうが多いので気をつけたいところですね。
みなさんは、どんな方法で「ひとこと」を発見したり、ひねり出したりされていますか。きっと個性にあわせたユニークな方法があるのでしょうね。

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5. 物事をシンプルに伝える「331の構成」  [ 起業家への軌跡 ]   2004年11月30日 00:56
これは、すっきりしてていいですねえ。 大西宏さんのblog「マーケティング・エッセンス」のなかの、 「ひとこと」と「331の構成」のススメ で、大西さんは、メッセージを1つに凝縮するために エネルギーを使えとおっしゃっています。 ほんと、そうなんですよね。
4. 話す相手のおっきさで、話すポイントを変える  [ 俺とお前と100式様 ]   2004年11月27日 11:54
相手にとって「なにが心を動かすか」を考えているかだ。 経営者には「数字」を言おう。 さりげなく。狙えば、数千万円から億単位のビジネスです。 大きなビジネスになるおもしろい機会と思うのですが。 システム管理者には「楽」になることを言おう。 これが導入で
3. もっと練り込め!  [ ビジネスピープル共和国 ]   2004年11月26日 20:07
毎回楽しみにしているブログに大西さんの『大西宏のマーケティング・エッセンス』があります。 11月25日付の記事“「ひとこと」と「331の構成」のススメ”の中で、大西さんは、プレゼンテーションの最後のひとことをひねり出すのは、かなりの時間(労力)と思考力を要す
2. 女性マーケター  [ 木村雅則のマーケティングエッセンス ]   2004年11月25日 17:42
この件と、ブランド戦略の進捗状況を書きたいのですが なんせ、二日酔いのため、明日
1. 331の構成  [ 眠る開発屋blog ]   2004年11月25日 13:54
情報整理術の一つなんですが、これっていいですね、 「ひとこと」と「331の構成」のススメ 1.伝えたいことを3つに絞る。 2.それぞれに対し、(WHAT)(WHY)(HOW)の組み合わせを最大3つずつくらいで分解する。これで、最小9、最大27ぐらいのポイントに

この記事へのコメント

4. Posted by Jean_Luc   2004年11月26日 09:00
大西さん、コメントありがとうございました。
これでも昔よりは飲めるようになったのですが
ぐうたらな生活のせいか、早く寝て、遅く起きる
というのが、今のライフスタイルになっております。

子供の参観に行った時、先生が「お父さんの仕事は?」と
子供に聞いた時、子供曰く「ず〜と寝てる」でした。
ちょっぴり恥ずかしかったです。
3. Posted by maro   2004年11月25日 19:03
ご返答ありがとうございます。
いろいろ問題意識>最後はこの話に行きつくのです(笑)
問題の本質を追及しないセールスが実は多く存在するのです。「買わない客が悪い」くらいの事を言うんですよ!驚きですよ・・・
正直、売れるわけないです。失敗した商談一つにしてもなぜ失敗したのか?をなぜなぜなぜなぜなぜ?と何回も(トヨタみたいですね)考えてやっと問題の本質にたどり着くのに「なぜ?」を1回もやらずに客のせいかよ!
おぃおぃ・・・と思ってしまうのも、コレ現実です。

それでいて「何で売れないかわからないんですよ!」ですって・・・
参りました(笑)いや笑えないです。
2. Posted by 大西宏   2004年11月25日 14:58
maroさん>お互い失敗はつきものですね。(笑)反省の中に成長があると信じましょう。それしか救われませんからね。
セールスにセンスって結構重要だと思います。理屈だけ、熱意だけでは、お客さまの信頼や共感を勝ち取るのは無理ですからね。
でも、センスも結局は努力次第じゃないでしょうか。お客さまを嗅ぎ分けるセンスをもってらっしゃる営業の人って、話をするとお客さまのことをよく研究されてますからね。いろいろ問題意識があるから、センスもよくなってくるということだと思います。






1. Posted by maro   2004年11月25日 14:08
大西様
先日はコメントを頂きありがとうございました、光栄です。

私はクルマのセールスです。個人のお客様が相手ですので、まずはいかに短時間で必要な情報を集めることができるか、そして初対面ながらお店を出る時にはいかにお客様と親密になれるかが重要になってきます。
「ひとこと」についてですが、いろいろな人がいる為事前の下調べは不可能です。そのお客様と最初に話をした瞬間から、プレゼンテーションの組み立てを始めなければいけません。そのお客様に合せて。
最後までその「ひとこと」が思いつかないときも正直ありますね(笑)
そうすると、自分の中で満足したプレゼンが出来なかった為、自分自身の満足度もなく結果もさんざんな事が多いです。

大西様、セールスはセンスが重要だと思われますか?変な質問ですみません。



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