iPodは、今どき珍しいのアメリカ発の製品です。人気が高く、そ の勢いはしばらくは続くように思います。しかもiPodのマーケティングには、学ぶべきところがあるようにも感じています。家電売り場で見ても、iPodのコーナーは独自の世界を感じさせてくれます。しかも、着実に展開を広げていっているようです。これまでの製品のマーケティングと何が違うのでしょうか。デジタルカメラやその他の分野の製品でも、きっと学ぶべき事が多いように思います。

スペックを超えた独自性
iPodのどこがいいの?と聞くと女性の多くは、一様に「かわいい」という答えが返ってきます。確かに、これまでのスペックや機能を感じさせるデザインではありません。なにか楽しくて便利そうだ。音楽もたくさんはいる。持っていても違和感がない。難しさを感じない。つまり。理屈よりは感性に訴える商品だと言うことです。スペックと価格の競争がほとんどの中で、そのアプローチの違いが際だっています。1年でiPodを抜くという意気込みで売り出されましたSONYの”ネットワークウォークマン”NW-HD2は、、どう見ても「モノ」でしかありません。従来の製品やマーケティングの踏襲であり、ワクワク感がないのです。売り場でお客さまを観察しましたが、iPodの売り場には女性客の方も多いのですが、SONYのほうは、どう見てもハードが好きそうな男性のお客さましか見受けられません。

シンプルで誰にもわかりやすい世界
iPodは、専門化の見方を裏切りました。まだまだ音楽配信のしくみができていないから日本では限界があるという記事が結構ありました。しかし実際には売れはじめています。今の時代はお客さまが何を評価するかということと専門化の視点がズレるという現象がたびたび起こっています。まさにiPodがそうですね。音楽がたくさん入り携帯に便利だからいい。それだけで評価されたのです。
ちなみに、日経BPの記事で、ネットアンドセキュリティ総研の、HDD搭載デジタル音楽プレーヤーの所有者316人への調査結果が紹介されていましたが、「購入の決め手」は、iPodは「HDD容量」(67.6%)、「アップルが好き」(24.5%)、「携帯性」(18%)、「価格」(15.1%)の順。これに対して、iPod miniでは「価格」(44.9%)、「携帯性」(38.8%)、「HDD容量」(32.7%)となっています。
「アップルが好き」という回答には、きっと「iPodは、かわいい」という気持ちが含まれていると思います。ついでですが、miniを含めiPodのユーザーは過半数の55.1%で、ソニー(12.3%)。ついでクリエイティブメディア(9.4%)という結果です。

iPodの世界を広げるコラボレーション
つぎに、iPodだけでは、さまざまな使い方に広がりが出ません。iPodは、周辺機器やアクセサリーで、多くのメーカーを巻き込んだ展開をしてきています。ややもすれば、日本のメーカーは自前主義にこだわり過ぎるきらいがあります。周辺機器もアクセサリーもすべて自社で展開すると言うスタイルです。なにがなんでも他のメーカーとのコラボレーションをしなければならないとは思いませんが、自社でやるのは、自社の強みを発揮できることに絞り、他社を巻き込んでいく方が広がりがでてくるという見本をみせてくれています。
中国では、韓国の携帯電話が強いですが、なんと毎月のように新製品がでてくるそうです。それは強い部品メーカーと組んでいるからできることです。なにからなにまで自前主義だと、なかなか実現できないことです。

急がない
今日のデジタル機器関連の商品の多くは、新製品効果が3ヶ月持たないといわれています。あっというまに、他社からスペックの上回った商品がでてくるからです。当然価格の下落も起こってきます。新製品のライフサイクルが極端に短くなってしまいました。iPodの展開は実に遅いですね。需要>供給の関係を持続しながらやっているので、品薄感があり価格も落ちてきません。その分、確実に売り場でのコーナーづくりが行われていっているように感じます。

楽しみ方からスタートしている
iPod、iPod-miniの次の展開が早くも登場してきました。iPod Photoです。音楽も聞け、お気に入りの写真も楽しめます。ハードとしては、どこのメーカーも考えつく商品です、また実際にSONYもハードディスクマルチプレイヤーHMP-A1という商品を発売していますが、話題性がほとんどありません。SONYさんには悪いですが、技術者のひとりよがりの感がいなめません。



こうやって、見てみるとiPodは実に基本的で教科書にあるようなマーケティングを展開してきているように感じます。何が違うのかよくわからない商品が、ずらりと並んでいると、ブランドやスペックのちょっとした違いや価格で選んでしまいます。しかし、iPodが描いてきているシンプルでわかりやすいマーケティングは、初期のウォークマンに通じるのではないかという気がします。またiPodから学べることは学んで、さらに魅力あるマーケティングの展開を日本のメーカー各社に期待したいところです。

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