昨日はたくさんのトラックバックありがとうございました。ブログは、さまざまな人たちのものの見方や考え方の見本市みたいです。いくつかのブログからトラックバックをたどると、ある意味では世論の風を感じることができます。どのような問題に、どの程度関心を持った人が多いのか、またどういう意見を持つ人が多いのか、さらに新しい視点との出会いもあります。
逆にブログが世論の風となり、社会を動かすことができるのでしょうか?プロ野球問題では、あきらかにブログは世論を映してきました。また逆に社会に対しても風を送り込んできたと感じるのはブログの過大評価でしょうか?
振り返ってみると、1リーグ制の問題にしても、スト問題にしてもブログによって、世論調査の結果を待つまでもなく、ファンがどう感じているかがわかりました。世論の流れとずれることがなかったと思います。ライブドアのビジネスの未熟さからライブドアへの批判もありましたが、やはり楽天批判が圧倒しており、さまざまな世論調査とも一致しています。
また、つねにマスコミはブログとは半周遅れで反応してきているという印象でした。まあブログの即時性の問題かもしれませんが影響がはなかったと否定はできないと思います。しかし本当に影響があったかどうかは、まだ憶測の域をでません。

では、今回のソフトバンクのホークス買収問題については、みなさんの受け止めかた、世論の風はどうでしょうか。意見が分かれています。ラインブドアの時のように歓迎する声が圧倒しているという状況ではありません。昨日の「時代の変化についていけるかプロ野球」に寄せていただいたトラックバックをご覧いただくだけでもわかります。ホークスが福岡から消える懸念がなくなったということで素直に喜んでいらっしゃる人もいます。逆に、ソフトバンク、また孫さんの経営に対する不信感や警戒感から批判的な方もいらっしゃいます。いずれにしても、今回寄せていただいたトラックバックだけでも、かなりの視点があることがわかります。


批判的な意見としては、まずは、ヤフーの個人情報流出問題やソフトバンクの赤字経営への不信感があるようです。また、ソフトバンクは、以前からソフト分野の「バンク」といわれていたように、戦略的な株の取得、また買収や売却で成長してきた会社です。つい最近もADSLから光ファイバーに経営の力点を移す動きとして、eアクセス株を売却しました。戦略的なメリットがなくなれば、すぐに売却するので、ホークスも都合が悪くなるとまた手放すのではないかという懸念もあるようです。

創難駄project(そうなんだプロジェクト)さんのブログの「若鷹軍団オーナーの座に、ハゲタカが舞い降りる?★★孫正義は怪しいが、中内正よりはマシ★★」で、

ソフトバンクの株価が下がったことに関して、
(市場は)また孫さんの持病が再発しちゃったよ」という見方をしてるのかもしれない。持病とはどんな症状かというと、でかい会社(の株)をバーンと買って、いろいろと捏ね繰り回して世間の注目を浴びた後、ドーンと売っぱらってしまう、というものだ。その病歴はとても華々しい。

とされ、「キングストン・テクノロジー」「スピードネット]「あおぞら銀行」など、ソフトバンクの「病歴」を紹介されています。

ソフトバンクの経営力という点では、Telephone Billさんの「IT企業による球界侵食」でうまく解説されていると思います。
そろばん勘定もしっかりしている。ソフトバンクの「成功法則」は、自社株公開で調達した資金を将来性あるITベンチャー企業に投資し、その会社を上場して利益を得て、また投資するという循環。


2000年の秋に起こったITバブル崩壊でソフトバンクがどうなるのかと思っていましたが、それを乗り切りました。ダイエーがバブルの時期に流通業から不動産業に経営の重心をシフトして土地に走り、バブル崩壊で致命傷をこうむったのとは対照的です。バブル崩壊の打撃を受けたという点では、阪急、近鉄も同じです、おそらく西武もそうだと思われます。赤字については、ADSLで通信事業を始めたわけですから、これは事業の宿命みたいなものかもしれません。

またソフトバンクの今回の隠された意図は、Espresso Diaryさんの「メディア革命の幕開け。」で示されています。その通りだと思います。


先進国の中で、日本だけが例外的にメディアの秩序が古いままであることが分かる。日本のメディアだけを見ていると分からなくなるのが、メディア革命です。スポーツや大衆紙などを舞台にして、買収や合併を経て、強い個性がぶつかり合うのがメディアの世界。1930年代までの日本でも同じような動きが続いたのですが、戦争中からの護送船団に慣れ切ってしまい、メディアは自分たちの歴史を忘れてしまった・・・。いや、忘れたかのように振舞っているのです。」

ソフトバンクが狙っているのは、「野球」というより「メディア」です。96年にはマードックと組んでテレビ朝日を狙い、それは「黒船の襲来」と騒がれました。孫社長は、スポーツとメディアを組み合わせて、情報通信のインフラを広げたいのです。したがって、今回のホークスの買収話も本業に沿ったものですが、それを言わないのは、きっと球団の入手が困難になるからでしょう。

孫さんが、ホークスを保有したらどうなるか?福岡は、韓国や中国や台湾に近い。アジアの有力選手を呼び、その放映権を高く外国にも売ろうとするかもしれない。彼の脳裏には、マードックの手法が刻まれています。欧州のサッカーで起きたことが、日本でも起きる可能性がある。視聴率を取れる選手は世界規模で奪い合いになり、その選手の年棒が上がる流れです。そうなると外国人の枠は、邪魔になりますね。あるいは、リーグそのものが凋落してゆくのか?


メディアとしてのビジネスを広げるためには、その主導権を握るためのコンテンツを押さえていく必要があります。スポーツは、毎試合が変化に富んでおり、コンテンツとして価値が高いことはいうまでもありません。まずは野球です。次はサッカーかもしれません。そうやって、コンテンツを押さえていくたびに、メディアへの支配力が強まり、弱いメディアは消滅するか吸収されていきます。
ライブドアや楽天も同じ事を考えていると思いますが、ソフトバンクが乗り込んでくるとインパクトもスケールも変わってきます。長い間変化がなかったメディアの世界も、プロ野球も一変してしまう可能性があるということです。
ただ、本当に欧米で起こったことが、日本でも起こるとは限りません。本来は独占禁止法にあたる再販制度が認められていたり、NHKという特殊な存在があるなど、日本のメディアが護送船団方式から、自由競争に完全に脱却できるかどうかは疑問です。ちょっと違う姿になっていくのではないでしょうか。

いずれにしても、通信の「巨人」となろうとしているソフトバンクがプロ野球に入って来るということに、財力があるという安心感もあるでしょうが、警戒感もあるということだと思います。しかし、読売が主導権を持っている現状を変えないとプロ野球の発展は悲観的にならざるをえないことも事実であり、プロ野球のしくみを変えていくためには、ライブドアだけでは役不足、楽天では全く期待できず、ソフトバンクぐらいのパワーが必要だという気がします。

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