一昨日、ライブドアや楽天の新規参入問題だけでなく、ライオンズとホークスの問題対処が、プロ野球界改革の鍵になると書いたとたんに、ソフトバンクがホークス買収の意向を発表しました。さすがにスピードとタイミングの感覚を孫さんはお持ちです。
さて、ライブドア、楽天、ソフトバンクが名乗りを上げて、これまでの球団オーナー企業や、球団経営者との違いが浮き彫りになってきています。審査にしても、もうコミックといっていいですね。審査すればするほど、逆に現在の球団オーナー企業の問題点がインターネットを駆けめぐっていますが、その違いは、時代が求めている流れそのものであり、プロ野球も世代交代が必要になってきたように感じます。そんな変化はプロ野球界だけでなく広く日本の産業全体、また日本の政治にも押し寄せている大きな波に違いありません
もっとも違いがでたのは、新規参入企業のすべてが、ビジネスとしてプロ野球を考え自社経営の一環に据えていることです。読売新聞が招待券を新聞販売の販売促進に使うとか、ダイエーが優勝セールで売り上げ増の効果があるといったことがあるとしても、球団の位置づけは弱いですね。
ライブドアや楽天の立場に立つと、リアルなお客さまを囲い込んで新しいビジネスチャンスを広げたいとか、どちらも証券会社を買収しており、オンライン・トレーディングというネット展開だけでは取り込めない年配のお客さまへの信頼を基盤をつくりたいとか、インターネットのコンテンツとして、ゲームを動画で配信したいとか、直接、間接のビジネス・チャンスを狙っています。
ソフトバンクにしても、NTTとの固定電話の競争、携帯電話に参入して始まる競争を想定し、またライブドアや楽天と同じくポータルとしての動画配信を見据えた企業戦略です。経営として必然性のないものは継続性が保証されません。なんでも手を出せばいいと言う時代ではないのです。
次に、いずれの企業もプレゼンテーションをしっかり行い、オープンに計画をしていることです。ナベツネのように私利私欲、また自己の権力欲のために、裏で画策する手法とは対照的です。結局は、ナベツネ方式は、読売新聞という閉ざされた世界のなかでは通用しても、いったんファンや社会の前にさらけ出されるといかに無力であるかが証明されまた。だからすごすごと退散して隠れてしまいましたね。情報の透明化というパンドラの箱が開いてしまったのです。「公共財」というからにはもっと経営についても透明性が求められてきます。またそうしないとプロ野球の発展はありません。
もう一つ際だっているのは、プロ野球機構も、球団オーナー企業も、球団経営者も、これらのIT企業の行動のスピードに比べ動きが遅いことです。どんどん速い速度でこれらの企業が動くので、マスコミもそれを追いかけ、結果として情報の発信力に大きな差がついてしまいました。今やプロ野球機構の存在感はありません。
ビジネスとして地に着いた考えがあること、情報を透明にして、ひろくファンまた社会との対話をつくりだしていること、決定や行動にスピードがあること。この3つの違い、また時代が求める変化をどれだけプロ野球関係者が身体で理解しており、対応できるのか、余計なお世話だと言われるかもしれませんがちょっと心配です。

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