昨日のコラムの追加です。今、プロ野球は、ライブドアと楽天に対する審査が進められていますが、日本シリーズ終了後に急がなければならないのは、ライオンズとホークス問題です。事態を待って、対処するんではなく、この両チームの経営から、ダイエー、また西武鉄道にはお引き取りいただくようにプロ野球機構としては動くべきです。ライブドアや楽天に「公共財」としての球団保有の資格を問うならば、他の球団についても疑問はあるですが、少なくともダイエーと西武鉄道に、その資格はありません。楽天にしろ、ライブドアにしても、プロ野球機構は受身です。アダルト問題に30分もかけたというのは想像するだに滑稽でした。聞かなくとも状況は調査できるはずです。情けないですね。新規加入の問題は、いわば上座に座って両社の提案を聞いていればいいのですが、ライオンズとホークスの問題は自ら知恵をしぼって、解決策を立てなければなりません。さあ、お手並みを拝見しましょう。特に、読売さん、巨人軍さん、読売出身のジャーナリストから「ナベツネのハイツクバッタ」とまで言われた屈辱を晴らす絶好の機会です。がんばってください
さて、問題の両球団ですが、ダイエーは、再生機構を活用することになりましたが、いずれにしても銀行の債権放棄という協力が前提になります。その銀行には公的資金が投入され、不良債権処理が進めれらてきているのです。また、球団オーナーの中内正さんは、中内功さんの次男です。道義的にも中内家の人々には退場していただけなければなりません。
債権放棄があれば、ダイエーは超お買い得な会社です。何社もすでに手を上げています。
ホークスの球団がどうなるかは、今のところダイエーの経営を継承する会社任せの待ちの状態です。どこまで球団の所有についてプロ野球機構が干渉できるかは吟味する必要があるとしても、すくなくとも、成り行きまかせではいけません。プロ野球機構としての意向、メッセージは示すべきだと思います。
一方の西武鉄道ですが、ほんとうに経営が閉鎖的で不透明な会社です。なにせ市場にでる浮動株の比率が8%しかない会社ですから、「堤鉄道商店」というのが実態です。有価証券報告書で、コクドの持ち株比率が従来は43.16%としていましたが、64.83%に訂正した問題で、上場資格が問われ、堤会長の辞任しました。経営内容は相当厳しいようですが、決算を見ると、西武鉄道は、なんとかぎりぎりの黒字を作っている状態ですが、連結ベースでは85億円の赤字になってしまいました。
鉄道会社の決算はまったく信用できなというのが「常識」です。土地やビルなどを決算前に子会社に移し、また戻すと言った操作が行われており実態がつかめないのです。本当は、もっとひどい状態かもしれません。
さらに親会社のコクドの経営も怪しいのです。2000年には、1000億円の売り上げがあったのですが、その後、毎年売り上げが減少して、2003年3月期の決算では、915億5千万円となっています。経営がまったく不透明なので想像の域を出ませんが、相当台所は火の車だと思われます。
こういったことを考えると常識的には、経営の透明性が高いライブドアや楽天と違い、資格審査を真っ先にするべきは西武鉄道に対してです。
ライオンズにしても、ホークスにしても多くのファンを抱えたプロ野球の顔です。どうすれば、このふたつのチームの経営を支えていくことができるかに照準を絞ると、プロ野球経営のしくみの改革が見えてくるに違いありません。そう難しいことだとは思えません。プロ野球改革の機はいよいよ熟してきています。古い体質を捨て去る絶好の機会を生かし、ナベツネや堤さんの自己中心的な合併論を超えたプランづくりと実行に期待したいところです。
なんどもいいますが、激動の時代に絶対安心な会社はありません。株主が変わろうが、経営を維持できる球団づくり、スムースに新陳代謝ができる体制づくりが、プロ野球を発展させ、継続させる最大の鍵であることに間違いありません。

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