ライフルの名手というとスナイパー(狙撃手)が浮かんできます。遠くから狙って的を外さない神業のゴルゴサーティーンのイメージです。機関銃というと、禁酒法時代のマフィア同士の抗争やアル・カポネと闘ったエリオット・ネスが思い浮かんできます。
片や、狙いをじっくり定めて撃つ世界、一方は、撃ちながら狙いを絞っていく世界です。事業やマーケティングは、ともすれば、前者のじっくり狙いを定めて撃つスナイパーの世界のように思われがちですが、今の時代のように、変化が激しく、また買い手の本当の気持ちもわかりづらくなってくると、「撃て!狙え!」の機関銃スタイルのほうがいい場合があります。
撃たないとわからない
撃ってみてはじめて相手の姿が見えてくる。というか、実際には撃ってみないと相手の姿が見えてこないということです。新しいコンセプトの商品やビジネスの場合は特にそうです。いくら慎重にリサーチしても、予期せぬ出来事はいくらでも起こります。だから事前のリサーチやプラニングが無駄という意味ではありません。事前のリサーチやプラニングも大切ですが、事後の学びのほうがもっと大切だということです。事後の学びと行動を修正し、的を絞っていくことに重点を置く、それが「撃て!狙え!」の世界です
片や、狙いをじっくり定めて撃つ世界、一方は、撃ちながら狙いを絞っていく世界です。事業やマーケティングは、ともすれば、前者のじっくり狙いを定めて撃つスナイパーの世界のように思われがちですが、今の時代のように、変化が激しく、また買い手の本当の気持ちもわかりづらくなってくると、「撃て!狙え!」の機関銃スタイルのほうがいい場合があります。
撃たないとわからない
撃ってみてはじめて相手の姿が見えてくる。というか、実際には撃ってみないと相手の姿が見えてこないということです。新しいコンセプトの商品やビジネスの場合は特にそうです。いくら慎重にリサーチしても、予期せぬ出来事はいくらでも起こります。だから事前のリサーチやプラニングが無駄という意味ではありません。事前のリサーチやプラニングも大切ですが、事後の学びのほうがもっと大切だということです。事後の学びと行動を修正し、的を絞っていくことに重点を置く、それが「撃て!狙え!」の世界です
ライフル式マーケティングの落し穴
「狙って撃つ」ことを追求しすぎると、新しいコンセプトの商品もビジネスも育ってきません。リスクを恐れ、検討が加えられればられるほど、最初は、ユニークでシャープだったコンセプトも、ありきたりなコンセプトや計画にどんどん「洗練」されていきます。勇気を持って決断する人もいなくなってしまいます。
確かめられる過去の数字ばかりが並び、確かめられないことがらは、それは思い込みで客観性がないと退けられます。計画書の厚みと検討時間に比例して、計画の魅力がなくなっていきます。その結果、どんどん市場の流れの後追いになっていきます。競争相手がやっているからやるという横並びも同じですね。「あの会社もやったからやった」といえば、結果に対して責任回避ができます。
結果から学ぶ能力
「よく狙って撃つ」は、リスクに対して一見敏感なように思えますが、実際は逆です。「よく狙って撃つ」ことばかりやっていると、実際にリスクを体験しない、失敗体験による痛い目にあわないから、どんどんリスクに対するアンテナや感性は失われていきます。困難にぶつかったときに手を打つ決断力も修正能力も身についてきません。粘りがありません。チャレンジ精神も育たず、組織も元気がなくなっていきます。
「撃て!狙え!」は、大胆に思えますが、予想しない出来事がいつでも起こりえるという発想ですから、お客さま、市場の反応、ちょっとした変化にも神経を尖らせます。組織に緊張感がみなぎっています。最初の戦略がベストと考えないので、軌道修正することになんらためらいはありません。
動きながら考える
新しいコンセプトの商品やビジネスだけでなく、営業の世界もそうです。机に向かって考えてばかりでは、何もつかめません。どんどん動いて、どんどんお客さまに提案をぶつけていって、恥をかいてナンボです。そういえば、ベテランの営業の方は、営業は「撃て!狙え!」だという感覚をお持ちの方が多いですね。
しかし、むやみに動くだけではなかなか成果があがってきません。ぐるぐる同じところを走り回るミッキーマウスになってしまいます。動きながら、痛い目にあって、考えるつづけるから、カンがよくなり、提案にも深さがでてきます。
擬似機関銃のマーケティング
マーケティングで、ライフルと機関銃のどちらのスタイルのほうが正しいかということはないと思います。ライフル式マーケティングと機関銃式マーケティングのどちらもあるということを知っておくほうが、考え方も柔軟になり、攻め方も広がります。状況に応じて上手に使い分けたらいいと思います。
最近は、新商品にしても、キャンペーンにしても、さまざまな仮説に基づいてコンセプトや商品のプロトタイプ(試作)をいくつも作成し、生活者の評価をとります。産業財でも、試作をつくって、お客さまにどんどん提案して、反応がよければ本格的に商品化していくというやりかたです。「疑似機関銃」ですね。それで狙いを絞っていきます。こういったリサーチをしていない会社は、出てきた商品を見ればなんとなくわかるから怖いものです。
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「狙って撃つ」ことを追求しすぎると、新しいコンセプトの商品もビジネスも育ってきません。リスクを恐れ、検討が加えられればられるほど、最初は、ユニークでシャープだったコンセプトも、ありきたりなコンセプトや計画にどんどん「洗練」されていきます。勇気を持って決断する人もいなくなってしまいます。
確かめられる過去の数字ばかりが並び、確かめられないことがらは、それは思い込みで客観性がないと退けられます。計画書の厚みと検討時間に比例して、計画の魅力がなくなっていきます。その結果、どんどん市場の流れの後追いになっていきます。競争相手がやっているからやるという横並びも同じですね。「あの会社もやったからやった」といえば、結果に対して責任回避ができます。
結果から学ぶ能力
「よく狙って撃つ」は、リスクに対して一見敏感なように思えますが、実際は逆です。「よく狙って撃つ」ことばかりやっていると、実際にリスクを体験しない、失敗体験による痛い目にあわないから、どんどんリスクに対するアンテナや感性は失われていきます。困難にぶつかったときに手を打つ決断力も修正能力も身についてきません。粘りがありません。チャレンジ精神も育たず、組織も元気がなくなっていきます。
「撃て!狙え!」は、大胆に思えますが、予想しない出来事がいつでも起こりえるという発想ですから、お客さま、市場の反応、ちょっとした変化にも神経を尖らせます。組織に緊張感がみなぎっています。最初の戦略がベストと考えないので、軌道修正することになんらためらいはありません。
動きながら考える
新しいコンセプトの商品やビジネスだけでなく、営業の世界もそうです。机に向かって考えてばかりでは、何もつかめません。どんどん動いて、どんどんお客さまに提案をぶつけていって、恥をかいてナンボです。そういえば、ベテランの営業の方は、営業は「撃て!狙え!」だという感覚をお持ちの方が多いですね。
しかし、むやみに動くだけではなかなか成果があがってきません。ぐるぐる同じところを走り回るミッキーマウスになってしまいます。動きながら、痛い目にあって、考えるつづけるから、カンがよくなり、提案にも深さがでてきます。
擬似機関銃のマーケティング
マーケティングで、ライフルと機関銃のどちらのスタイルのほうが正しいかということはないと思います。ライフル式マーケティングと機関銃式マーケティングのどちらもあるということを知っておくほうが、考え方も柔軟になり、攻め方も広がります。状況に応じて上手に使い分けたらいいと思います。
最近は、新商品にしても、キャンペーンにしても、さまざまな仮説に基づいてコンセプトや商品のプロトタイプ(試作)をいくつも作成し、生活者の評価をとります。産業財でも、試作をつくって、お客さまにどんどん提案して、反応がよければ本格的に商品化していくというやりかたです。「疑似機関銃」ですね。それで狙いを絞っていきます。こういったリサーチをしていない会社は、出てきた商品を見ればなんとなくわかるから怖いものです。
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まあ、マーケティングには終着点がありませんから、づっと、学び、考え続けることになりそうです。飽きがこないので、結構飽き性の私には向いている仕事かもしれません。
またよろしくお願いします。