民進党を泥舟にした責任の多くを背負っている岡田さんが、またピントのぼけたことをおっしゃっています。今回の選挙で野党が勝たなければならないけれど、小池新党は小選挙区で勝てない人たちの駆け込み寺のような存在になりつつあり、政権交代可能な政治、それを実現できるのは、地域に根を張り、実績を重ねてきた民進党だそうです。ほんとうにそう思っていらっしゃるのでしょうか。

では、愛知、大阪、東京の地方議会で民進党はどうなっていますか。

愛知では、たしかに自民党につぐ第二党ですが、大阪、東京では議員数を劇的に減らして、残っているのは、大阪府議会ではひとりだけ、東京都議会は共産党よりも少ない5議席だけです。さらに岡田王国といわる岡田さんの地元でも相次いで選挙に破れ、昨今は、共産党と共闘してやっと勝てるという惨めな状態です。そんな状態で「地域に根をはっている」とよく言えたものです。
民進王国に動揺 岡田氏の地元、三重・四日市市長選敗北:朝日新聞デジタル : 

国民に不信感を持たれた安倍内閣ですが、安倍内閣への不満や批判の受け皿となる政党がなくなってしまっている状態が「大義」のない解散を許しているので、それは歴代党首の岡田さんが自己反省すべきことで、他党を批判する立場にはありません。迷走し、国民からの信頼を失い、安倍さんを「増長」させる原因をつくったのは民進党ではないですか。

それに、政敵に「大義」がなければ、本来ならチャンスのはずです。しかし、大義がない、民進党の政策をパクったとクレームつけたところで、なんの意味もありません。政治に限らず、強者は容赦なく弱者のいいとこどりを行って、弱者の強みを打ち消すものです。つまり岡田さんは戦い方をわかっていないということになります。

事実を色眼鏡抜きで認めることができない、戦い方もわからないのでは、どう政治家として国民に貢献しようとお考えなのでしょうか。気になるところです。

さて、希望の党のスタートで、微妙な立場といえば、自民党の石破さんが浮かんできます。石破さんが希望の党に移籍されたら、超メガトン級の衝撃波が広がります。もしかすると、石破さんがもし総理になりたければ希望の党へというのが正解かもしれないのです。

2012年の総裁選が石破さんの自民党でのポジションをよく物語っています。党員投票では一位になったものの、国会議員の決選投票で安倍さんに逆転の敗北を喫しました。石破さんが、これまでどんな要職につかれ、実績を残されてきたとしても、党員から人気があったとしても、国会での支持基盤が弱いからです。原因は資金力がないことと、選挙の顔になれるかという点で不安があるからでしょう。

さらに森友・加計問題でも、国会解散にしても安倍総理にちくりと批判されていますが、まさに「しがらみ」と「利権」が残るかぎり、総理候補にでるのがやっとという少数派閥では総理になる見込みは薄いのでしょう。よほどの状況変化が起こらないかぎり、安倍3選、岸田さんへのバトンタッチのシナリオを崩すためのハードルは高すぎます。

いずれにしても、「希望の党」がそれなりのムーブメントを起こし、与党に対抗できる勢力ができれば政治にいい緊張感が生まれる構図が生まれてきます。「保守」対「革新」の意味のない、不毛な争点に政治エネルギーを注ぐことなく、切磋琢磨の状況が生まれてくる可能性がでてきます。

もちろん「希望の党」はメンバーを見ても限界を持っているのでしょうが、このまま安倍内閣とくっついていても、お先が見えない維新と合流すれば国民にとっての新たな選択肢として面白い勢力になってくるのではないでしょうか。


SFAによる顧客管理ならアクションコックピット
モバイルの活用が広がる営業支援システム アクションコックピット