枝野さんが代表になって民進党が分裂し、組合とのしがらみのない新党が生まれるほうが野党再編には近道なのでしょうが、前原さんが代表に選ばれ、ややこしいなと感じていたところ、山尾幹事長人事で失敗し、新鮮味のないメンバーの幹部が揃う相当厳しい船出となりました。少し遠回りになりましたが、これで、自民党と拮抗する野党としての民進党を立て直すという発想が、夢や幻でしかなかったことがはっきりしてくると思います。
野党再編は待ったなしです。野党が弱いままでは自民党も腐敗し弱体化してきます。安倍内閣もよく体制維持していると思いますが、すでに、地方では大阪でも、首都圏でも自民党は地域からの信頼を失い、また存在意義すら失い始めています。世論調査で、自民党も25%前後の支持率で、「支持政党なし」が6割を超える状態は政党の貧困だと言われてもしかたない状態です。
ところで、マーケティングでは、市場シェアによって市場でのポジションの違いを表すクープマンの目標値というのがあります。支持率がシェアだとすると自民党の25%前後という数値は、決して絶対的に市場を押さえている独占的な立場とか、首位の座が安定してるというレベルではなく、激戦の競争状況から一歩抜け出したものの、場合によってはまだいつ下位に逆転されるか分からない不安定な状態です。
ただ問題は、野党の支持率があまりに低くすぎることです。民進党の最大の誤解は、かつての遺産として議員数がまだ残っていて、野党第一党だと思っていることですが、支持率で見れば、その他大勢の存在でしかないのです。
弱小な存在は、自民党と総花的に正面衝突する主張をしていても決して支持を広げることはできません。なにかに焦点を絞り、独自性を発揮したほうが存在感がでてきます。いきなり第一野党を目指さなくとも、つまりみんなに好かれなくとも、鮮度の高い主張を掲げ、情報発信力を高めていけば、それなりの支持を得られるようになるはずです。
その意味では「地方」の政治に焦点を絞った「維新の会」や「都民ファースト」が成功しています。しかも、現代は、「保守」「リベラル」という紋切り型の切り口が意味を失い、思想のないままが続くことで、政党が選挙と利権の互助会組織化してしまいかねません。
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