未だにさまざまな疑惑がでてきて、加計学園をめぐる問題がスッキリしません。しかしそろそろ幕引きにしてもらいたいという思いを持つ人もすくなくないと思います。しかし疑惑がある限り、それを糺すのが野党やマスコミの仕事なので、この問題を国民が納得する方法で終わらせるのは総理の責任です。
学部新設、面会後に動く 首相秘書官、加計幹部に応対 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース :
しかし、獣医師不足は、日本にとって「国家戦略」と意気込み、冠をかぶせるほど重要な問題とも思えません。今治市がそれで四国の獣医師不足を解消したい、財政の落ち込みに歯止めにしたいというだけの案件、しかもその保証もない案件なので、国会で貴重な時間を裂くほどの問題ではないというのは、その通りでしょう。
学部新設、面会後に動く 首相秘書官、加計幹部に応対 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース :
国家戦略特区によって、加計学園による獣医学部新設になんら問題はないという人も少なからずいらっしゃいます。しかし、それはそのとおりとしても、焦点はそこにはなく、森友学園問題、加計学園問題、自衛官の日報問題などの一連の政府答弁で、都合の悪い事実を隠そうとしているのではないかという態度を国民に見透かされ、加計学園問題というよりは安倍総理をはじめ官邸の人たちへの不信感が広がっているのです。
安倍総理応援隊のひとたちは、メディアが偏っていて、問題だと言っていますが、火元がなければメディアは騒ぎません。それに言論自由な国なのでいくら気に入らないと言ってもコントロールしようと思ってはいけません。あくまで筋を立て議論するしかないのです。
正直言って、加計学園の獣医学部新設は、最初から加計ありきの出来レースで、しかも、後出しジャンケンの出来の悪い選考方法だという印象を持っています。「民間委員」の仮面をかぶった竹中平蔵さんが「一点の曇もない」と言ったところで、信じるのはコアな自民党支持者ぐらいでしょう。竹中平蔵さんの弁舌のうまさは素晴らしいのですが、それだから信用できないと感じている人も少なくありません。それが日本の文化です。
日本は対抗しようにも、対抗する手段を軍事的にも、経済的にも、政治的にも持っていないからです。
それに、違法でなくとも、ほんとうに選考が公正であったとは国民の多数は信じていません。
もともとはペットブームでそこにビジネスチャンスが生まれたので、獣医はペット対象の動物病院に流れ、それで産業獣医が不足している現状をなんとかしたいということでした。近隣を見ても、ピカピカの動物病院がどんどん増えてきています。一方では、産業獣医は不足しており、鳥インフルエンザなど伝染病が発生するたびに、企業に努めている獣医も現場に駆り出されるそうです。
飼育ペット数は減少傾向で、将来は動物病院も経営が危ぶまれるかもしれないとしても、今は動物病院は稼げるので、とくに待遇が良いわけでもない産業獣医が減ってくるのは当然です。獣医の所得をあげようにも畜産業そのものが衰退産業で、利益が薄く、負担する能力がありません。
だから獣医の供給量を増やして、ペット獣医を飽和させ、産業獣医を増やそうというのもひとつの選択肢です。しかし、所得格差が大きければ、ペット医が増えるだけになるので、その歯止めになりそうな4条件を付けようと閣議決定されたのです。いわゆる「石破4条件」です。
しかし、獣医師不足は、日本にとって「国家戦略」と意気込み、冠をかぶせるほど重要な問題とも思えません。今治市がそれで四国の獣医師不足を解消したい、財政の落ち込みに歯止めにしたいというだけの案件、しかもその保証もない案件なので、国会で貴重な時間を裂くほどの問題ではないというのは、その通りでしょう。
そろそろ幕引きにしてもらいたいものですが、それができるのは総理であり、総理の責任です。それすらできない総理なら、北朝鮮の核ミサイル開発で緊張が増してきた今日、国民が覚悟をもって日本の安全保障はどうあるべきかを決めなければならない時代のリーダーとしていかがなものかと思います。
加計問題を鮮やかに終わらすことができるかどうか、支持率だけでなく、それも総理の資格を問うバロメーターになってきているように感じます。そうでなければ次のリーダーにバトンタッチしたほうがいいのではないでしょうか。
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